戦う花嫁さん、永久不変の想いを添えて
「迂闊だったわ。警備隊の配置は抜かりなかったはずだけど、誰彼問わず呼び込んだ裏をかかれるだなんてっ!」
何たることですか、つまりその賊軍が最後尾の席を占領していたとは。
そこから既に広範囲の攻撃魔法を無差別に放って暴走の起点を作らされましたか。既に何人かの観客が襲われています。
「死ぬううっ! とにかく逃げろおおっ!」
「冒険者共に殺されるっ!」
「あっちだ! あっちの方なら誰もいない、逃げられるぞ!」
「おおそうか、よしみんなあっちだ!」
「慌てないで下さい! 一斉に同じ方向へ走ったら危険です。どうか落ち着いて避難指示を……!」
よくない流れを形成されました。
一般の方々が命の危機に瀕し、我先へと逃げおおせようと賊が陣取っていない私達側の方向へなりふり構わず向かっています。
ですがなまじ人数が多いために混乱の広まりが早すぎます。警備隊の避難誘導に耳を貸そうとしません。
そのために片足を失っていて速く逃げられないボスさんのような人が勢いに押されてつまづいてしまい、後続まで逆ドミノ倒しに転倒、渋滞となってしまいました。
しかも賊共はその心理を突いているのか回り込もうなどはせず、攻撃は建物の破壊だけに留め、紙一重ですが人を殺めないままでいます。
だからこそ戦慄を禁じ得ません。もし一人でも多くの人質を取られでもすればますます厄介な存在に成長しかねません。
『やっぱこうなるのねん』
『ここ一番って時になんで毎回邪魔しやがるんだよ!』
『これがありえたからログイン出来なかった』
『例え相手がどんな猟奇的犯罪者だとしても、他人の結婚式をぶち壊すなんざ人の心もねぇ非道だろうが!』
『もうこいつらに一分の正義もありゃせん。元からか』
結婚式の一つや二つ挙げられるほどには穏やかになっただなど、正味なところ甘すぎました。
まごついているだけ事態が悪化するだけならば、私達が取るべき選択は一つしかありません。
「賊共を一人でも多く道連れにしてみせます。参りましょうエリコ」
「当然だよ! みんなと私達のための結婚式を、あんな酷い奴らに荒らさせない!」
「待って! あなた達花嫁さんが戦うだなんて無茶よ!」
セラフィーさんが肩を掴んでまで制止してきました。
無茶ですか。確かに、セラフィーさんは物事を正しく捉えられる人ですね。
ここまでの情報から俯瞰的に分析するに、敵の親玉は序列8位相当の人並み外れた手練れ。
対して私など爆破で一度デスペナルティを食らってレベルも下がり、しかも私の装備品はもう二度と使うまいと前日に寄進したばかりです。その上、この神聖な美麗さだけを追求した代償にひたすら動きにくいウエディングドレスによって、本来の実力の半分も発揮できないやもしれません。
逃げる理由作りとしては、誰からも納得させられる中身でしょうが。
「まさか逃げろと仰るのですか。不幸の惨事を尻目に私達だけが幸せを持ち逃げしろというなら、聞けない指示ですね」
「この街には戦えない人や、戦いにうんざりしてる人がいる。その人達を守るためにも、私みたいな戦える人が立ち向かわなきゃ!」
「どれだけお節介焼いてくれるのよ! ほんっとあなた達って、芯の部分から相性がピッタリすぎて夫婦喧嘩とは無縁そうね」
セラフィーさんもこれで認めてくれたというより、呆れて肩を竦めているようでした。
お節介は性分でしてね。何しろ誰にも気遣わず存分に楽しめという言葉の通りに出来ても、楽しめないトラブルに際しては話は別。
この私達を慕う人々は、命に代えてもやらせはしません。
たとえ武器がなかろうと、このブーケを武器にして殴ってみせる覚悟。
「ちょ、RIOっ!? そのブーケなんか変だよ!」
「む? それを言うならエリコのブーケも変……変形してますって」
