33 お前達は因果応報を信じるか?
丈/キャプテン 主人公
マシュー 発明家
デイビス、アイビー アイディール部隊メンバー
カルマン カルマの法則モチーフのユニークを使う青年
東西南北の地区に分担されてしまった丈達
各々今までとは違う環境に慣れずに困惑している状態である。その中でデイビス、アイビーが謎の工場のような建物を発見した。ライフの味方についている謎の人物フーに人々がやられているところを目撃し助けに行こうとした2人を制止する青年がいた…
・南地区 〈デイビス アイビー〉
「なんだこの能力は!?」
さっきまでの青年がネックレスを触った途端に装甲を纏い、2人はその青年を殴った瞬間に吹き飛んでしまった
「やめろ 落ち着くんだ」
「今のはたまたまだ!」
再度攻撃しようとアイビーは空を飛んだ
「うお!人が空飛んだ!?」
「おりゃ!」
アイビーは高低差を使い青年の頭上に蹴りをしたが…
頭部に触れた瞬間にその足が弾き飛ばされてしまった
「わぁ!」
ザザー!
地面に身体をうちつけのたうち回った
「アイビー!」
「やめろって言ったはずだ」
「おまえ!」
「攻撃してきたのはそっちだ お前達は因果応報を信じるか?」
「因果応報…?」
初めて聞いた言葉に理解が出来なかった2人
「分かりやすく言うと、"自分がしたことが自分に返ってくる"ってことだ」
「自分がしたことが…」
その言葉を聞きさっきまでの戦闘が頭をよぎった
「つまり、あんた達がおれにした攻撃はそのままあんた達に反射したってことだ 勝ち目はない」
「くっ…!」
「あんた達、人だろ?ならここで戦う必要はない それにあれを見るんだ」
工場のような建物の方では、怪我をした人を抱え撤退している様子が見られ、フーはその場からいなくなっていた
「…すまなかった」
デイビスは自分達の過ちに気づき青年へ謝罪をした
「気にするな 誰だってそうなる」
「俺はデイビス、こっちはアイビーと言う」
青年は装甲を解除し、足元のハットを再び被った
「おれの名前はカルマンだ」
カルマンはアイビーに手を差しのべ起こした
「ありがとう」
「大丈夫か?」
「カルマン…君は何者だ?それにその能力は…ユニークか?」
「おれは密かにレジスタンスを募っているだけだ」
「レジスタンス?」
「そうだ、それにおれは"カルマの法則"のユニークを使う」
「カ、カルマの法則?」
「あんた達無知すぎないか?何処に住んでるんだ」
「何処って…」
指を上に指したアイビー、それに驚愕するカルマン
「上って…あんた達ユートピアという所の連中か!」
「ユートピアを知ってるのか?」
「知ってるもなにも…とりあえずユートピアのことはおれ以外の人には言うな」
「なんで?」
「地上に生き残っている人の大半はあんた達ユートピアの人達を殺したいと思っているからだよ!」
・東地区 〈丈 マシュー〉
丈、マシューは散策していると前方に人がいるのがわかり
「人だ!おーい!」
「地上に人なんていたのか…」
2人はその人物に駆け寄り声をかけた だが、痩せこけ生気を失っているような目の老人は2人を睨んだ
「おまえら…ユートピアの連中か?」
「?そうだけど…」
その言葉を聞き眉間にシワを寄せ、懐からナイフを取り出し斬りかかってきたのだ
「しねー!」
「あぶね!」
丈は、そのナイフをはたき落とし間接技を極め、拘束した
「くそ!」
「おいどうした、物騒な」
「おまえらを殺せばワシは自由になれるんだ!家族のもとへ帰れるんだ!」
「どういうことだ…?」
丈はゆっくり拘束を解き放した
「おまえらは…なに不自由なく、のうのうと生きてきたんじゃろう?だが!ワシらは地獄を生きてきたんだ!!」
その悲痛な叫びに2人は黙るしかなかった
「地上にいた人は皆ユートピアへ逃げて生きているって聞いているが…」
まず地上に人がいること自体に疑問を持ったマシューであったが、
「ユートピアへ逃げたって?そんなわけがなかろう!人口の大半は地上へ置き去りにされた…!」
「!?」
「ワシがまだ子どもの頃じゃ、空から突然謎の生命体がワシ達を蹂躙し始めたのだ 友達や家族は容赦なく殺され、連れ去られた者も数多くいるワシもその1人だ」
「…」
「そこからの日々は思い出すだけでも胸が抉られるようだ…抵抗したりちょっとしたことで人は簡単に殺され、次は自分じゃないかと怯える毎日を送っていた」
その老人はその場で泣き崩れ、言葉を口に出す度に嗚咽をするかのような悲惨な光景であった
「もうやめるんだ」
その光景に耐えられなかった丈は、なだめたが
「やめん!この苦しみは二度と消えん…!味合わせてやる!」
「そんな…」
「その顔…ジョージという名だろう?」
老人は丈に指をさした
「あ、ああ」
「知らばくれよって…!ユートピア計画の中心人物がよくここへ来たもんだ」
「え!?」
マシューと顔を見合せた
(おれ!?あーおれなんだろうけど、おれじゃないんだよな多分…何やってるんだよ転生前のおれ!)
その老人は丈の胸ぐらを掴み、
「おまえらがワシ達を見捨てなければ…こんな目には…」
拳を握りしめ渾身の一撃を丈の頬へ当てた だが、その痩せこけた身体では痛みはそれほどなかった
しかし、丈はその思いのこもった拳に頬ではなく胸が痛んだ
「キャプテン!」
そのあとも殴り続ける老人を止めようとしたマシューを、来るなと目線を送った
「キャプテン…」
(寝耳に水だが、受け止めるしか…)
「ぐぅ!!」
「キャプテン!!」
マシューが目にしたのは、老人の後方から緑の蔦のような物が老人の胸と丈の脇腹を貫通させていた
ドサッ
老人は即死し、その場で倒れ動くことはなかった
丈は脇腹をおさえ痛みに耐えていた
「大丈夫か!?」
「ああ、かすったくらいだ だが、この人は…」
老人の周りには血で覆い尽くされていた
「なんだ今の攻撃は…」
ありがとうございました。
カルマの法則モチーフで戦うって凄いですよね…笑
思いついた時ヤベーってなりました。
そして、老人の悲痛な叫びと地上の惨劇…
その老人を貫いたのはなんなのか!?




