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タイトル無し  作者: ルル
68/75

68話

彼女の母親と出会ったのは今から20年以上前のこと。


「テメーふざけんじゃねえよ!」

「ああ?!やんのか?!」


当時俺は中学二年生

当時は今と違って中高生は荒れていた。

今どきで言う陽キャラの女子はとにかくうるさくてアホで男子は喧嘩ばっか。暴力は日常茶判事

もちろん全員が全員そうって訳じゃないが。


ただうちの学校は特に酷くて喧嘩が起これば先生にも止められない。授業妨害するやつだっているからマトモに授業が出来ない。脱走兵だっているし。


「はあ?!ちゃんと金持って来いって言っただろ!」


「またやられてるよーw」

「かわいそーw」


「なあ涼太こいつどうする?」

「好きにしろ。」

「りょうかーい!ボコリ決定!」


俺はその中で特にやばかった。

喧嘩はかなり強かったからクラスの立ち位置も上だった。それに何人かのアホな女子とイキリ系男子がまとわりついてる。


「ああそうだ。このあとカラオケ行かない?」

「いいねー!他に誰か誘う?」


俺は毎日仲間たちと遊びほけていた。

機嫌が悪い時は手当り次第にカツアゲしたり殴ったりもしていたしその事で親も呼び出された。


両親はそんな俺を見捨てていた。

でもそれで構わない。

遊ぶ仲間とストレス発散に使う道具があれば生きていける。


これからだってそうやって生きていくんだ。


「あの、・・すみません。」


夜遊びの帰りの時だった。

突然誰かに話しかけられた。

可愛かったらナンパしようかな。


そう思って後ろを振り返ると


「なに?」


そこに居たのは有名なお嬢様学校の制服を来た女子だった。引っ掛けられればラッキーだけど相手の親にバレたら俺の人生終わりかねないくらいの権力は持ってるかもしれないしな。


「えっと、桜庭駅ってどこですか?」

「そこのコンビニを右に曲がって・・・説明するの面倒い。一緒に行ってやるよ。」


どうせ方向同じだし。


「ありがとうございます!」


俺がそう言うとその子は嬉しそうに笑ってお礼を言った。さすが金持ちの優等生

そこら辺の女子とは大違いだ。


「て言うかきみ何歳?中学生?」

「あの、よく間違われるんですけど私まだ小学生です。小学五年生」

「へえ。小学生にしては大人っぽいね。」


よく見ると凄い美女だ。

足が長くてスラッとしてて

肌が白くてまつ毛が長くて

芸能界にいてもおかしくない。


「ここ来るの初めて?」

「引っ越したばかりで道が曖昧で。」


とりあえず適当に会話をした。


「でもなんでこんな時間に?もう8時だよ?」

「今日塾があったんです。週四で」


さすが優等生のお嬢様

小学生のくせによくやるわ。

でも俺好みの女だった。


それからよく彼女と会うようになった。

俺は夜遊び彼女は塾帰り


「そういや名前聞いてなかったよな?」


3回くらいあった頃


「わたし桜子です。」

「おれ涼太」


名前までお嬢様だな。


「なんでそんなに勉強してんの?」


出会ってから数週間経ち

ちょっと親しくなったころ


「・・・」


桜子は何も答えなかった。

小学生には難しい質問だったか?


「わたしだって、貴方みたいに自由に生きたかったです。」


しばらく沈黙が続き喋り始めたと思ったら泣きそうな声でそう言い走ってこの場から去った。


あの様子だと親の言いなりって感じか?

