第二章 異世界生活始めます
黒い軍服には胸元に勲章、肩に肩章がつき如何にもラノベに出てくる騎士って感じの男達。
異世界に来て初めて見たな、本物の騎士。
カッコいいけど、私の第六感が関わっちゃ駄目だと告げていた。
理由は分かんないけど、こんな時の予感は当たるので従っておいた方がいい。
「先程の子供は何者だ?」
胸元の勲章が一番沢山ついてる騎士がメリダに問う。
この人は短めの青い髪で切れ長な目をしてて、クールな感じがする。
て言うか、咄嗟に閉めたのに見られてたのかー。
まぁ、やっぱり背後でドアが開けば気付くよね、普通。
「誰って。あの子はうちの孫だよ。怖い騎士が家の中に居て驚いたんだろうよ」
メリダの物言いは何処かつっけんどんな気がした。
騎士相手にそんな態度で大丈夫なの? メリダ。
いざとなったらメリダには魔法があるって言っても3対1じゃ分が悪いよ。
まぁ、その時は私も迷わず参戦するけどさ。
優しいメリダを害する奴なんて敵だもんね。
「えっ? メリダに孫なんか居たっけ?」
そう言ったのは3人の中で一番背が低く、ふわふわした茶色い髪をしていて、ちょっと軽薄そうな感じの童顔の男だ。
「あぁ、最近、両親を無くした娘を引き取ったんだよ。ちょっと縁があってね」
メリダは嘘の中に真実を少しずつを織り交ぜ話の信憑性を高めてる。
言葉運びの上手いメリダは騎士達に疑いを持たせないようにしてるんだ。
「それは珍しいな。もう何年も弟子なんか取ってないのに」
青い髪の男がそう言って少しだけ眉を上げた。
「私も年だからね。一人が寂しくなったのさ。まぁ
魔女は元来気まぐれだからね」
クククとくぐもった笑いを漏らしたメリダに今度は茶髪の男が話しかけた。
「咄嗟の事でちらりとしか見れなかったから、お孫さん紹介してよ」
僕、仲良くなりたいな、と付け足した茶色の髪の男に、今度はメリダが眉根を寄せた。
「無理だね。あんたみたいな軽い男には合わせたくないね。第一あの子は人見知りで私以外には懐いてないんだ」
「えーメリダ、酷いよ。僕は口調は軽いけど真面目な男だよ」
自分でそう言う奴ほど軽いんだよ。
小さく溜め息を漏らす。
「煩いよ。さぁ帰った帰った。あんた達が探してる女はここには居ないよ。もちろん、私はそんな情報も持ってない」
メリダはそう言うと3人の騎士をシッシッと手で払う。
うん、メリダ、強気だね。
だけど、少しだけ話が見えてきた気がする。




