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意味のわからない部活
晴れた空!
柔らかな日差し!
そして、漂う春の香り!!
…なーんてものは一切なく。
春の雨に見舞われていて、空気はしっとりと湿気を帯びていた。
宮なんちゃら…宮君を部員に迎えて、一日がたった。
ここの部に宮君が来たこと自体珍しいのに、今日はなんと可愛いお客さんが来ていた。
「僕の幼なじみで、クラス委員長の笹森佳乃です。笹森、この人がここの部長の愛花先輩」
「ちょっと、私ここに入るつもりないんだけど」
「え?そうなの?」
「あのねえ、宮君。私、陸上部に入るって言ってたよね?」
どうやら宮君がこの子…佳乃ちゃんをこの部に入れたいらしい。
しかし、佳乃ちゃんは陸上部に入るつもりで、宮君はそれを理解していなかった模様。
「笹森も一緒なら楽しく青春を謳歌できると思ったんだけどな…」
「だいたい何よ学園青春部って。青春を謳歌しつつ青春する手伝いとか意味わかんないんだけど!宮君も早く辞めなよ」
創部者を前にして、佳乃ちゃんは気づいているのかいないのかひたすら意味わかんないんだけど!とこの部を蹴ってくる。