第八章 3人目の精霊と本当の姿
おはようございます。
うまい具合に話が進まないよ(T_T)
頑張ります。
本当、焦ったよ。
慌てて転移したから、出現先の事を考える間のなかったんだよね。
周囲を見渡しほっとする。
雪祭りで人が、出払ってるおかげで私の転移を目撃した人はいなさそうだ。
「···良かったぁ」
胸に手を当て大きく息を吐き出した。
通りに人が、居なくて助かったよ。
ペルーさん達が留守にしてる家の中に転移するのは、気が引けたから思わず家の前に転移してしまったけど。
誰も居なかったことに感謝するよ。
でも、これからどうしようかな。
勝手に入るわけにも行かないし、かと言ってここに立ってるわけにもねぇ。
「カルーさんの所にでも行こうかな」
あの場所なら湖からの通り道になってるし、終わったら分かるよね。
そしたら、シルバ達を迎えに行くタイミングも掴めそうだ。
今度は歩いていこう。
突然私が現れたら驚かせちゃいそうだしね。
緊急性が無いから、歩きで十分だ。
そう思い、カルーさんの雑貨屋を目指して歩き出す。
あれだけいた大勢の人が人っ子一人居ない通りに違和感を感じつつも足を進める。
ウーンディーネには、今度会ったら文句言ってやろう。
私を焦らせた罪は重いんだからね。
それにしても···ジェイさんに似たあの人は何だったのかな。
目の錯覚? それとも本人?
あーよく分かんないな。
もう、問題多すぎて頭が痛いよ。
雪祭りも、もう少しゆっくりと堪能したかったけど、これ以上この街に居るのは危険そうだな。
そろそろ移動しなきゃいけないと考え、寂しさが湧いてくる。
シルバやミラちゃんとせっかく仲良くなれたのに、お別れかなぁ。
まぁ、ここに定住する訳じゃないから、何れは別れが来るんだけど。
もう少し一緒に居たかったと思ってしまうのは、やっぱり情が湧いてるからだよね。
獣人の街で、もふもふも堪能した今、ここに居る理由は無い。
当初の目的だった雪祭りも見たしね。
そろそろ潮時だ。
寂しさを飲み込み、自分にそう言い聞かせた。




