73 影
小西丈/キャプテン 主人公
西条ゆきな 過去編ヒロイン
偶然、女遊び後の丈と出くわしたゆきな。
ゆきなは久しぶりの飲酒で、その事には気づかなかった。丈は公園のベンチに座っているゆきなを見かけ声をかけた。
「間違っていたらすみません、どこかで会ったことありませんか?」
「え?」
半目になりながら声をかけられた方に顔を向けた。ぼやけた視界が丈にピントを合わせた途端に、言動は酔っぱらいだが、脳だけは正常に不思議となるものだ。
ゆきなは突然のことに声が出ず慌てふためた。
「!!」
酔っているせいか、一つ一つの挙動がうるさくオーバーリアクションをしていた。
「あ、やっぱり!この前うちの病院で入院してましたよね?」
(え~~~!!??なんで小西さんが?)
丈からそっぽを向き顔を隠し、正常に動く脳で考える。
「あはは~…」
「まーた飲んでたんですか?」
ドサッ
丈はゆきなの横に座り、背もたれに腕を回し距離を詰めた。
「飲みたくなっちゃって…」
「お酒は美味しいですけど、飲みすぎは身体に毒ですよ」
恥ずかしさと照れなど様々な感情が溢れだし、丈の姿を見ることができなかった。
話し始めて時間が経ち、チラッと見ることができたゆきな。以前病院で会ったときとは雰囲気が異なっていた。ピアスがたくさんあり服装もスッキリとしていた。 さらに、色気がムンムン出ていた。香水か?脳を刺激するかのような匂いも醸し出していた。
(距離も近いしいい匂い!イケメンは匂いもイケメンだ~!)
話していくにつれ少しずつ酔いもさめてきたゆきな。
「小西さんはなんでここにいるんですか?」
「え?ああ、ちょっと遊んでてその帰りですよ」
「彼女さんとか?」
「え?いえいえ、彼女じゃないですよ。彼女いないですし」
ゆきなは心の中で良いことを聞いたとガッツポーズをとった。しかし、丈が声をかけてくる前に女の人と話しているような会話が聞こえたことを思い出した。
(あれ?さっき女の人といなかったっけ…?でも彼女さんじゃないって…え!まさか女遊び…!?)
ゆきなはチラッと丈をみた。丈はそれに気づき、ニコッと笑顔で返した。
ゆきなは眼福だ!と思ったが何故かさっきほどのときめきがなくなってしまった。アイドルでも有名人でもない丈だ。恋愛だろうが何だろうが本人の自由だ。
だが、女の影があると分かってしまった途端に気持ちが冷めていっているのが肌に感じた。
ゆきなは少し気持ちに余裕ができた。スッとベンチから立ち上がり、それではまた。と丈に挨拶をして立ち去っていった。
丈は急にどうしたんだろう?と思ったが特に止めることなくその後ろ姿を見ていた。
ありがとうございました。
異性の影があると分かると、ちょっと気持ちが萎えるのは皆さんは分かりますか?




