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第41話:砂時計

「——こんな感じだな」


 俺は小さく呟き、剣を横なぎに振った。


 ザンッ!!


 と音が鳴ったと同時に、十数体の魔物が一斉に絶命した。

 『賢者の実』により努力が報われ能力値に反映されたため、身体的にもかなり強くなっている実感はある。


 しかし、それとは別にこの剣自体の性能も非常に高かった。

 切れ味の良い包丁でカボチャをストンと斬るがのごとく使いやすいのだ。


 魔力を乗せて剣を振っているのだが、流れる魔力が俺の意図通りに滑らかな動きをしてくれる。さらに剣自体の切れ味もずっと地面に埋まっていたとは思えないほどに良い。


 この両方が噛み合うことで、大量の魔物を一度に一掃できていた。


 最初は数百体いた魔物たちだが、十分が過ぎる頃には半分を切っていた。

 しかし——


「倒しても倒しても魔物が湧いてきます……」


「こんなの、ジリ貧じゃない……」


「いや、そのうち終わると思うぞ」


 俺は、砂時計を指さした。


「だんだんと砂時計から感じる魔力が小さくなっている感覚がある。多分だが、あの砂時計は魔物が湧く残り時間を示しているんじゃないか?」


「魔力が小さくなっているのですね!」


「なるほど……となると、あと二十分くらいかしら。着実に進んでいるのね」


 俺が大雑把に敵を薙ぎ倒していき、俺が撃ち漏らした敵を二人が協力して倒してくれる。

 ——そんなスタイルで延々と戦うこと三十分。


 ついに、砂時計の砂が全て落ち切った。

 魔力が感じられなくなり、魔物の出現も止まった。


「これで、最後だな」


 ザンッ!


 ラスト一体の魔物にトドメを刺すと、先ほどまで騒がしかった二重ダンジョンの内部は静かになった。


「ようやく終わりましたね!」


「アレン、ルリア、お疲れ様」


「二人ともありがとな。細かいところを助けてくれたおかげでかなり楽ができたぞ」


 倒した魔物の死骸をアイテムスロットに収納する。

 二重ダンジョンの魔物が約千体。

 これは第十層の魔物としてカウントされるのかどうか不明だが、カウントされるのだとすえば途方もないポイントになりそうだ。


「た、大変です! 制限時間まであと二十分くらいしか……」


「もうそんなに時間が経ってたの!?」


「ここでなんだかんだ一時間くらい時間を使ったからな……。長期戦が終わったところで悪いが、走って戻るぞ。急げば間に合うはずだ」


「は、はい!」


「そうね、失格になるのは勿体無いわ」


 俺たちはついさっきの戦闘で疲れ果てた身体にムチを打ち、大急ぎで地上を目指した。

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