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Re:Change! 異世界戦記 ~俺はもう一度やりなおす~  作者: 神山
第三章 解明編

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61 Bressing

 丈、デイビス、アイビー、アリス、ヨル、マシュー、ビータ、ジェームズ達が地上へ降り、その実情と生き残っている人々との関わりを経て心境の変化、新たな力の獲得があった。しかし、得るものばかりではなく、同時に失うものも多くあった。

 そんな感情を抱きながらも、地上とそこにいる人達との別れの時間が迫っていた。布施とライフ達の戦闘が終わり数週間後のある日、エヴァが丈達を見つけることができ空中都市ユートピアへ帰還することとなった。

 「またな、デイビス、アイビー」

「おう!俺達のこと忘れんなよ?」

デイビスとアイビーは、カルマンと握手を交わす。

 「アリスさん、ビータさんお元気で」

エドは目に涙を浮かべ、別れを惜しんでいた。その表情につられアリスも泣きはじめてしまった。無言でその2人を交互にみるビータ。

 「あれ?ジェームズは?」

丈はエヴァに尋ねた。エヴァは、話す相手には話してきた。とジェームズは言って輸送機に早々と乗ってしまったという。相変わらずぶっきらぼうだなとと思う反面、  

 自分の父親が2人いると知ったら動揺するだろうと思っていた。だから、この事実は知っている人達で秘密事項にすることになった。その方がジェームズのためにもなるだろうと考えた丈の提案であった。皆も同意してくれ今日に至る。

 「お別れだな」

丈に話しかけてきたのはジョージであった。

「ユートピアへ帰って何をするつもりだ?」

ジョージからの問いに少し考え、丈は答えた。

「ユートピアに限らず、この世界は謎が多すぎる。俺の仮説だと謎の中心にいるのがレナードだと思っている」

 レナードとは、ジョージの親友にして空中都市ユートピアの長的存在でユートピアの民からも慕われている人物だ。丈の発言にジョージは、特に驚くことなく続けた。

 「おれも同感だ。だからこそお前に頼みがある」

「ん?」ジョージは深刻そうな顔で丈の目をみた。

 「レナードを止めてくれ、そして助けてやってくれ」

「ジョージ…」

「昔のアイツは真面目で正義に溢れていた。それが今じゃ…必ず手引きしている影があるはずだ」

 「手引き…ああ、必ず…!」

丈とジョージは強く握手を交わし、地上に別れを告げた。輸送機に乗り込み窓を見ると、皆がこちらに手を振り笑っていた。

そんな光景を見ると、地上に降りてからの出来事がまるで走馬灯のように頭の中に流れてきた。他のメンバー達は笑顔で手を振り返した。丈は少し涙腺が緩くなり、それを隠すように頬杖をつき細目にして誤魔化した。


 「では皆さん、離陸します。ユートピアまでは約半日ほどかかりますのでご自由にしていてください」

 エヴァの号令により輸送機は離陸した。ゆっくり空へ上昇した。大きかった景色が少しずつ小さくなり視認できなくなっていった。

「いざ離れると恋しく感じるな…」

「なんだかんだ結構な時間いたもんね」

「出会い・別れをたくさんしましたね」

「こういうのを一期一会って言うんだよ、ヨルちゃん」

「おれは途中から記憶のデータがないがな」

 各々が感じた感情を胸に、故郷へ帰還する。ジェームズは皆から離れた所で顔を隠し寝ていた。


 数時間後、輸送機からのアナウンスがあった。

『まもなくユートピアへ着きます』

「お!やっとか!」

アイビーはそのアナウンスで飛び上がり窓の外を見た。だが、まだ雲に包まれており遠くを見ることことが出来なかった。雲を通り抜け、太陽の陽が輸送機の中へ流れ込んだ。眩しさで目を手で覆い、薄目で前方を見るとそこには数ヶ月ぶりの故郷、空中都市ユートピアが現れた。皆は自然に表情筋が緩んだ。

 輸送機が着陸態勢に入ろうとしている近くには、人だかりが出来ていた。ユートピアの民が丈達の帰還を待ち望んでいたのであった。

 着陸後、丈達は輸送機から降りた瞬間に民が雪崩れるように、丈達を囲んだ。

「お帰りなさい!」

「よくぞご無事で…」

泣き崩れ、涙で前が見えなくなり、言語化できない者まで多種多様にいた。こんなに自分達を必要としてくれる人達がいることに感動を覚えた丈。そんな丈の前に1人の男性が民をかき分けた。

「やあ、キャプテン。長旅だったな」

「レナード」

レナードは丈に手を差しのべた。その手に握手で応えた。

「どんな旅をしてきたのかな?」

レナードが浮かべるその笑みは、今となっては不気味そのものであった。丈は油断せぬように言葉を選んだ。

周りは歓喜と祝福の嵐であった。だが、その中でこの2人だけ異質な雰囲気を発し、し烈な駆け引きを繰り広げていた。

「色んなことを学んできたよ」

「そうか、ではぜひ教えてほしいね」

交わした握手は無意識にお互い力が入っていた。だが、丈の背後にジェームズが通りかかりレナードの目線はそちらへ向かった。

 「元気だったかジェームズ、無事で何よりだよ」

 丈から手を離しジェームズへ駆け寄った。その表情は先程とは程遠い満面の笑みだったのを丈は忘れることはなかった。

ありがとうございました。

今話から第3章へ突入しました。ここからは衝撃の連続が待っていると思いますのでお楽しみに。


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