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アルティメットアイドルクロニクル  作者: 桜崎あかり


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8/12

アイドルファンに求められる意識―Consciousness for which an idol fan is asked―

※この作品はフィクションです。地名は一部が実名になっておりますが、実在の人物や団体等とは一切関係ありません。一部でノンフィクションでは…と突っ込まれる要素もあるかもしれませんが、この作品におけるフィクション扱いでお願いします。


※コメントに関しては『ほんわかレス推奨』でお願いします。それ以外には実在の人物や団体の名前を出したり、小説とは無関係のコメント等はご遠慮ください。


※小説家になろうへ移植する際に一部セリフ等を変更している個所があります。

『お前達にもう一度だけ言う。超有名アイドルと言う名の神はいない!』

ブラックスラッシャーがアルティメットアイドルウェポン所有者5人を相手にして、秒殺とも言える無双展開を披露した。


しかし、秒殺された理由はブラックスラッシャーが単純に強かっただけではない。


確かにブラックスラッシャーも強豪アイドルと言うカテゴリーに入るレベルの実力を持つ。格闘ゲームで言うと全国大会に出ても良いレベルである。

(ランキングでも、彼は上位10人のランカーに入るレベルである事を補足しておく。実際の順位は50位圏内をさまよっている状況ですが…)


彼女達5人の敗因は、ずばり《アルティメットアイドルウェポンの適格者ではなかった》事である。

(中には自称適格者という性質の悪い超有名アイドル(グループ50等)もいる)


ここ最近、都道府県に1つ存在するアルティメットアイドルウェポンが同じ場所に2人もいる、超有名アイドルグループが複数所持していると言う問題が指摘されている。

(噂の範囲だが、偽物を扱う人物もいるらしい。これに関してはID剥奪等の厳しい処置がされる為、発覚前に運営へ名乗り出て欲しい)


それに加えて、違法パーツやチップ、違法なOSプログラムと言った物も流通している事が調査で分かっている。


これらを超有名アイドルが保有していて、不正にランキング上位を取っていたらしい。これが事実だとすれば、大事件になるだろう。


それを分かっていて超有名アイドルの行為を正当な物にしようとするつぶやき等も目撃され、これではますます超有名アイドルを黒歴史にしようと考える人物が増えるのは間違いない。


アイドルは有名になり、大金を稼げればいいのか? 更に言えば、有名になる為に違法行為に手を染めてもよいのか?


答えは簡単である。そう言った行為に手を染めれば、いつか違法行為が表になった場合は芸能界追放もあり得る。


アルティメットアイドルファイトとは外れるが、そのような事例は数多く存在する。一連のステマ事件、脱税疑惑、更にはCDチャートの水増し、特定ジャンルをチャートに掲載しないように圧力―。


この世界にも表と裏があるのは百も承知してる。しかし、このような行為が横行するようであれば、超有名アイドルは暴走族や□□□のような犯罪者がファンを装って悪質な宣伝活動をするのは容易に想像できる。


今こそ、芸能界の意識改革が必要なのである。


このままでは、アイドルはアニメやゲーム、オリジナル小説等のフィクションの中でしか存在しないジャンルとなるのは間違いない。


そして、超有名アイドルとキサラギの争いはキサラギの圧勝で幕を閉じ、音楽業界は音楽ゲーム楽曲や同人シューティングゲーム楽曲、同人音楽ゲーム楽曲が主流となる世界となるだろう。


(西暦2014年4月4日に更新されたとある人物のブログ記事より、一部をカットして抜粋)