そうだ。


「なあ・・桜子」


その次の日


「あの、昨日は・・」

「おれお前と同じ苦しみ経験してみるわ。」


たまにはこういうのも悪くないかも。

普段とは全く違う遊び


「へ?・・」

「一緒に頑張ろうって言ってんの!辛くなったらいくらでも愚痴聞いてやるから!」


それから俺は生活態度を一変させた。

学ラン全開でダサいシャツを見せびらかした服装からちゃんとワイシャツを着て学ランのボタンを閉めたりピアスを全て外したり似合わない金髪を黒い地毛に戻した。


「え?!おま、涼太?!どうしたんだよ!」

「ちょっ・・なんかダサくね?」

「いや、こっちの方が良くね?」


クラスメートや先生、親は変わり果てた俺を見て驚いていた。


「ダメよ!あんた頭悪いんだから塾なんて無駄!大丈夫よ。店員さえ割れればあんたでも入れる高校あるから。」


「おれちゃんと勉強するから!携帯触んないし受験終わるまで友達とも遊ばない!今から真面目に勉強して清嵐受かってやるよ!」


親に土下座して塾へ通わせてくれるように頼んだ。そして県内トップの公立高校の名前を口にした。


「・・・言ったわね?ちゃんと約束守りなさいよ?でも今からじゃ清嵐は無理よ。」


そして俺は毎日アホみたいに勉強した。

受験勉強を始めたのは中2の冬頃だからスタートは早めだった。


平日は朝の4時に起きて学校行く時間まで勉強して登校中に英単語帳を見て昼休みも勉強して帰っても夜遅くまで勉強


休日は一日15時間勉強した。

やばい時だと18時間くらいだ。

俺は全てを犠牲にして勉強した。


そして見事に清嵐に合格した。

桜子は中学受験で県内の国立を受けたが落ちた。

そして小学校からのエスカレーターでお嬢様学校の中等部に進学した。


「ここ、分からないです。」

「うわっこれ計算ダルいやつだよ。もっと楽な方法教えてやるよ。」


俺が高校に進学すると元々経済的に厳しかったので俺は塾をやめて独学で勉強してたまに家で桜子と一緒に勉強していた。もちろん両親がいない時間帯とかに。


「今日はここまでにしようぜ。もう夜遅いし。」

「あ、本当だ。ごめんなさい。ずっと勉強見てもらって。」


そして・・・


「なあ、俺たち付き合わね?」

「え?・・」


俺は唐突にそう言った。


「どうしてですか?だって、こういうのって・・」

「おれお前のこと好きだよ?好きだから努力したの。お前と釣り合うように。」

「わたし・・なんかで良ければ・・」


桜子は照れて赤くなった顔を参考書で隠してそう言った。


そんな感じで俺達は付き合った。

でも手は出てない。

向こうの親が怖いとか言う以前に大切にしたいから。


それから月日は経ち俺は大学生に

桜子は高校生になった。

桜子は高校受験は無事に合格して俺達は同じ学校に通うことになった。


でも附属とは言え校舎が違うから学校内で会うことはあまりない。それでも一緒に出掛けたり勉強したりとカップルらしい日々を過ごしていた。


そんな時だった。


「え?!・・ちょっと、桜子?!」

「・・・・」


いつもみたいに一緒に勉強する約束をしていたが桜子は約束の時間より1時間も遅れた。


何かあったのかと心配になり桜子に電話をかけるが出ない。俺がそこら辺を探し始めると泣いている桜子を見つけた。


そして声を掛けると桜子はいきなり俺に抱きついてきた。


「落ち着いた?」


とりあえず落ち着かせるために家に入れてお茶を出した。


「何かあったの?」


泣いている桜子に聞いた。


「・・・ごめんなさい。涼太くん。」


彼女は泣きながらそう言った。


「・・・・今日は勉強やめようぜ。一緒にゲームでもするか?たまにはいいだろ。」


勉強どころではない状態だし。

そう思って俺は自分の部屋へ行こうとすると


「あのね・・・」


桜子は話し始めた。

それはとても残酷な事だった。


学校帰りにガラの悪い不良にナンパされて桜子が断ると不良は桜子に殴り掛かり無理やり車に連れ込み山の方まで行き車の中で数人に強姦された。

その後は桜子だけ山に放置してそいつらは帰った。


「ごめんなさい。」

「なんで桜子が謝るんだよ。悪いのは奴らだろ。」

「だって・・・わたし、逃げられなかった。」


俺は桜子をちょっと苦しいくらいに抱きしめた。


「怖かっただろ?ゴメンな。」

「涼太・・・くん。」


そのあとは桜子に犯人の特徴などを聞いて警察に通報し、俺は桜子に一人の時間を作らせないように講義を取った。


そしてまた最悪の事態が発生した。

桜子が妊娠してしまったのだ。

桜子は何とかおろそうと考えてたのだが誰にも相談出来ずに放置していて気づけば妊娠5ヶ月目に突入していた。


俺が気づいのはその辺りだった。

異様に吐き気とかがあった。体調悪そうだから病院に行くように言ったけど拒否されたりちょっと太ってきたり。怪しすぎる。


「なんですぐ俺に言わなかったんだよ!!」

「だって・・そんなこと言ったら・・」


今まで桜子に怒ったことは1度もないが

今回はマジで怒った。


「俺がお前を捨てるとでも思ってた?!おれのことそんな奴だと思ってたの?!」


別に桜子が悪いとかじゃない。

けど頼られなかったのがショックだった。


「だって・・普通はいやですよ!!涼太くんせっかく努力して大学行って・・これから就職する時だって・・」


「桜子・・・」


俺は優しく名前を呼んだ。


「俺がお前に告白した時言ったよな?お前と釣り合うように努力したって。お前がいたから頑張れたんだよ?お前がいなかったら俺は今ごろあの不良と同じことしてた。」


俺は桜子の頭を撫でて真っ直ぐ目を見てそう言った。


「どうしてそんなに私のこと好きでいてくれるの?」


桜子は泣いてる目を隠したいのか俺から目を逸らして聞いた。


「おれお前と出会うまでは本当に最低な奴だったんだよ。お前は俺と環境が違うから分からなかっただろうけど当時の公立中学校って本当にヤバいやつが多かったんだよ。」


「知ってる。お母さんに言われたもん。絶対ああいうのとは関わるなって。」


「受験を経験したことない奴らだぜ?お前からしたらヤバいだろ?俺はしょっちゅう喧嘩して人を痛めつけてたんだよ。軽蔑するのもおかしくないけどお前が不良にやられてたこと俺だってやってた。」


「そう・・なんだ。わたし初めて涼太くんにあったとき本当は話しかけようか迷ってたの。見た目からして怖そうだったし。」


「お前は俺好みの女だった。別にロリコンって訳じゃないけどそこら辺のチャラい女とは違って清楚で優等生で。くだらない理由かもしれないけどそこに惚れた。俺は目をつけたら絶対に手に入れたいタイプの人間だから努力しただけだよ。」


「・・・」


「今はお前と居るだけで楽しいんだ。て言うかお前が居なきゃ俺は廃人になる。それくらいお前のことが好きなんだ。」













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