第四章 南の美魔女と魔法の修行
「あれ? でも、ジェイさんにはシルフィーの声聞こえてなかった? それに、私も契約前から2人の声が聞こえてたよね」
彼にシルフィーが見つかった時、普通に喋ってたよ。
『ヴィオと奴は普通とは違う魔力を有しておるのでな、我らと波長が合うんじゃ』
その一言で尽きるのね。
簡単だけど、納得出来る理由だった。
『それに俺っち達が意識して繋げようと思えば、誰とでも話せる。ヴィオの魔力は格別だから逃すわけにはいかなかったしな』
胸を張ってそんな事言われても、ごめん、あんまり嬉しくない。
『ヴィオはまたそんな嫌そうな顔をする。我ら精霊王を毛嫌いするでない』
寂しそうにシルフィーが言うから、ちょっとだけ罪悪感が湧いた。
でもさ、人間て本性が顔に出ちゃうから仕方ないよね。
「ヴィオ、お二人は何と言ってるの?」
あ、ソフィアを忘れてた。
「ソフィアが何者かって聞いてきたんです」
本当の事は、絶対に言えません。
「あら、ご挨拶が遅れて申し訳ありません。私は南の魔女ソフィアでございます」
ソフィアは椅子から立つと2人の前で片膝を立て跪いた。
傍目から見ると、私に躓いてる様に見えるのは、シルフィー達が私の両脇にいるから。
決して、私は美魔女を跪かせたりなんてしてません。
それにしても、ソフィアみたいな凄い魔女でも跪かせるぐらい2人は凄いんだね。
騙し討してくる様な卑怯者だけど、凄いんだね。
大切なので2回言ってみた。
「ちょっと、2人共、なんとか言ったらどうなの?」
ソフィアが挨拶してるのに、シルフィー達は知らん顔だ。
失礼だな、おい!
『ヴィオがそう言うなら喋ってやらんでもない』
だから、どうしてそんな上から目線なのよ。
「もう! 私に魔法を教えてくれてる人で、凄くお世話になってるんだよ」
シルフィーを見据え、眉の間を微かに曇らせた。




