第四章 南の美魔女と魔法の修行
おはようございます、本日も頑張ります。
誤字報告、評価、ブックマークありがとうございます。
「番が居ながら、別の相手と結婚しなきゃいけないなんて悲劇よ、悲劇。皇太子様可哀想だわ。王様は意地悪ね」
ロリータは目を潤ませ力強く訴えてくるけど、全く悲劇に思えないな。
「女好きの年貢の納時って事だよね」
散々遊んでた皇太子に王様の堪忍袋の尾が切れただけじゃないのかなぁ。
「辛口なヴィオちゃんも素敵。私も罵倒して」
だから、目を輝かせて頬を染めるの止めて。
そして、誰かこの変態を今すぐ連れ出して欲しい。
「嫌よ」
顔を歪めた後、ロリータを睨み付けようとして、それは逆効果だと思いとどまった。
「いやーヴィオちゃんが睨んでくれなーい」
ほら、残念がってるでしょ。
まぁ、どちらにしてもロリータが身悶えするのは変わんないんだけどね。
もう、帰ってくんないかな。
「そろそろ帰った方がよくない。パン選んだ方がいいよ、。またおじさんに怒られるよ」
他のお客さんの迷惑だし、そろそろ帰れ。
自分から話を振っておいて酷い話だと思うけど。
「そ、そうね。パンを買わなきゃ」
青い顔で頷いたロリータはいそいそとパン選びを始め出す。
いつもうちに来る度、油を売って中々帰らないロリータに、おじさんの雷が落ちるのはこの辺りで有名になりつつある。
それは何故かって?
ロリータのお父さんは大声の持ち主で、怒鳴り声が家の外まで聞こえてくるらしい。
私も何度か会った事があるけれど、騎士団上がりの見た目もゴツい、とっても迫力のある人だった。
まぁ、ロリータがバカをしなければ怒ったりしない人なんだけどね。
「ヴィオちゃん、これ頂くわ」
パンをトレーに載せたミリアムさんがカウンターへとやって来た。
「はい」
1つずつ丁寧に紙袋に入れながら計算していく。
暗算は結構得意なんだよね。
「合計5点で1030リムです」
紙袋を差し出しながら金額を告げた。
「はい、1030リムね」
布の財布からお金を取り出したミリアムさんは、それを私の掌の上に乗せてくれた。
「まいどありがとうございます」
丁寧にお辞儀して、彼女が店を出ていくのを見送った。
この世界の貨幣は日本とあまり変わらない仕組みで、覚えるのにそう時間は掛からなかった。
スーラルの街に居た時にメリダに教えて貰ったそれが、今凄く役に立ってる。