#####


シーン8:埼玉県・鷺宮ショッピングモール内


西暦2014年4月4日午後3時15分、ブラックスラッシャーはアイドルジャケットの修復も完了し、それを試す為にアイドルファイトのステージに乱入する。

「悪質な超有名アイドルを打倒できるのは、正義の意思を持った有名アイドルだけだ!」

『そんな考え方をするような存在がいる限り、日本は永遠にアイドル依存からは脱却出来ない!』

ある有名アイドルとブラックスラッシャーがステージで試合を展開している。その光景を見ていたのは、とある超有名アイドルを探していた如月きさらぎアオイだった。

「アイドル依存か…。やはり、超有名アイドルが全ての世界を牛耳るのも時間の問題かもしれない」

如月は超有名アイドルの現状に絶望しつつも、ブラックスラッシャーの一言が心の何処かでひっかかっていた。

【結局、超有名アイドルに興味のない人物はアイドルファン以外は増税と言われてもピンとこないのだろう?】

【むしろ、増税反対を掲げて無関係な勢力を潰しにかかるかもしれない。それこそ、超有名アイドルファンが手を汚さないで他のコンテンツを潰せる状況になる―】

【まるで誰かが『超有名アイドルは神』と発言した後に便乗するネット住民のようだ。こう言った人物がアイドルファンを語る資格はないと思う】

(中略)

【アイドルファンを語るのであれば、にわかではない部分を見せて欲しい所だな。新人アイドル等は仕方がないとしても…】

【しかし、歪んだ愛が暴走した結果が某有名漫画の脅迫事件等であった事例もある。つまり、超有名アイドルにとっても無視できないのは間違いない】

【超有名アイドルファンがグッズやCDの買いすぎでカード破産というニュースも聞かないが、これは芸能事務所側が規制しているのか?】

【さすがに、そこまでに到達しているファンはいないと言う事だろう。しかし、クレジットカード会社のアンケートで使用用途が超有名アイドルグッズ等という回答が70%になっていると言う結果もある】

(中略)

【一体、こう言った流れにした真犯人はどっちなんだ?】

【某有名漫画のファンが誘導したのか、あるいは本当に超有名アイドルファンが誘導したのか―】

【炎上ブログやアフィリエイト系まとめサイトもありえるが、真相は闇の中だろう】

一連の超有名アイドルファンに関してのタイムラインを、如月は飛ばし飛ばしでチェックしていた。


同日午後3時30分、如月がブラックスラッシャーに乱入する形でステージに姿を現した。

『新しい神奈川代表か―』

「新しいと言うよりは、返り咲きの方が正しいかもしれないな」

ブラックスラッシャーが新人代表ともとれるような発言をした事に対し、如月は修正するように要望する。

「確かに、ニュース記事では返り咲きとは書かれていないが…」

「元代表が警察に逮捕された関係に加えて、未成年だったという事情もあるからな。未成年では実名報道も不可能と考えると、事実上は新しい代表と報道されても間違いではない」

そして、如月は神槍グラディウスを構え、ブラックスラッシャーに突撃を仕掛ける。

『しかし、一時的な復讐感情でアルティメットアイドルウェポンを持てば、所有者の末路は見えている!』

「知った様なような口を!」

ソードシールド《レッドブレイカー》でグラディウスを弾き飛ばしたブラックスラッシャーだが、飛ばされた槍は全体の半分の長さでしかなかった。つまり、グラディウスは分離機能を持った槍と言う事になる。

『超有名アイドルも、某人気漫画も元をたどればファンがやっている事は同じだ。他作品のファンをありとあらゆる手段で減らし、自分達へ取り込んでいく。そして、最終的に莫大な利益が得られるまで永遠に繰り返す―』

「超有名アイドルは超有名アイドルでの問題だ! 超有名アイドルでは行われていない別の問題でもめている作品と一緒にするな!」

『それは全く違わない!』

「超有名アイドルのやり方は、海外のマフィア等と同じになっている。金こそ全てと考える超有名アイドルには未来はない! それと漫画作品を一緒にするとは―」

『それが個人の復讐で戦っている証拠だろう!』

「復讐ではない! 超有名アイドルは日本の法律で縛りつけて黒歴史化するにふさわしいコンテンツだ。海外で規制される動きを封じたのも芸能事務所側が賄賂を贈ったに決まっている!」

