表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/18

プロローグ

「被告、クラリッサ・フォルティを極刑に処す」


王国を騒がせた稀代の悪女クラリッサの死刑判決の発表に、裁判所前の広場に集った人々までもが歓声を上げた。


「悪女め、いい気味だ!」

「当然の判決だ!」


クラリッサの罪を知らぬものは、国内にはいないだろう。

ゴシップばかりを扱う新聞社が、裁判が始まる前から盛大に号外を出していた。


何の罪も無い令嬢を傷つけたのだ。

幸いにも死には至らなかったものの、被害者の心と身体には一生傷跡が残るだろう。

そう訴えられていた。


理由は嫉妬。

一方的に一人の男性に熱を上げ、彼の婚約者である女性を恨み羨んで犯行に及んだという。


悪女の片恋の相手は、エドモンド・ラゴーナ。

29歳の王立魔道具研究所のエース。

スラリとした長身と平民にしておくには勿体ないと言われる美貌の男。


なるほど、この男なら女に勘違いさせることもあろうと、裁判所で彼を目にした傍聴人たちは納得した。



判決後、ほどなくして刑が執行される。


稀代の悪女とされたクラリッサ・フォルティ。

十七年の短い生涯であった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