27 高揚
ジェームズ 生きる英雄の息子 感情の昂りで身体スペックが上がるユニークを持っている
マシュー 丈/キャプテンの親友で発明家
ビータ 自立型ロボット knockdownシステムによりノックワスプになる
人型ライフのアントライフに大勢の訓練生を殺され、ユニーク持ちを謎の5人組に連れ去られた。唯一生き残ったジェームズはマシューの元へ行き、戦う力を求めたがその負荷に耐えられないと言われてしまう。
「負荷に耐えられない…?」
ブレスレット型の試作品をクルクルと回しマシューは説明した。
「これは君のユニークの特性に合わせた。感情によって強くも弱くもなる」
「…」
「そんな博打のような欠陥品を作りたくなかったから、措置として最低でも獣型ライフ1体は倒せるだけのスペックまで引き上げる機能をつけてある」
「すげぇ」
驚いた顔でブレスレット型試作品をみつめるジェームズ
「だが」
「?」
「その機能を搭載するにあたって、無理やり君のスペックを上げるから感情が安定していない時に使うと、気絶するほどの衝撃が身体に流れる可能性がある」
「それくらい…」
「まだ君は若い…そんな機能に身体が耐えられるわけがない。と言うことでしばらくはお預けかな!」
そう言い、机に置いてあるケースに試作品を仕舞おうとし、それをジェームズは制止した
「待ってくれ!」
「なんだい?」
「使ってみないとわからないだろ…?」
「…知らないよ?」
マシューはあきれた顔でそう答えた
仮想戦闘室へ移動したマシューとジェームズ
その広く殺風景な部屋に不気味に思ったジェームズだったが、マシューはリモコンを操作し始めた
「んーと、最初だしシンプルに怪力型ライフでいいかな?」
ポチポチと操作し目の前には、怪力型ライフが出現し殺風景な部屋も急に、森のようになったように目の前に広がった。
「なんだこれっ!?」
マシューは初めての光景に驚くジェームズを余所に淡々と説明していく。
「この部屋では、これまでの戦闘データをもとに構築した仮想ライフとの戦闘が可能になっている。本物さながらの迫力と衝撃を再現してる スゴいだろ?」
「ああ…」
「さて、それ使ってみようか」
ジェームズはブレスレット型の試作品を手首に巻き付けた。マシューは掌サイズの細長い容器を渡した。
「これを試作品にセットして収納してあるこの小さなハンドルを回す これだけ」
言われた通りにジェームズは容器をセットしハンドルを回した。その直後、
「ぐっ!あぁぁーー!!」
ジェームズの絶叫が部屋に響き渡った。身体の中にあるものを無理やり外へ出されるような激痛と脱け殻のように感じる脱力感に襲われた
「なんだこれ…身体が焼け焦げる!」
ジェームズはその激痛に耐えられず気絶してしまった
「やっぱりそうだよね…ビータ!」
結果は分かっていたマシューはやれやれとジェームズをビータに担がせ部屋からでた
目を開けたジェームズはさっきいた部屋より低く感じる天井をみて、失敗したと感じた
「くそ…」
「あ、起きた?まだ動かないほうがいいよ」
「でも、早くあれを使いこなしたい…」
「やめておけ ジョージの息子」
腕を組み座っているビータがジェームズに話しかけた
「なに?」
「圧倒的に気持ちが足らない…アイテムに"使われてる"時点でな」
「機械のくせに偉そうに…」
「言っていろ アドバイスだ 何でも良い自分の気持ちを昂らせるものを浮かべるんだ」
「昂らせるもの…」
目を閉じそれは何かを探す
これまでの記憶を頭の中に張り巡らせてみつける
ゆっくり目を開け、
「見つけた これをもう一回使いたい」
「よしやってみよう」
再び仮想戦闘室へ入った
ジェームズは目を閉じ、昂らせるものをイメージしハンドルを回した すると、
試作品から大きな容器が出現しジェームズを包んだ
容器が割れ中から出てきたのは、黄緑色の装甲を纏ったジェームズが現れた
ジェームズは自分の身体を見渡し
「成功したのか?」
「ああ!成功だ おめでとうジェームズ君」
「だが、気を抜くとさっきのような激痛がきそうな感じがあるな」
「そうだ、飲んでも飲まれるなっていう言葉があるようにアイテムに主導権を渡してはいけないよ?」
「わかった」
ジェームズは手を強く握ると、身体から水分が蒸発したような煙がたちこめた
「さあ、仮想戦闘してみようか ちなみにハンドルを回せば回すほどスペックが上昇するよ!自分の身体と相談して回してね!」
成功した興奮でウキウキで機能説明を始めたマシュー
仮想・怪力型ライフがジェームズに噛みつこうと口を大きく開けて襲ってきた。ジェームズはそれを少し踏み込んだパンチで迎え撃った
ドカァン!!
「うぉ!?」
マシューは鼓膜が破れるくらいの爆発音に耳を塞ぐのに必死になった
あまりの威力に仮想・怪力型ライフは爆発し、自分の凄まじさに言葉がでないジェームズ
「軽く殴っただけなのに…うっ!」
胸の痛みが身体に走り膝をついた
セットした容器を取り出すことで装甲が解除された
「はぁ!はぁ!はぁ!」
汗だくのジェームズにマシューは
「2回目でこれだけ出来れば上出来だね さすが英雄の遺伝子だね」
ウンウンと感心していたマシュー
息づかいが荒いジェームズは片方の口角を上げ不気味な笑みを浮かべた
(俺を昂らせるもの…クソ親父を殺す感情だ…!)
ありがとうございました
やっぱりスペックを上昇させる系はカッコいい…
この試作品を使うことで、この後の物語にどう影響するのでしょうか




