第四章 南の美魔女と魔法の修行
「出来れば厄介事に巻き込まれず、平々凡々と暮らしたいですけどね」
眉を上げ、肩を竦め苦笑いした。
「この世界に召喚された時点で巻き込まれてるじゃないよ。何を今さら」
バカねぇ、と笑うソフィア。
そう言われたらそうだけど、今の所見つかってないから平和だもん。
「皇太子は会ったら、一度は殴り飛ばす方向で構えておきますよ」
10歳児の体じゃ、大した威力は無いだろうけどね。
「会ったらねぇ・・・ヴィオ、貴方は皇太子の事をどれぐらい知ってるの?」
「えっ? 私を呼び出した人間で女好きの放蕩者ってぐらいです」
「それ以外は? ほら、容姿についてとかよ」
「それは知りません」
メリダが教えようとしてくれたけど、必要ないから聞いてない。
「ほら、そんな興味ないって顔しないの。覚えておかなきゃ出会った時に分からないわよ」
「そう言われたら、そうですね」
多分、今なら街ですれ違っても分かんないかも。
まぁ、皇太子ってぐらいだから常人とは違う空気を纏ってそうだけどね。
「皇太子は長い銀髪で少し釣り上がった瞳は青いの。背は・・・そうね、190センチぐらいじゃないかしらね。兎に角美丈夫よ」
「へぇ、銀髪なら見たら直ぐに分かりますよね」
「・・・そうならいいわね」
フフフと意味ありげに笑ったソフィアに、違和感を覚える。
怖いからそんな笑い方はやめて欲しい。




