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悪役令嬢のアトリエ  作者: とうふ
10/30

月の王子様4

やだ…私の更新遅すぎ…?

お久しぶりです(๑╹ω╹๑ )


 バサっと、小鳥がアレクの手元から飛び立っていった。


 「あ、そうか。ごきげんよう、アレクシス様!」


 「いやそうではなくてですね!?なんで貴方がここにいるのかと聞いてるんですよ!」


 おうおう、完璧王子がこの慌てっぷり。

 澄ました顔なんかより、こっちの方が見ていて気分がいい。


 「王子にお会いしたくてこっそりお父様の馬車でついてきちゃいました!」


 父親の仕事先はお城だからこっそりついて行っちゃおう!作戦は大成功だ。

 一睡もしないで早朝、馬車の荷物置き場に乗り込んでおいたのである。


 (でも多分あれバレてたな…馬車の荷台に向かって微笑ましい顔してたし…)


 そうなるともしかしたら国王陛下にも伝わってるのかもしれないが、止められなかったということは気にしなくていいのだ。


 「会いに来たって…ここ王城ですよ…そんなカフェみたいにふらっと来られるような場所じゃ」


 「それでですね、例の絵の話なんですけども」


 「全然聞いてませんね?」


 昨日1日でよく分かったが、アレクは可愛らしい顔で口が達者だ。

 相手のペースが崩れている間に、こちらの領分に取り込んでしまわなければならない。

 

 「考えたのですけれど、アレクシス王子のお時間を頂かずとも、私が王子に着いて回り絵を描きあげれば解決です!これなら王子のお手間は取らせませんし、私は目的を達成できます。」


 もちろん、王子のお仕事のお邪魔にならないようには致します、と付け加えておく。

 あまり動かなさい表情筋をフル活用して、輝かんばかりの笑顔を浮かべる私とは対照的に、アレクは呆けた顔をしている。

 やがて深い深いため息を吐き出し、頭が痛いとでもいうように額に手を当てた。


 「あのですね、そんなことが許されるわけがないでしょう?王子の公務は人目に晒してはいけないものだってあるのですから」

 

 「あら、でも私は婚約者ですよ?将来的にはその秘密だって共有する立場です。何も問題無いのでは?」


 ぐっと王子が押し黙る。

 どうだ、何も言えないだろう。屁理屈だけはどこに出しても恥ずかしくないレベルだと言われた私だぞ。全く褒められてないけど。

 アレクは視線を左したに向け試行錯誤を繰り返していた様子だったが、やがて諦めたように首を振った。


 「…わかりました。もう、好きにしてください。そのかわり、邪魔になると判断したら即座にお帰り願いますからね!」


 「よっしゃ!勝ち取ったり!」


 ガッツポーズで両手を天に伸ばしたところではっとする。

 やべやべ、思わず素が出てしまった。

 見ろよアレクの渾身の「は?」という顔。

 

 「わ、私ったらつい…。お恥ずかしい姿を…。その、忘れてくださいませね?」


 流石にまずったなと自覚して、口調も過剰なまでにお嬢さま極めてしまう。

 今のなんか韻を踏んでて余計辛くなってきた。

 じとっと怪しむようなアレクシスの視線が痛くてたまらない。

 そして私にはこの場をうまく切り抜ける術が残念なほど思い浮かばなかった。

 とりあえず淑女は微笑んでおけば大体OKという雑認識で、笑っておくことにしよう。

 

私生活の関係上スピードが不定期になっちゃいそうですが、更新は辞めないのでよろしくお願いします。

そして最近になってようやくブックマークの見方を学びました!

たくさんの方に見てもらえていたのを知って、嬉しさのあまり家から飛び出してしまいました(╹◡╹)

ありがとうございます!

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