『アイドルパンツァー…』

「何故、そのタイトルを知っている!?」

ブラックスラッシャーと如月の戦いが激化して行く中、ブラックスラッシャーがつぶやいた《アイドルパンツァー》という単語に如月が反応を示した。


「やはりな。お前が超有名アイドルに復讐したいと思っている理由が分かった。これ以上、戦っても同じ事だ―」

突如としてバイザーを外し、ブラックスラッシャーは試合を止めるように指示し、それは運営によって了承された。

【試合中断、そういうのもあるのか?】

【中断に関しては、不正や談合試合を止める為の特殊ケースだ。今回のケースは極めて稀と言える】

【向こうが戦意喪失でTKO勝ちとか…そんな流れか?】

【TKOとは違うだろう。向こうは戦意喪失しているような状態ではない】

(後略)

タイムライン上では、バトル中断に関しての衝撃が高い事を実況タイムラインでもうかがわせた。


「バトルを止めるだと? そんな事、許されると思っているのか」

如月が分離していたグラディウスを磁石と同じような原理で呼び戻し、再び神槍モードに戻す。

「そんな事をしても、従来の離れたファンが本気で戻ってくると思うのか? おそらく、某人気漫画の脅迫事件と同じように新規ファンが付かなくなるだけだ。そして、悲劇は永遠に繰り返されるだろう」

急にブラックスラッシャーが説教に近い事を始めた。そして、周囲にも動揺が走る。

【確かに、あの某有名漫画作品は新規ファンが付きにくい環境を作ってしまった。あそこまで○×△や□×○等にこだわって暴走した結果が、一連の脅迫状騒ぎの正体だと聞く】

【超有名アイドルも同じような物じゃないのか?】

【向こうは、一歩間違えると大規模テロ事件と思われかねないような事態を生み出している。その影響で、無関係コンテンツまで締め出しを食らっている。超有名アイドルは影響を全く受けていないようだが?】

(中略)

【この事件を受けて、超有名アイドル以外を排除すべきと言う超有名アイドルファンが規制法案の要望書を送ると言う事態になっているらしい。ソースは炎上ブログだから釣りの可能性も高いと思われる】

【某有名漫画の騒動は、3次元アイドルにとって追い風になっているようだな。超有名アイドルも、芸能界で色々と事件等が報道されていると言うのに】

【その辺りは炎上ブログが取り上げた際に、どの話題がヒット数を稼げるのか…と考えているのだろう。そして、彼らは芸能事務所から賄賂をもらって他コンテンツを排除しようとたくらんでいるのは明白だ】

ネット上のタイムラインもブラックスラッシャーの説教を聞いて、予想外とも言える結末に驚いている気配を見せた。

「じゃあ、どうすればいいんだ! このやりきれない思いを…どこにぶつければいい!」

如月が叫ぶ。そして、ブラックスラッシャーが口にしたのは、意外な一言だった。


###


同日午後3時35分、中断された2人の試合は予想外とも言える展開を見せる事になった。何と、ブラックスラッシャーが何を思ったのか如月に説教を始めたのである。

「じゃあ、どうすればいいんだ! このやりきれない思いを…どこにぶつければいい!」

如月の悲痛とも言える叫びに、ブラックスラッシャーは予想外とも言える発言をする。

「憎しみで戦ったとしても、同じ悲しみを背負う人物を増やすだけだ。自分達の出来る事は、悲劇を背負う人間を増やさない為にも諸悪の根源を打ち倒す事―」

「その諸悪の根源は誰だ?」

「お前も分かっているだろう。超有名アイドルグループであるグループ50をはじめ、複数の低クオリティでハイリターンというアイドルを生み出し続ける存在と言えば、1人しかいない」

「まさか!?」

「そのまさかだ。彼は今、ここから若干離れた位置にあるメガソーラー施設へ向かっている。彼は本気でアカシックレコードを消すつもりだ」

「アカシックレコードが消えたらどうなる?」

2人の会話は続く。そして、如月はアカシックレコードが消滅した場合にどうなるかを尋ねる。

「全ての世界線が寸断されるのは間違いないだろう。そして、超有名アイドルによる人心掌握、賢者の石に代表される禁忌を使用した不老不死のアイドルを量産、全世界の市民が超有名アイドル以外に関心を持たないようにマインド―」

