第二話
拗ねてしまった、百合に髪を結ってあげると約束をして百合の実家である五十嵐家へ遊びに行くことになった。ハーフの友達アイリーン、一緒に百合の家に向かいながら何か様子がおかしいアイリーンいったいどうしたのか。
夕陽に照らされながら、五十嵐家に向かう百合とアイリーン。百合は満面の笑みで帰りの道を歩くがアイリーンの様子が少し変なことに気づいた。
百合「どうしたの?」
アイリーン「……」
百合は少し悲しそうな顔でアイリーンに尋ねる。
百合「もしかして、うちに来るの嫌だった……もし嫌なら無理しないで近くの公園のベンチとかで髪結って欲しいいんだけど……」
不安そうな顔でアイリーンの目を見てくる百合を見て、アイリーンはなぜか“可愛い”と思ってしまった。
アイリーンの身長は平均より高めで、はたから見たら歳の離れた姉妹と思われるくらいの差がある。
そのこともあり、謎に守ってあげたい小動物感があるのだ。
アイリーン「百合の家に行くのが嫌じゃ無いよ」
目を泳がせながらアイリーンは
アイリーン「ただ……」
百合「? あっ!」
百合は理由を察した
アイリーンの両親は定期的に短期間の出張があり、小さい頃からよく百合の実家に泊まりに来ていて、家族ともよく遊んでいた。その頃のアイリーンは日本に来たばかりで、日本語がうまく話せなく周りと話すのを躊躇っていた。
一人で遊んでいたアイリーンに
百合「何やってるの?」
アイリーン「アッ……アソんで……る」
不安そうに喋るアイリーンを見て百合は去ってしまった。アイリーンはまた、一人になってしまって涙が出て来てしまう。手や腕で涙を拭うが、声が出そうりなりかけた瞬間。
百合「大丈夫!?」
アイリーンは驚いて声のする方を見上げた
百合「どこか痛いの?転んだ?」
アイリーン「ダイじょぶ」
鼻水を啜りながらアイリーンはがんばって日本語を使った
??「どうぞ」
百合の隣にいた歳を取ったお爺さんがハンカチを渡していた。アイリーンは何が何だかわからなくなって動けなくなってしまった。
百合「じじぃちゃ!貸して!」
百合はハンカチを取って、アイリーンの涙を優しく吹いた。アイリーンは急に力が抜けてさらに泣いてしまった。そこへ母親が探しにやって来て、アイリーンの元へ駆け寄ってきた。じじぃちゃと呼ばれていた。男性が母親に英語で説明をして、母親は感謝をして百合にありがとうと英語で話した。
暗くなって来て、アイリーンと母親が帰ろうとした。百合はアイリーンに後ろから英語で言った。
百合「Let's play together tomorrow!」
アイリーンは照れくさそうに
アイリーン「Yes」
と言った。
日本に来て、初めて元気な声で返事をした。
母親もその姿を見て、自然と笑顔になりながら家へと帰っていった。
百合「じじぃちゃっ!英語間違えずに言えてた?」
じじぃちゃ「はい。発音はもう少し練習が必要ですがちゃんと意味は伝わっていましたよ。」
百合「よかった!」
百合はうさぎみたいに跳ねた。
次の日、アイリーンと母親が一緒に公園にやって来た。百合はアイリーンのもとへ走り手を掴んで、遊具で一緒に遊んだ。
アイリーンの母親「アイリーンと遊んでくれてありがとうございます」
じじぃちゃ「こちらこそ、百合様と遊んでくださりありがとうございます。」
アイリーンの母親「様?あなたはあの子の父親では無いんですか?」
じじぃちゃ「はい。私は百合様のお世話係をさせてもらっおります。」
アイリーンの母親「そうだったんですね」
じじぃちゃ「はい」
アイリーンの母親は少し考えて、真剣な目で話し始めた。
アイリーンの母親「無理を承知でお願い押してもよろしいですか?」
じじぃちゃは不思議そうに返事をした。
アイリーンの母親「夫と私は同じ職場で働いて、定期的に短期間の出張があるのですがその期間アイリーンを一人留守番させてしまっているのです。学校もあるので連れて行くことができなくていつも一人にしてしまい」