左手に持つ花束が振動し、弾けるように飛び出しました。まさか私の覚悟に応えて奇跡を起こしてくれたのですか。
私もエリコも握っていたブーケはみるみる内に、それぞれカサブランカの意匠をあしらえた一振りの剣に変形したではありませんか。
いよいよ混沌としてきた中、その剣の変形途中、漫画本サイズのメッセージカードも飛び出しており、そこには文が記されているのも目につきました。
(このブーケは私からのご祝儀。でももしお二人の恋路を引き裂くような輩がいれば、きっと力になってくれるから)
と、最早説明不要となった復讐者の技術の叡智と声なき言葉が贈られました。
なるほど、奇跡などではなくこれも祝福の形でしたか。いちいち粋な人です。
「全くどの口が……未練が無いだの言いながら、結局未練が根付いていたではないですか」
おかげさまでまた共に戦えるのですね。親友の創り出したその洒落た武器をまた振るえるのなら、いつだって光栄です。
それと同時に、私の体には一本の天使の翼が生えたかのように軽くなりました。
「強化魔法は私の専門分野よ! お節介にはお節介で返させてもらうわ!」
「重ね重ねありがとうございます。セラフィーさんには避難の指示を頼みます。それでは!」
心強いスタッフさんのおかげで、刺し違える覚悟が討ち果たす覚悟へと変わりました。
駆けるために助走をつけた際、どれだけ身軽となったかを把握しました。これならば、ドレスを脱がなくとも苦ではありません。
ついでに誰から排除するかも決めました。
エリコと相づちをうち、人の雪崩を跳び越え、人の密集する間を縫うように走り、賊のリーダーに剣を振れる場所まで効率的に接近しました。
「ほほう、元凶自ら大物目当てとは、殊勝な心がけよ」
元序列8位、こいつ一人さえ仕留めれば、残る賊軍は統率を失うはずです。
「ふざけるのも大概になさい! 私達はあなたの客寄せパンダでもサンドバッグでも免罪符でもありません!」
「民衆を洗脳せし悪党め、まさかそれを言うためだけに立ちはだかったのではあるまいな」
何かと達観したかのような言動、かつ夢の成熟しか見えていないような自信。
まさにこれまでの連中に違わない腹の立つ偽善者。当然ぶつけたい文句はこれ以外にも山ほどあります。
「ほんと意味分かんない。そこまで私達が幸せになっちゃいけないわけ!」
「明白すぎて答えるだけ疲労が溜まる。それよりもまず、己がどれだけ無謀な選択をしたか、しかとそこで聞いて知るが良い」
そう言って示したのは、この人の背後で今まさに巻き起こっている夥しい人数からなる阿鼻叫喚の大合唱。
警備隊のプレイヤー達も応戦していそうですが、それでも破壊の力は凄まじく、地響きが一つ鳴る度に誰かしらの絶叫が街に木霊するほど。これだけでテロの残酷さを物語っているでしょう。
要するに、見るに堪えない大虐殺のコンサートが敢行されているということですか。
敵はこいつだけではない、一体どれほどの人数がいればここまで甚大な犠牲者を生めるのですか。
「聞こえたであろう、この我に付き従いし百人もの正義漢の鬨の声が! 今より我が号令を下し、そこの浮ついた二人組を結束の数の力で滅ぼしてくれよう! ゆけぇ!」
手にした錫杖を突き出して指令。いくらパワーアップしようとも、この人数差がそのまま襲いかかっては少々厳しいかもしれません。
ところが、無言の空気感が耳だけで分かるほど静かな時間が暫し流れ。ようやくそこに現れたのは虫の息である一人だけでした。
「リーダー……やべぇっす。訳わかんない内に壊滅されやした……」
「なっ、なぬ!? ええい真か! 百人が全滅しては、はじまりの街の支配を維持出来ぬではないか!」
まだ気づいていませんでしたか。
私達しか見えていないこの人とは違い、こちらは先程から蹂躙の様子を眺められましたからね。
