第三章 異世界珍道中
今日、異世界転移ランキングがあった事を発見!今更なんですけど(笑)
20位にこの作品があり、更に驚きました。
やる気マックスで更新頑張りますので応援よろしくお願いします。
「お、そうそう。辺境伯の奥方からこれを預かってきたぞ」
スニフは馬に付けていた荷物入れから、紙袋を取り出し手渡してくれた。
それを受け取って中身を確かめると、そこには奥方特製のサンドイッチと一通の手紙。
二つ折りされた手紙を開くとこう書かれていた。
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旅の途中、お腹が空いたらこれを食べなさい。
貴方がスーラルの街から居なくなってしまう事、とても寂しく思うわ。
だけど、どこに行っても貴方なら頑張れるはずよ。
落ち着いたら手紙を頂戴ね。
いつか会える日を楽しみにしています。
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「っ、本当、ありがたいね」
目尻に涙が滲む。
「お前の事をとても心配しておられた。俺が送ってやれるのはモスビル迄だが、辿り着くまでには数時間はかかる。その間に馬の乗り方を教えてやるからな」
スニフはそう言うと私を励ますように頭を少し乱暴に撫でてきた。
剣だこのあるゴツゴツした大きな手に胸が熱くなる。
「うん、お願い」
乗馬は私が1人で生きていく為の術になる。
特訓の間に教えられなかった事を悔やんでくれてたからこそ、スニフは来てくれたのだろう。
彼の優しさに、辺境伯と奥方の優しさに答える為にも私は頑張ってこの世界で生きていこう。「鞄は前に持てるか? それを背負ったままじゃ2人乗りするのは危ないからな」
「うん。大丈夫」
頷いてリュックを降ろし胸元に抱えた。
スニフはそれを確認して私の両脇に手を入れると抱き上げ馬に乗せてくれる。
思っていたよりも高さがあり、少し怖かったけど、直ぐにスニフが私の後ろに乗り込んでくれた事で体が安定した。
「馬は手綱の握り方で荒くもなれば大人しくもなる。乗り手は馬の気持ちを上手く掴んで走らせなきゃならねぇ」
もう乗馬の練習が始まったようだ。
「うん」
「最初はゆっくりと歩かせ、徐々にスピードを上げていく。俺のやる事をよく見てろ」
スニフは手綱捌きを分かりやすく教えてくれる。
馬はスニフの誘導の通りに足を動かしスピードを上げていく。
スピードが出ると風が流れるように肌を撫でてくる。
乗り慣れてない馬にドキドキしながらも、私はスニフの手綱捌きをくまなく観察した。
操作されてるのに馬の動き方は馬に自然な物で、スニフの手綱捌きがかなり上手い事が伺えた。
「スニフは馬に乗るのが上手いんだね」
「まぁ、冒険者は馬に乗れないと飯が食えないからな」
褒められた事で上機嫌になったスニフが照れ臭そうに笑った。




