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死と生の境の深海
苦しい………息が………苦しい……ここは………何処だ?
澄み通った光が見えるそこに移る色が青に近い、これは水中の中だろうか。
これは深海の中なのか?どうして俺はここに……ん?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
同時刻、女が男と同じく深海の中にいた。
私………死んだのかなぁ………もう……皆と会えないのかな?………嫌だな………こんな終わり方…
わぁ……綺麗だな……海って……こんなに神秘的…だっけ?………何……あれ?
君は……もしかして……死んでいるのか?
貴方は……?
俺は死んでいる、おばあちゃんを助ける為に死んだんだ。
そうなの……私も死んでいるの、誰かに押されて
そのまま電車に……
あぁ、なるほど…
あ、もうそろそろ深海の底に着く、お別れだね。
そうだな……短かったなぁ…お互い、来世でまた元気で
えぇ…来世で…
女と男は、お互い握手した。来世で……
あ、そうだ、最後に貴方の名前教えて…
俺か?俺は『一瀬 駆』
私は、『高木 恵』
じゃあ、また……何処かで……
あぁ、……何処かで……