ブラックスラッシャーが語っている途中、如月は何かを思い出したかのように右目を抑えていた。

《キサラギの名を持つ者よ、超有名アイドルを完全に根絶するのだ。悲劇を繰り返してはいけない。超有名アイドルファンが凶暴化して大規模犯罪を起こす前に、全てをシャットダウンするのだ》

如月の頭の中だけに響く謎のメッセージ。それは、アカシックレコードが解放されつつあるという証拠なのだろうか? 他のメンバーには、謎のメッセージは全く聞こえていない。それは、ブラックスラッシャーも例外ではない。


同日午後3時40分、鷲宮神社より数百キロ離れた某所にあるARデュエル用のフィールドでは、超有名アイドルのグループ50と別グループが、ある人物と交戦していた。

「ARデュエルフィールドをアルティメットアイドルファイト用にシフトさせたのか?」

ある女性アイドルが驚く。このスペースでは、自分が使用するアルティメットアイドルウェポンのモーニングスターは威力を発揮出来ない事に気付いたが、既に時は遅かった。

「アルティメットアイドルファイトはフィールドを選ばない。ARゲーム専用フィールドであれば、プログラム的にも問題はないからな」

女性アイドルが戦っていた相手、それは経済活性化計画では埼玉代表も務めた事のある翼島氷雨(つばしま・ひさめ)だった。彼女の持つ、SFに出てくるようなシールドソードを見て、超有名アイドルは―。

「貴様が、ブラックスラッシャーの正体か?」

「残念だけど、ブラックスラッシャーは自分じゃないよ。これは、あくまで《レッドブレイカー》の姉妹武器のような物」

氷雨が超有名アイドルを撃破し、これで50人のアイドルを全て撃破した事になる。

「今回に限ってはボスラッシュみたいな印象だったけど、経済活性化計画を思い出せたかな?」

しかし、氷雨のソードシールド《ブルーブラスト》には複数の亀裂が入っていた。割れるような気配はないが、この状態ではメガソーラーへは向かえないだろう。

「仕方がないか。ランスロットには事情を話して、この辺りで離脱を―」

ランスロットへスマートフォンで連絡を取ろうとした矢先、ある人物が氷雨の前を横切った。

「あれは、神槍グラディウスを持った神奈川県代表?」

間違いなく、彼女の目の前を横切ったのは如月だったのである。しかも、背中には超高速を出せるブースターユニットを装備している。


同日午後3時45分、メガソーラー施設の入り口付近にあるテーマパークで試合を行っていたのは、瀬戸美天(せと・ひてん)だった。彼女も氷雨と同様に、超有名アイドルと試合中だった。

「アルティメットアイドルファイトを汚すのであれば、それ相応の覚悟をしてもらいます!」

瀬戸の怒りは既に有頂天で、何人かの超有名アイドルや有名アイドルが彼女に瞬殺されているという現状である。

『相応の覚悟は出来ている!』

『今度は、我々が相手だ!』

『今度こそ、某□□□漫画に栄光と奇跡を!』

アイドル勢を撃破したと思ったら、次に現れたのは黒騎士の大軍だった。まるで、再生怪人を思わせるような量産展開である。


同日午後3時50分、鷲宮にあるメガソーラー施設では、ライオンの覆面がクロー型ARウェポンを装備して周囲の無人マシンと戦っていたのである。

『誰が仕掛けたのかは知らないが』

ライオンの覆面は集団で襲ってくる無人マシンを1体単位で機能停止させていった。しかし、大量の数を止めるには無理があった。

『こうなったら、助っ人を呼ぶしか―』

ポケットからスマートフォンを取り出し、ある人物に救援要請をしようとした矢先に予想外の人物が現れた。

「残念なお知らせだが、お前たちの仲間はこの場には現れない。既に、他のエリアで倒されている頃だろう」

その一言共に現れたのは、何とハイブリッドだった。しかも持っているARウェポンは、先程までライオンの覆面が相手をしていた無人マシンとデザインが似ている。つまり…?