どうもこの飛び交う断末魔の叫び、彼らテロリストが鎧袖一触で敗北させられているだけのものでした。
一体どれほどの人数がいればここまで、と思いましたが見たところ影は一人しか確認できません。つまりその蹂躙している一人に圧倒的な殺戮能力があるということか、この人の言う百人が口ほどにもなかったか。
近い答えを出すなら両方でしょう。どんな時でも頭数など役に立ちませんね。
こんな雑魚の群れを一方的に勝ちまくるだけのつまらない勝負でしたっけ、さてどこの遊び人が楽しめるのですかね。
「敵か味方か分かんないけど、感謝しなくっちゃね」
「ありがた迷惑も、ここまでされれば海より深い有り難みがありますね。おかげでこの一人を片付けるだけで、式は再開出来そうです」
さて形勢逆転でしょう。
最後の決着をつけるため、エリコと共にこの一人に対して剣先を向けました。
相手もまた、俯いた顔が勢いをつけて上がりますが、窮鼠猫を噛むとも言います。どんな一撃が来ようとも上等。
「卑怯なり! 我は身一つで挑まねばならんというのに、貴様ら悪人は二人ががりとは何たる高慢! 戦士としての恥を知るべし!」
一撃もありませんでした。
まさかこんな下らないことを言うためだけに顔を上げたのではある、ようですね。
先に数を頼みに襲撃したあなたにだけは言われたくない不平意見です。登場時の口上通り、正義を語るだけなのですか。
はぁ、こんな口先以外脅威にもならない人相手に剣を使っても、返り血で汚れるだけなので。
「ぐえぇっ!!」
背後に回って横蹴りで吹き飛ばしました。
見違えるまでの能力強化を付与された影響があって、さしずめコート端からゴールインする神業のボレーシュートの如き飛びっぷりです。
「RIOダメ! あっちには……!」
「何かあったのですか! あっ!」
失念してました。純白の衣に鮮血の跡をつけてでも即刻潰すべきでしたか。
あの方角の先には、私達で入刀するためのウエディングケーキがでかでかと飾られてあったのでした。
されど勢い止まらず、このままではケーキにぶつかってしまいます。限界知らずに上昇した蹴る力が恨めしいですよ。
あれではこちらが全速力で追っても間に合いません。阻止出来る者は、誰もいません。
「なぬ、前が見えぬ!? それに、甘いッ! 歯を溶かすようなこの甘味は……なんと面妖な、毒物かこれは!?」
その生クリームに覆われたスポンジ生地に頭から突入し、ついでに味に対しても失礼なレビューをかましていました。
酷い、あんまりです、六段も積み上がっていたそれを可食部も残らず倒壊されるだなんて、なんですかこの仕打ち。
あれは私の花嫁さんが誰を差し置いてでも楽しみにしていた一大企画なのに、私まで尊厳を侮辱された気分に落ちました。
「……エリコ、これは私が悪いのですか」
「違うよ。あいつが全部悪い。あいつさえいなかったら、RIOとケーキの食べさせ合いっこ出来てたのに!」
エリコの齎す赫怒は全部そいつに向けられていました。
ええ、エリコの言う通りです。ここは己の不覚に泣くのではなく下衆な敵に怒るべきところ。
自分に怒り自分を忌み嫌い自分が最も望まないことばかりしていた頃など、これを期に皮にして脱ぎ捨てるべし。
私は、エリコの好きな私が好きだ。
私は、そんなエリコや自分自身に危害を加える相手を絶対に許さない。
「私達の式に乱入した罪、食べ物を無駄にした罪、エリコの楽しみを台無しにした罪。この三つの罪を重ねたあなたには、どの世の仏でも修羅となりましょう」
生クリームが目に付着し視界不良となっていたこの人でしたが、こちらの声に反応して見えているかのように顔の向きを変えました。
「ま、待つのだ! 本来我らは争いを望んではいない! 悪を掃除するとはいっても、それは悪を正義へと更生……いや、そなたらの心の深層に潜む欲深き悪の魔物を退治するために此処に参っただけである!」
