第1話 人前でおもらし
とくにオチとかないんですが暇つぶしに読んでくれると嬉しいです。
この時期になると思い出す事がある。
人生のターニングポイントなんて言ったら大げさなのかも知れないけど私にとってはそれくらいの出来事。
その…大人になってオシッコを漏らした事があるだろうか?
しかも電車の中で。
ネットの中とかだとよく見るのが大きい方は割と漏らしているらしい。私だって経験はある。でも今回話すのはウンチの話じゃない。
オシッコだ。
単刀直入に言うと、私は電車の中でオシッコを漏らしたのだ。
二十代後半、部下有り、彼氏無しの女子がだ。
この年齢になると女子?なんて言うヤツも出てくるけど女子は自分が思っていれば永遠に女子なのだ。
あたしはとあるIT系の会社に勤める女子だ。
胸無し高身長痩せ型。髪型は肩まで色は茶色。ツリ目のせいとはっきり言う性格のせいか、怖がられがち。あまり後輩に舐められないのは良いのだが、ちょっと怖がられ過ぎかもしれない。
という感じの私がだ。
やってしまったのだ。
電車の中でおもらしをだ。
割と私はトイレが近い方ではあるけど、オシッコを漏らした事は無い。
物心ついた頃にはオムツもオネショもしてなかったし学生時代ももちろんない。
オシッコ我慢には定評のあるのだ。
そんな定評おかしいけど。
まぁ、もっとも大人になれば、そう漏らしたりはしない。
あの時までそう思っていた。
あれは呑み会の帰りだ。
明日から連休だから社内の人間と次の日の事を気にせず呑み、終電に乗り遅れそうになり電車へと飛び乗ったのだ。
しかし、ほっとしたのもつかの間、自分が死ぬ程オシッコを我慢している事に気が付いた。
ヤバイヤバイ漏れる漏れるって感じで電車のドアに手をついていたのだけれど、あんまり激しく動いていも恥ずかしいから、あくまでもさりげなく焦っていた。
まぁ、割とトイレ近めなあたしは、そんな事しょっちゅうだったけど間に合わなかった事なかった。
だけど、今回は違った。
ホントダメだった。
なんていうか、今までって漏れそうな時って気を紛らわしたり、動いたりしてたらなんとかなったんだけどなんか突然パンツの中が生温かくなった。
『え』って思った。
覚えてないけど、もしかしたら口に出していたかも知れない。
当たり前だけどオシッコする気なんてなかった。
それなのに勝手にオシッコを出ていた。
鈍痛すらあった下腹部が楽になると同時に下半身に温かさが広がる。みるみるうちに濡れ染みを作りながら脚を伝う。慌てて前を押さえるがそんなんでオシッコが止まるわけない。むしろ前を押さえたせいでくっきりとベージュのパンツの前面にも染みが広がる。漏れ出したオシッコは冗談みたいにびちゃびちゃと音を立て床に大きな水たまりを作っていた。
何が起こっているのかわからない状態。
割と混雑している車内なのに、私の周りに妙な距離が出来る。
あと、オシッコの臭いがヤバイ。
こんなにあたしのオシッコって臭うのってくらいヤバイ。
あと誰も喋らない。
一言も喋らない。
ここにいる全員に見られ同情され見て見ぬふりをされているのを感じた。
恥ずかし過ぎて恥ずかしいって何かわからなくなってきた。
オシッコは止まったけどなかなか電車が止まらない。
さっきまで生暖かった下半身が凄く冷たい。
もしもこの電車に知り合いがいたらどうしようと思ったけど、こんな状態で車内の様子なんて見られない。
顔すら動かせない。
ドアを前にして
目線はずっと斜め下。
ギリギリ床が見えない位置
床すらも見られない。
電車が減速し目の前のドアが開くと早歩きで飛び出す。ヒールの中に入ったオシッコが酷い雨の日の様に嫌な水音を奏でる。
オシッコで濡れた下半身が夜風に当たりとても寒く感じる。
降りた駅は最寄りの二つ前、歩けない距離じゃなかったけど、あのまま電車に乗ってなんていられなかった。私が降りた後、残されたらオシッコを見てどんな噂されているんだろうか?あの後友人知人恋人家族相手にどんな話のネタにされるのだろう。
あたしはそんな事を考えながらただひたすら歩く。
未だ見られている気さえする。
歩くたびにオシッコの雫が足を伝う。
オシッコの匂いが凄い。
気がつけば、マンションの前だ。
エントランスにある大きな鏡に自分の姿がうつる。
千人に聞いて千人がオシッコを漏らしたと思うくらい絵に描いた様なおもらしした姿。
私はこんな姿を電車内、駅構内、そして二駅分の距離を歩いてきたのだ。恥ずかしく居ても立っても居られなくなって、エントランスの自動ドアを小走りで抜けエレベーターに乗り込む。ドアが閉まり箱中に充満する自分のオシッコの匂い。天井に付けられたら監視カメラが目に入り、思わず顔を下に向ける、今カメラにはおもらしパンツを履いた私の格好が記録されているのだ。
途中で止まって人が乗り込んで来ないのを祈る。
運が良く誰もエレベーターに乗ってくることもなく自分の住んでいる階数に到着する。
急いでエレベーターから出ると最初は小走りだったが走り出した。
自宅の部屋の前。
乱暴に玄関扉を開ける。
自動点灯する玄関ホール
後ろ手に鍵を閉める。
激しい動悸。
肩でする呼吸。
身体が熱い。
顔が恥ずかしさで熱い。
そして、何故か下半身の奥が疼いていた。
信じられるだろうか?
あんな公衆の面前子供みたいにオシッコを漏らして興奮していたのだ。
いつから?
多分私はすでに電車の中で自分でも気がつかないうちに興奮していたのだろう。
自分が信じられなかった。
ドMとかそんなレベルじゃない。
ド変態だ。
この火照った身体を抑えるにはする事は一つしかなかった。
私が冷静になってシャワーを浴びて寝る頃には東の空が明るくなっていた。
読んでくれてありがとうございます。
物足りない感じですみません。。




