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異世界召喚はニャーばかり ~令嬢歓喜!~

作者: 冬木 朔
掲載日:2026/08/09

ニホンゴわかんない。

「お父様、異世界召喚は成功させないといけません。この国をよくするために」


私はお父様、国王に言う。

真面目ぶって、あくまでも真面目ぶって。


「わかっている、娘よ。

魔王を倒し、この世界を平和にするために、勇者を、勇者を呼ばないといけない」

「そうね、勇者を」

『勇者』の所を強調する。


「じゃあ、魔術師たちよ、古代より伝わりし呪文を唱えるといい。

ニホンゴで」

魔術師たちはうなずき、唱え始める。


『ニホンゴ』

なぜか現れ、何かを、たぶん、発展させた異世界の日本人。

それが遺したとされる、呪文。


私たちには理解できない、たが、この世界を平和に導くはずの、呪文。

多分、きっと。


その呪文。


「「「なんか異世界つまらんわ。

ラノベもないしvtuberもいないしスマホもないし。

てか、言葉が通じんし。

冒険する気にもなれない、死にたくねー。

もう嫌だ、猫呼ぶ呪文作ろ。異世界人ザマア。

格好いい呪文、格好いい呪文。

思い付かんわ。

よし! ネコ! 現れろ!」」」


「終わったか…」

「そうね、お父様」

令嬢の私はうなずく。


『ニホンゴ』だから何を意味しているのかは、私たちには分からない。


きっと、素晴らしい意味があるのだろう。


そして、今回も呪文は成功。

地面が青く光る。


現れたのは…。


「ニャー」


「お父様! この生き物も飼うわ!」

「またニャーか。勇者を呼べというのに」


『ニャー』と鳴く生き物。

小さくて、ふわふわで、可愛らしい生き物。

魔物じゃないはず。だってこんなにも可愛らしいのだもの!


令嬢だから真面目ぶらないといけないのに、興奮を全然隠せない。


「お父様! 飼っていいでしょ!?」

「いいぞ、娘が喜ぶのなら何匹でも飼おう」

「よっしゃあ!」

「令嬢どこいった?」


私たちを見ている魔術師たちは、


「仕事終わったし飲みに行かね?」

「古代のニホンジンが作った酒場に行こうぜ」

「バニーガールバー。

ニホンゴ全然分からないけど、どんな意味なんだろうな。

まあいっか、可愛いし」


「「「じゃーんけん」」」

古代より伝わる手を使った賭博をする。


魔王とかどうでもいい、このニャーたちが可愛いから。

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