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door  作者: kazuhina
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第2章

第2章 美しいもの


執着しすぎだろうか?

最初の失踪者だからか?

はじまりと終わりには何かしらの意味、意図等が見える筈。

少年の母親はこの町で一番大きいスーパーの店員だ。惣菜等の調理からバイトやパートを管理をやっていた。他の従業員からの印象に悪いものは一つも無かった。夫との関係だが、恋愛結婚でそのまま関係がずっと続いている様な間柄だ。事件後は毎晩泣いていたそうだが、今では少年の弟に沢山の愛情を注いでいる。だが、何度か休日の彼女を見た近隣住民が少年の名前を呟きながら歩いていたそうだ。

父親はこの町の近くの工場で働いている。人当たりが良く、真面目な性格だったので頼りにされていた。順調に出世して行った様で現在は工場長にまでなっている。だが事件以来は仕事以外での従業員との関係は少なくなった様だ。女性問題も無さそうだ。


まさに絵に描いたような家族だ。

私から見ても羨ましい。理想だ。

自然体だったせいか、近隣住民に嫌味ったらしく見えなかった。

少年の弟に話を聞いた時、お兄ちゃんみたいになりたい、と私に言った。

なぜこの家族だった。本当に悔やまれる。


残り17人の失踪者も調べたが、家族関係や職場等に問題や恨みを持たれる様なものはなかった。


もしかして、町ぐるみで口裏合わせをしているのか?

はたまた、数秒間で消えた、これは神隠しなのか?

前者なら人間がやっている事だ。証拠は必ず残る。


そんな折に、町興しなのか、あの山にモニュメントを作るという話が出た。古事記がどうのこうの言っている山だ。


気分転換に山登りはどうだろうか?

一度高い所からこの町を一望するのもいい。

春のこの季節なら問題ないだろう。

週末に登る事にした。


失踪時の内容が全て、数秒間の間に起こっている。ドアを開けて閉める、そして開けると消えている。少しの間、耳鳴りが酷い。


山登りで一度リフレッシュすれば、違う見方が出来るだろう。

晴れる事を祈っている。



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