『バカな!? ハイブリッドが既にこの場へ来ていると言う事は、アカシックレコードの封印は解かれたのか?』

「残念だが、アーカシアンも例のアクセスキーを探している所。誰が先に開けるかは別問題にして、お前には退場してもらわないと困る!」

『なるほど…そう言う事か。ならば、ここで超有名アイドルとキサラギの争いを再現させようではないか!』

「いいだろう! お前とは形こそは違うが、決着を付けるつもりだった」

そして、ライオンの覆面とハイブリッドの戦いが始まろうとしていた。この戦いは、密かに試合登録がされており…。


###


同日午後4時、全ての戦闘が展開されている場所で混戦が続いている中、サーバールームへ最初にたどり着いたのは予想外の人物だった。

『外ではアーカシアンと超有名アイドルが交戦中。そして、セキュリティシステムも他の勢力が停止させ、あっさりと潜入出来たのは大きい』

身長180センチ、グリーンをベースにしたARスーツとSFアーマーと言う外見、更にはミサイルランチャーを装備している。彼は、武装等も一切使用せずにアカシックレコードのサーバールームへとたどり着いた第1号となった。

『アカシックレコード、その力を手にする事が出来れば再び、あの時と同じ力を得られる』

月原神人(つきはら・かみと)、過去に日本金融銀行総裁という座にいた事もあった。


そして、彼は日本の借金を手早く完済する為に経済活性化計画を利用しようとしていた。その末路はアカシックレコードにも記されている可能性がある。


しかし、今は日本金融銀行総裁の座も失い、アカシックレコードを手にする為だけに超有名アイドル勢と手を組み、現在の状況に至る。


『経済活性化計画の為に蹴った超有名アイドルの力を借りるという屈辱に耐え、遂に見つけたのだ。アカシックレコードを―』

彼がアカシックレコードを手にしようと考えた目的、それは日本経済の復活だった。その為にも、アカシックレコードの技術全てを掌握し、その使用料で超有名アイドルを殲滅する事だった。

「残念だが、そのアカシックレコードを渡す訳にはいかない!」

月原の前に現れた人物、それはメットをしていないブラックスラッシャーだった。如月も同行していたが、彼は途中で気になる人物を見つけ、それを追跡すると言って別れていた。

『貴様がブラックスラッシャーか。しかし、お前も超有名アイドル反対派ならば、私がアカシックレコードを手にする事は決して不利益ではないはずだ!』

「利益、不利益でしか物を図れないのであれば、お前も敵だ!」

ブラックスラッシャーの超高速とも言える動きに月原は反応できていない。そして、何も出来ないままにアカシックレコードを目前にして、月原はそのまま倒れた。

「そんなバカな事があってもいいのか―」

メットの外れた月原の顔は、ロングヘアーで右目だけ赤、若干イケメンという顔だった。ライオンの覆面とは大きな違いもあるかもしれない。

「自分が音楽業界に求めるのは、利益の有無という概念が存在しない音楽を生み出す事だ。簡単に言えば、全ジャンルの共存―」

ブラックスラッシャーの言った全ジャンル共存、それはアカシックレコードまとめで西雲隼人が言っていた事と同じだった事を月原は思い出していた。


同日午後4時5分、ハイブリッドとライオンの覆面が戦っていたフィールドでは、かなりの大ダメージを受けつつもハイブリッドがライオンの覆面を見事に撃破したのである。

「残念なのは、アカシックレコードの正体を知る事無く、この場を離れなくてはいけない事か」

右手を負傷したハイブリッドは、倒れたライオンの覆面を放置する事に加え、アカシックレコードを目の前にしてフィールドから離れなければいけない事を悔しがった。

「まさか、超有名アイドルファンの残党と炎上ブログ、アフィリエイト系サイトの連合軍が向かっているとは予想外だった―」

まさか、密かに試合登録扱いされていた事でメガソーラー施設の場所が判明しただけではなく、草の根ネットやつぶやきサイト等で試合の模様が大幅に拡散していた事も気付かなかったとは。

「何としてもアカシックレコードを先に解放して、その力で何とか出来ればいいが」

ハイブリッドは破壊された無人ロボを瞬時に隠した後に、メガソーラー施設を後にした。余談だが、無人ロボはAR技術で実体化したものであり、破壊されたとしても破片などがメガソーラー施設には残らない仕様になっている。

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