事故なんですぅー
朝、身体を揺すられて目を開けた。
周りを見渡して昨晩何が起きたか理解する。
理解した僕はベランダの手すりを調べている、巨乳の鑑識官のお姉さんの胸に取りすがり泣き叫んだ。
昨晩、僕は自殺しようと失敬した母が病院で処方して貰っていた睡眠薬を飲み、ベランダの手すりにロープを縛り首に巻き付けた。
手すりに腰掛けてから、此の家に引っ越して来てから一度も見上げなかった夜空に目を向ける。
空一杯に星が瞬いていた。
星が瞬く満天の夜空を見ていたら自殺するのが馬鹿らしくなり、首に巻いたロープを外そうとしたんだけど、凄まじい眠気に襲われ落下。
藻掻く暇も与えられずに僕は寝入ってしまったんだ。
首を吊ったまま寝てしまいそのまま窒息死したんだろうな。
死ぬのを止めようと思ったのに……。
『だから自殺じゃなく、事故なんですぅー!』