「二度目なんですよその言い訳! こんな不毛な争い、いい加減今回限りで終わらせて下さい!」
とりあえずすぐにこの剣で千切りにしても良いですが、少しお待ちを。あの人が製造した武器ならば、これ以外に形態変化があってもおかしくありません。
「……やはり粋な演出をしてくれましたね」
するとその信頼は的中し、ブーケが変形していた剣がまたひとりでに動き出し、エリコの方とたちまち分解し融合。刃渡りが三倍も伸び、一本のケーキナイフへと姿を変えました。
まるでこいつもろとも入刀するために誂えたような形ですね。
しかしどんな理屈なのか手にした瞬間私の体が鉛のように重くなり、一人で持つには振り上げた際のバランスが維持し辛く、武器としては問題点なのではと思い始めた時。
「RIO、一緒に持とう」
そうエリコが右側から持ち手を重ねた途端、大空に翔び上がったかのようにナイフが軽くなりました。
なるほど、この道具は二人用という謎かけなのでしたか。一人だけでは地を這いずるだけの片翼でも、エリコと二人で一対の翼となり、どこへでも翔び立てる、何だって出来る。
「ふふっ、あなたが支えてくれればどんな物でも持ち上げられます」
「それじゃあ、結婚式最後の大仕上げに行こ! これも、これからも、私がエスコートするからね!」
計らずとも予定通りになってしまいましたね。
見下げた先にへたり込み恐怖に慌てふためいているこの異物も、人としてではなく物のように扱うべき。
さあ、共に振り下ろしましょう。
「せーのっ!」
「入刀!」
「せいぎゃあああああああ!!」
ケーキやテーブルもろとも、正義も身の程も知らない元八位は両断され、幽閉界へ送還されました。
この入刀の儀、エリコと心を一つに合わせた共同作業、胸いっぱいに満たされた感覚がして、当初の予定とは少し計算違いがありましたが結果的には思い出話の種になれそうでしょう。
物的被害こそ多々あったものの、一件落着です。
生存に必死であった方々も大事なく、テロリストが排除されたと気づいた人から続々とこちらに集まっています。
「あんれま! あいつら影も形もなくなってるだよ!」
「ひぇぇ、助かったぁ」
「良かった良かった。あんなあっさり片がつくとは、冒険者共はもう大したことないんだな」
「ヒーローショーみたいだったが、終わりよければ全て良し!」
皆それぞれ安堵感に頬を緩ませ、ついでに冒険者連中へのトラウマも和らげたようにも見えますね。
私達が優秀なのではなく、元冒険者連中が弱かった、そう印象付けされたのならベストです。この方々も、これから私達がいなくなっても、脅威に晒されていない間も、気を楽に生きられるようになるでしょう。
「ねえRIO、こっち向いて」
ふとエリコに隣から甘い声色で囁かれました。
「まだ何かありましたか……あ……」
言われるがまま振り向いた瞬間、教会から鐘の音が何度か響き渡りました。
ですが無音の世界と化すほどの感触と安心感。私……何をされて……。
「誓いの口づけ、まだだったから」
「あ、ああ、なるほど、そうでしたか」
何のためかと思えば、別段意味深なことなどありませんか。
ですからあなたの顔が間近に迫っていたのは事故とかではなく、トラブルで前後してしまったプログラムを果たすためだと。
周囲からは、茶化す者などのいない思い思いの拍手が鳴り響いていました。
「ええと、ありがとうございます?」
「あれ、思ってた反応と違う。絶対真っ赤っ赤になって照れるって思ったのに」
呆気に取られてしまえば誰だってそうなりますって。
あと、あなた悔しがっているのですか。いつから勝負事が始まっていたのだかと肩を竦める思いです。
そんな幼稚なことを明かされたせいで、口づけされた自覚を取り戻した今では逆に顔の熱が完全に冷めてしまいました。
