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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私のお姉様の素晴らしさについて

初投稿です。読み専なので読みづらい部分があると思いますが、お見逃し頂けると幸いです。

ごきげんようですわ、皆々様方。


私、ボツラーク公爵家が娘、ロリーデ・ウル・サーイ・ボツラークと申しますの。皆様には特別にロリデ様と呼ぶことを許して差し上げますわ!お喜びなさいませ?この愛称は私の敬愛する両親と私の一番の誇りの聡明でお優しく、この世界で一番お美しい姉様しか呼ばないものですから、希少価値はプレミアものです!


えぇと、あ、本題に戻りますわね?…こほん、本題というのは私の敬愛してやまないお姉様のことですわ。


私のお姉様、ヌレギーヌ・カ・ケラレ・ボツラークは、現在この国に存在するなかで一番伝統があり、格式の高い学園、アホーナキゾク学園に所属しておりますの。良家の選ばれし子女のみが通う素晴らしい学園ですのよ。そんな学園に入ることを許されたお姉様は大変素晴らしい方ですわ!国の中でも王家に次ぐ血統であるボツラーク公爵家の長女でありながらも、その血筋を笠に人に威張り散らすことなど無く、自らをより高めようと普段から学業、運動に精を出しておりますの。ゆえにお姉様は常に勉学では学年トップクラス、運動では並み居る武人階級の方々にも引けを取らず高成績を叩き出しておりますわ。この前見に行った学内武術対抗戦では惚れ惚れするほど美しく剣先を閃かせて戦っておられましたの。ここまでいくとそんなに完璧人間はそうそういない、もしや性格が悪いのではないかと邪推するかたもいらっしゃいますが、お姉様は誰に対しても分け隔てなくお優しく、なんと学内に少数存在する平民階級の者共にも親切にしていらっしゃるらしいですわ。平民は本当はあの学園には入学できないのですけれど、特別な才を持っていたりお金が沢山あったりすると入れるそうなのです。所詮世の中金ですわね。


ーって違いますわ!今はお姉様のことについでです。…まぁ、この通り私のお姉様は素晴らしい存在なのですわ。ところが最近、そのお姉様の素晴らしき日常に、厄介な不届き者の女がちらちらと姿を見せるようになったそうなのです。そんな存在、お姉様を敬愛する私にとっては見過ごせない…そう思いまして、あの学園に生徒として潜入(普段はお姉様の警護をしたり、なにやら怪しいことをしているのではないかと疑いのある貴族の子女について調査したりが主な任務ですわね)している我が公爵家子飼いの密偵に頼んで調べてもらいましたの。


その結果…まぁ出るわ出るわのざっくざく。




ー曰く、最近昔よりさらにしつこくお姉様に付き纏うようになったバカダーナ第二王子が食堂の階段付近でお姉様に無理やり迫っていた際に、偶然に()()()()階段を踏み外し第二王子を下敷きにして、お姉様と運命の出会いを果たした(この国では第一王子が王位を継ぐとほぼ確定ですし、学園内では園外の身分一切に関わらず生徒として平等に扱うとされていますので彼女の事故も精々厳重注意で済んだのでしょう。一応事故扱いですし)



ー曰く、お姉様が公爵家令嬢として相応しい生活と勉学の両立に無理がたたって疲れがたまっていた際、うららかに陽が差す温室で手作りの素朴なお菓子と気兼ねない談笑、そして膝枕をお姉様にしてさしあげた(ずるいですわよ!!)



ー曰く、お忍びで街に降りていたお姉様が暴漢共に襲われそうになった際、間一髪でお姉様を助け、それ以来街に降りる際にはお二人で…(お姉様は本当は十分にお強いのですが、お忍びの際には怪しまれると剣を置いて行かれますから…危ないですけれど、お姉様の判断は殆どが上手くいくと甘く見ていた私が馬鹿でしたわ!)




…いや、おかしいですわよこれ!!!完璧にあまあまらぶらぶカップルじゃないですの!!!

 相手の女の名前はリリー・ヒロイーン。身分は…一応辺境伯の娘ですが、生まれは平民、数年前に辺境伯に引き取られた…。なるほど、「癒やし」の属性に高い適性があると。その才と辺境伯という地位で学園に入学を許された訳ですのね。

 容姿はふわふわとした柔らかそうな白色の髪に、緑色の目。ゆるふわがーる的雰囲気ですわね。「癒やし」属性としては概ね珍しくはない容姿です。

 今ではお姉様の一番のお友達として毎日過ごしているらしく、私が不届き者がいると噂を掴んだ数ヶ月後には、お姉様から月に一度届く手紙(本当は毎日でも欲しいくらいですけれど、お姉様は学園生活に励んでおられますから月に一度でも我慢しますわ)に毎回お友達として名前が出てくるほどに…。



お姉様は確かに素晴らしい方ですが、それ以上に人に親切すぎますわ!!










「と、長期休暇で家に戻った際に言われましたの」

座っているだけで一輪の花のように美しく絵になると褒めそやされるとある公爵家令嬢は、自分の親友の向かいに座ってそう切り出した。憂いを帯びた表情でもまるで天上の女神が世の悲しみに暮れるような神々しさで、貴族の趣味に合うように贅を凝らして作られたこの食堂が、酷く安っぽく価値のないものに思えるほどの破壊力を持っている。

「あら〜、それはまた」

もちろん、向かいに座る親友もその余波をもろに受けているが、流石は「癒やし」の力に長けているだけあって、その表情はゆるり、と下がった眉が示すとおり困惑以外は持ちえない。

「もちろん、妹にもあなたは本当に優しい子で、私に対する疚しいことなど何もないと言ったのですけれど…」

ふるり、長いまつ毛が揺れる。ゆっくりと瞬きをして、それから自らの親友をじっと見る。

「まあ〜、自分の姉が見ず知らずの人に取られるとなったら〜、動揺するのは当然ですよ〜」

のんびりとした口調で、親友は令嬢の妹をフォローする。彼女の顔には、仕方がないことだからという表情が出ていたが、紅茶を一口、その表情をひっこめてふわりと笑った。

「お姉様が心配なのでしょう〜、私にも姉が居ますから〜、気持ちは分かります〜」

その言葉に、令嬢の曇っていた顔が少しだけ晴れる。

「えぇ、そうね。ありがとう、リリー」

そう言って、彼女はにっこりと微笑む。それだけで周りに大輪の花が咲き乱れるような幻想さえ目に浮かぶのだから、彼女の美しさは本当に恐ろしい。

「ええ〜。それでは、これにて〜」

飲み終わったカップを皿に戻し、親友は席を立った。

「また明日〜」

そうやって彼女は食堂を出ていった。

 たっぷり五分、親友が離れたと確信した令嬢はまだ少しだけ残る紅茶をこくりと飲み干した。そして呟く。

「今回のヒロイン、私にえらく付き纏ってくるから、第二王子エンドかと思ったら、純粋に私なんだもんなー。友情エンドがあるってことすら始めて知ったわ。」

誰にも聞こえない声量で呟いた彼女はそう言って食堂を後にした。

乙女ゲームにしたかった…!

実はお姉様は第二王子ルートでの悪役令嬢的立ち位置だったとか、ヒロインは剣聖と言われる伝説の剣士の孫娘だったとかそういう設定は全く生かされませんでした。

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