45 詐欺師が夢見る、平和な日常
デイビス、アイビー アイディール部隊メンバー
カルマン カルマの法則モチーフのユニークを持つ
布施のユニークにより、東西南北に散らばった丈達
死闘の末、遂にホッパーライフとの決着をつけた丈とマシュー達。拐われたレジスタンスも無事助けることができ、次の目標の故障したビータを直すための部品を取りに布施の元へ行くための作戦を立てていた。
・南地区 〈デイビス アイビー〉
「よし!これなら実戦でも通用するはず!」
拳を強く握りしめ、何かを実感したデイビス。
デイビスの周りには鉄屑が無数に転がっており、目の前にあったであろう大きな岩が跡形もなく崩れ去っていた。
その様子を見ていたカルマン。腕を組みながら特訓を見守っていた。
「化け物かよ」
「ここまでできるとは思わなかった。おれだけの発想では辿り着けなかった境地だ」
自分の可能性とそれによる底知れぬ怖さに手が少し震えていた。
「だろ?まだまだ伸び代はある。アイビーの方も着実に成長している」
上を向くとアイビーがデイビス達の周りを飛んでおり、ゴーグルを外しカルマンの隣に降り立った。
「まぁ、デイビスほど派手じゃないけどね」
少し不服そうな表情でカルマンの肩に寄りかかった。
「腐るな、派手じゃなくてもいい勝てばいいんだ」
アイビーの肩をポンポン叩くカルマン。
そこへ、
「おーい!視認できる範囲でライフと戦っている人が見えるぞ!」
避難所の中にいたレジスタンスがカルマン達に報告をしてきた。
「いきなり実戦で試す機会じゃないか?」
「そうだな、アイビー行くか?」
「もち!」
カルマン達がいる避難所から北東の方面、獣型ライフ3体と人が数人いた。デイビスとアイビーは2人で出撃をした。
デイビスはアイビーの足につかまり現場まで飛んでいった。
「デイビス、重いなー」
「がんばれ」
「かるっ!」
廃墟と化した建物が立ち並ぶ場所で、負傷者している者と負傷者を介抱している者と、2人をカバーしている者の3人が獣型ライフ3体と相対していた。
劣勢こそなっていたが、不利というほどでもなく上手く立ち回っていた。
そこへデイビスとアイビーが到着し、その上空へ高く飛びデイビスの手はアイビーから離れゆっくり獣型ライフの頭上に落ちていった。
「ふん!」
デイビスは右手を強く前へ突きだし力を込めた。すると、廃墟と化している建物がゴトゴトと音を立て始めた。
戦闘していたライフと人は動きを止めた。
徐々に建物が崩れ始め鉄骨がむき出しになった。鉄骨についた建物の一部分も一緒に突き出したデイビスの右手に収束し始めた。
ガチャガチャガチャガチャ
デイビスの右手には大きな鉄の塊が張りつき、天へ大きく上げた。その大きさは下にいる者から太陽の陽を遮るほどであった。
「うぉぉーーお!!」
渾身の力で天まで上げた鉄の拳を獣型ライフの脳天へゲンコツの如く振り下ろした。
その衝撃は地が揺れ、建物が再び崩れ爆風が巻き起こり一帯を砂ぼこりで包んだ。
「ゴホッゴホッ」
その砂ぼこりに視界を塞がれ、静まるのを待った。
ガシャンガシャン
デイビスの右手の鉄の塊は磁力を失い手元から離れ始めた。まだ磁力を持っていた鉄屑を手で払い地上へ降りた。
グウォーー!!
獣型ライフが1体避けており、砂ぼこりが晴れた直後にデイビス達を襲ってきた。
すると、天より亜音速と遜色ない速度で、舞い降りてきたアイビーの蹴りにより獣型ライフは、10メートルほど吹き飛ばされた。
様子を見に行こうとアイビーは近くまで歩いて行くと、ライフは起き上がり、噛みつこうとした。
「うぉ!?」
反撃をしようとアイビーが構えると、急にライフの動きが止まり倒れた。
「え?」
倒れたライフの上から人が降りてきた。その人物はさっき負傷した人を介抱していた人物であった。他の人とは違い少し古びた戦闘服を装着しており、人相は目元はサングラスとマフラーのような物で鼻まで隠れており、うかがうことはできなかった。
「お前達…まさかデイビスとアイビーか?」
その人物は2人の顔を見るなり知り合いのような口ぶりで話しかけてきた。当然2人は分かるはずもなく顔を見合った。
「あんたは?」
近くにいたアイビーは首を少し横に傾け聞いた。
「俺の声を忘れてしまったか、ヨルも忘れていたし仕方ないか」
その人物は少し残念そうに笑っていた。
「どこかで会ったことが?」
デイビスがアイビーの横まで来て尋ねた。
その人物はサングラスと口元のマフラーのような物を取り、素顔を見せた。
すると、2人の瞳孔が開き言葉が出てこなかった。
「キャプ、え、え?」
「久しぶりだな2人とも」
・??地区 とある避難所で
その避難所は教会跡地のような建物にお手製の頑丈なバリケードが囲んでいた。避難所も小さくそこにいる避難民の数も10名強であった。子ども、老人が半数を占めていた。だがそこはどこか、のどかな雰囲気を感じさせる場所であった。それもそのはず、そこには敵という災いを払いのける英雄/HEROがいるからである。
「こんなところにいたんですね」
声をかけているのは、2メートルほどの身長に熊やゾウとも遜色無いほどの体格をし、それに似つかわしくない優しい表情の大男であった。
教会の屋上は監視台も兼ねた場所で一帯を見回すことができた。大男が声をかけた人物は、乾いた風になびかれ地平線を何かを考えながら見つめていた。
「ジェームズ君」
ありがとうございました。
新技を手に入れた2人とデイビスとアイビーを知っているという謎の人物の正体とは?
久しぶりに登場したジェームズ、彼は丈とマシューと別れ(39話参照)何をしていたんでしょうか?