母親は悲しそうな顔でアイリーンのことを話し始めた。
アイリーンの母親「出張している期間アイリーンを預けさせて欲しいのです」
母親は真っ直ぐに世話係の人のお願いをしました。
お世話係のじじぃちゃはスマホでどこかへ電話をし始め電話が終わると母親にお辞儀をした。
じじぃちゃ「先ほど百合様のお父様に連絡をし、アイリーンさんを五十嵐家へ定期的に泊まれるように許可を得ました。」
母親は安心した様子で深々とお礼を言った。今まで一人で留守番をさせてしまったこと、不安にさせてしまったこと。その悩みを解決してくれたのだから。
アイリーンの母親「ありがとうございます。よろしくお願います」
じじぃちゃ「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
その頃からアイリーンは定期的に五十嵐家に泊まりにやって来た。
アイリーン「ヒロイ!」
初めてやって来た、アイリーンは家のいろんなものに興味を持ってたくさんのところを見て回った。
百合「ここはわたしの部屋、ここは客室ここは台所ここは庭あそこは蔵がいっぱい!」
アイリーン「へヤ……? キャクシツ?ダイ………?」
百合は慌てて英語で説明しようとするがまだ説明をするほど英語ができるわけではなかった。困っている百合をじじぃちゃが見て
じじぃちゃ「無理に正確に説明をするのは逆にわからなくなるので簡単になるように英語を考えてみるのです。」
百合「でもそでうまく伝わるかな?」
不安そうに百合はじじいちゃに聞く
じじぃちゃ「もしわからなくなったら、聞いてくださいね。」
百合「それもう、じじぃちゃが説明すれば早くない?」
じじぃちゃ「ダメです。それではアイリーンさんの気持ちが不安となる可能性があります。相手の気持ちを読み解いて、話さなければ楽しい気持ちへはなりません。もちろんこれは相手もそうですが、今はアイリーンさんの気持ちに寄り添うことが大切です。公園でしたみたいに。アイリーンさんを楽しませてあげてください。」
百合はアイリーンを見てもう一度説明を始めた。
世話係のじじぃちゃも楽しそうに二人の後をついていった。
二人が家中を周り途中で百合の母親である五十嵐凛がアイリーンのことを聞いて、探しにやって来た。
五十嵐凛は少しつりあがった目を持ち
後ろは綺麗なお団子になっており、着物を着ていた。
アイリーンは最初驚いだが、母親はアイリーンを見ると驚きの行動にでた。
凛「わー!かわいいぃぃ!お人形さんみたい!百合この子少し借りてってもいい?借りるね!」
母親はアイリーンをどこかへ連れていってしまった。
百合もじじぃちゃも目を丸くし
百合&じじぃちゃ「やっちまったぁぁぁ!!」
家中に声が響いた。
百合の母親、当主の嫁である凛はかわいいものを見ると着せ替え人形のようにあらゆる服を着せまくるのだ。その反面で、相手の体力が持たないのだ。
三時間後
母親と虫の息となったアイリーンが戻って来た。
百合「大丈夫!?」
アイリーン「大丈夫…………」
百合&じじぃちゃ(すごい大丈夫の発音がが完璧になってる)
凛「久しぶりに百合ちゃん以外の子にたくさん服着させられて大満足だは」
すごく満足した笑顔でいった。
凛「百合ちゃん、じじぃちゃ早速見て!」
凛は机の上に現像した写真を並べた。
凛「今日は蔵にあるやつは着せれなかったけど、五十着は着せれだのよ」
母親の笑顔を見ながら百合はその時のシーンを想像した。
百合(多分こうだろうな)
百合は先月のことを思い返している。
日数が経ちアイリーンの両親が短期出張から帰って来た。両親が五十嵐家まで迎えにゆきアイリーンと一緒に帰っていった。
百合は小さい頃のことを思い出しながら、アイリーンに言った。
百合「安心して、昨日から母上は父上と一緒に大好きな京都へ旅行に行ってる」
アイリーン「よかった」
百合(まぁ 日本語教えたの母上と兄と語学オタクのあの人だけどね)




