第五章 取り残された村と黒の騎士団
新章突入いたします。
ソフィアとの修行は無事に終わりを迎えた。
空間魔法と移動魔法を手に入れた私は最強になった。
と、まぁ、それは言いすぎか。
そこそこ万能人間になったと思う。
本当、チートバンザイ! だよね。
もしかしたら、日本へ帰れる方法も見つけられるんじゃないかと、密かに思考を巡らせてる。
やっぱり、お母さんやお兄ちゃんに会いたいよ。
今頃、帰ってくるはずの娘が居なくなって心配してるに決まってる。
この世界に来て直ぐは、色々と大変で帰る方法を探る事なんて思いもつかなかったけど。
魔法を習得して、本意ではないけど精霊王2体も使役した今なら、色んな可能性を見いだせるかとしれないと思えるようになった。
まぁ、探して帰れなかったらショックなので、ぼちぼち行こうと思います。
「ジェイさん、私、そろそろ帰ろうかと思うんだけど」
いつもの様に、対面に座り夕飯を食べていたジェイさんにそう切り出した。
今日、ソフィアにはお墨付きを貰ったし、この街に居る理由は無くなった。
「えっ?」
そんな驚いた顔をされるとは思ってなかったよ。
ジェイさんは食べる箸を止め固まった。
「えっと、修行が終わったので」
彼の様子に、なんだか申し訳ない気持ちになった。
「そ、そうか。そうだな」
何かを噛み締めるように言葉を発したジェイさん。
所で、彼の探し人はどうなったのかな?
手がかりはまだ見つからないんだろうか。
「ジェイさんは探してる人見つかりそうですか?」
ギルドの依頼をこなしながら、あちらこちらで情報収集をしていたよね。
「あ、ああ。まだ、想定の範囲内だが目星はついた」
「それは良かった」
心の底からそう思えた。
見ず知らずの私の面倒を見ながら、人探ししてたお人好しのジェイさんだから、ちょっぴり心配してたんだよね。
本来の目的をきちんと果たせるんだろうかと。
「ヴィオは、どこに帰るつもりなんだ?」
そう聞かれ、そう言えば言ってなかったと思い出す。
「辺境伯の街スーラルだよ。そこに私の保護者がいるんだよ」
メリダとスニフと言う、大切な人達がいる。
「そうか・・・保護者が」
あれ? ジェイさんちょっと落ち込んでる?
保護者は自分だけとか思ってたりしたんだろうか。
ごめん、私の本来の保護者は、やっぱりメリダだと思う。




