59話
清水音羽
「もうすぐ10月言えどまだまだ暑いな。」
9月の最終日
セミの鳴き声はいつの間にか聞こえなくなったが平成最後の夏の暑さをまだ感じていた。
「おーい!何やってんだ!」
すると近くからおじさんの大声が聞こえた。
わたしはビックリしてその人を見るとその人は上を見上げていた。
わたしも気になって同じように上を見上げると
清水音羽
「・・・あれは、」
マンションの屋上に人がいる。
でも高いから誰がいるのかよく見えない。
その人が男なのか女なのか。
「危ないぞー!!」
「早く降りてきなさい!」
今のような動きが連鎖して人が増えていつの間にか大騒ぎになっていた。
そして・・・
清水音羽
「ウソ・・・」
飛んでる。イヤ、
待って・・・
「なんてことだ・・みんな避けろ!もしかしたら下敷きになるぞ!!」
嘘だ・・この人飛び降りた?!
ヤバい。これから人が飛び降りて死んだところを見るってこと?!
なんて考えてパニックになっていると
清水音羽
「・・・え?!」
段々と見えてきた。
飛び降りてる人の見覚えのある黒髪
清水音羽
「イヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
空に響き渡る悲鳴を上げた。
ーーーーー
なんなんだ。なんなんだ。なんなんだ。
清水音羽
「覚めろ・・覚めろ・・」
真っ青な顔で席に座り何度も瞬きをした。
これは夢
きっと悪い夢だ。
でもおかしい。
大石大地
「おい・・」
瞬きしたら目が覚めるはずでしょ?!
大石大地
「おまえ顔色悪いぞ・・保健室行った方が・・」
清水音羽
「イヤアアア!!」
ちょっと肩に触れられると音羽は悲鳴を上げてイスから転げ落ちた。
「ちょっと清水さん大丈夫?!」
「大地あんた何かしたの?!」
ただビクビクと震えていた。
大石大地
「違うって!俺は音羽が体調悪そうにしてたから保健室行けって声掛けただけだって!」
「すっごい震えてない?」
「ヤバいでしょ!」
その事で教室の中にいたクラスメートが騒ぎ始めた。
「先生助けてください!」
「清水さんの様子がおかしいです!」
坂下真理亜
「え?」
教室の中に入ってきた担任に助けを求めた。
坂下真理亜
「清水さんどうしたの?体調悪いの?」
音羽は教室の床に座って自分の腕をクロスさせて肩を掴み震えていた。
ーーーーーー
目が覚めたのはあれから2時間後
ぱっと目を開けたら保健室のベッドにいた。
ああ。これは夢じゃないんだ。
あの子はもう・・・
清水音羽
「死んだんだね」
涙を流した。
この感情は何だろう。
悲しみなんて生ぬるいものじゃない。
ーーーー
内村陽太
「あれ、清水休み?」
3時間目の授業の最初
「保健室です。」
「あれヤバくなかった?」
内村陽太
「ああ・・そう。」
勉強のし過ぎで倒れたりでもしたのかな。
ーーーーー
そして放課後
保健室のベッドから立ち上がり教室に自分の荷物を取りに行こうとした。
内村陽太
「あ、清水!体調悪かったの?もしかして勉強のし過ぎでとか?」
なんていつものノリで聞いた。
だけど清水は何も答えなかった。
内村陽太
「もしかして喋れないくらい悪い?!」
清水音羽
「た・・ず・・」
内村陽太
「え?」
清水音羽
「この役立たず!!」
音羽は内村先生を鋭く睨みつけ大声でそう言った。
その意味が分かったのはその日の夜だった。