なにはともあれこれで一息つけますが、しかし建造物の被害状況からして披露宴までは遠慮した方が良さげでしょう。
こんな結末ですが、悲観することなどありません。
この街がいずれ治安を取り戻した時、セラフィーさんに結婚式のリベンジを頼めば、必ずや聞き届けていただけるはずです。
「今回は練習だと割り切って、またいつか、もう一度、誰にも邪魔されない本当の結婚式を挙げましょうね、恵理子」
「ふえええっ!? わふうううっ!?」
どうしてかエリコが素っ頓狂な鳴き声を二度もあげてショートしていました。
どこにおかしな要素のある発言なのか。珍しいものでも見えているかのようにどよめいている周囲のファンの方々に対し、意識を取り戻したエリコが飛び跳ねながら問い返したのですが。
「ねね、みんな聞いた!? これどう聞いてもプロポーズだよねっ! ぐへぇ……RIOから不意打ちでプロポーズされちゃった!」
「やりやがった! マジかよあのRIO様が!」
「こりゃ予想外、エリコからではなくそっちが先にプロポーズしちゃったか。セクシィー!」
「やる時はスパダるあのRIO様が言ったんだ。あれはリアルな式場だけを見ている目だぞ!」
「RIOさんカッコいいとこあるわね! 無関係の私でも聞いていてグッときちゃったわ!」
あ! まさか結婚式とは、そういう意味で解釈されたということですか。この私が人生の岐路に差し障ることをこんな仮想世界で伝えるわけないでしょう。
私がやるとしたらもっと誰の心にも響くような台詞を練り込み、高価な指輪の納めたケースを開きながらとか最大限予定立てしてから行います。なのでこんなあっさりした言葉が既成事実とされれば、あなたの両親にも不躾になりますって。
「勝手な解釈で話を進めないで下さい! 今度ばかりは結婚ではなく結婚式と、誤解を生まないような表現をするよう気をつけたつもりなのですが!」
「誤解なの? なんで……そんなにいけないことだったの……? 次はRIOの着たがってた白無垢で結婚したかったのに……」
またそのパターンですか、そうやって小動物のような瞳を潤せて情に訴えかけるだなんて、どんな魔性の師匠から学んだのやら。
ですが今のエリコに厳しく当たったとして、あの時みたいにセラフィーさんだか誰だかの元に寄り添ってくるか分かったものではありません。
その前列のせいで逆らえなくなるじゃないですか。
「もうっ……誤解などではありません。分かってますか! アドリブでも私なりにプロポーズしたのですよ! その涙は感動で流してることにしておきますが、返事はどうなのですか!」
「えへへ……オッケーに決まってるよ。ふつつか者ですけど、これからもよろしくお願いします!」
嬉し涙という最上級の喜びで表現し、抱擁と共にその真心を口同士で誓い合ってくれました。
『やったああっ!! パートナー成立だああっ!!』
『まーーーーーーー!?!?(ハッキョウ)』
『あぁ……RIO様のハッピーとエリコのハッピーが合わさってハッピッピー!』
『神様、どうかこの二人を末永く見守っていて下され』
『友達とログインし、将来のパートナーとログアウトする。BWOの今後のキャッチコピーはこれで決まりだな』
『↑ジャンル変わりすぎだ……でも破壊だらけのこれまでよりかは断然いいけどな!』
学校では単なるお友達でしかなかった私達なのに、たかだか一年もしない速さで口約束でも婚約が結ばれるとは、近世稀に見るとんでもないVRMMOだと改まってそう思います。
「つらかったことも悲しかったことも全部なかったことになるくらい幸せにしてあげるから、覚悟してね! りーおっ!」
こんなこと覚悟というより期待、いややはり覚悟も必要かもしれません。
嗚呼、私、これから有り余る幸せの日々に耐えられるのでしょうか。
次回は最終回です。




