表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイトル無し  作者: ルル
4/75

4話  

「女子は1500メートルで男子は2000メートルね!それじゃあペアで記録表を交換して!」


拷問すぎるでしょう。 

まだ冬とかなら身体あたたまるからメリットあるけど今は9月だよ?

汗かいて臭くなるだけだっつうの。

でも外の体育の後にクーラーが効いてる教室入るのってすごく気持ちいいんだけどね。


あの次の日の体育は長距離だった。 

体育が苦手な私にとっては憂鬱すぎる。


大石大地 

「ねぇどっち先走る?」


ペアは席が隣の人だからこいつか。

昨日のこともあるから気まずいな。

向こうから何も言わない限り無かったことにしておこう。

普通に接すればいいだけ。今まで普通じゃなかったけど。

て言うか愛想が悪いだけであそこまで言う方がどうかしてるよ。


清水音羽

「どっちがいい?」


大石大地

「そう言うのが一番困るんだけど。まあいいや。俺先走る。」


そう言ってプリントやシャーペンと消しゴムを私に渡して行った。 


一周約200メートルをヲーミングアップとして二回走ってから記録を取るらしい。ヲーミングアップなら一周でいいわ。疲れるだけだし。


「ヨーイ!スタート!」


先生の合図とともに走り始めた。

最初飛ばしてた人は三周目辺りからバテ始めて本当に速い奴は遅い人より二、三周くらい差がついてることもある。

 

「頑張ってー!」

「遅くなってるよ!もっとガンバレ!」

「前の奴抜かせ!」


記録を取る人は走っているペアに聞こえるように大きな声で応援していた。

私にはそう言うの出来ないのでただ黙々と記録をつけていった。

て言うか・・・


「アリスはやー!」

「化物じゃん。」


他の人をどんどん抜かして走っている。

あの人めっちゃ足速いんだ。

一周が30秒とか速すぎる。

50メートル走7秒台?いや、もっと速いかも。


っていけない。いけない。

自分の相手を見逃して記録取り損ねちゃう。


「脈とって!あと五分したら次のひと走るよ!」


授業開始した時と走り終えた後の脈を取るらしい。


大石大地

「ああ!疲れた!」


こいつはそんなに速くもなくて遅くもない。

ああ。次は公開処刑だ。死刑だ。


わたしは相手の記録表と自分の記録表を渡して走りに行った。


「ヨーイ!スタート!」


一周目は体力を保てるようにするためにわざと遅く走り三周目辺りから飛ばすような人が多い。もう二周目辺りから辛い。息が切れる。


「お疲れー!脈取るね!」

「やばい死ぬ。」


自分と同じタイミングで走った人が次々と走り終える中

私はまだ走っていた。


「あの人足遅い人?」

「体力まで小学生かよ。」

「小学生の方が速いんじゃね?」


こういう目で見られるからいやなんだよな。


真城アリス

「やめなってそういうこと言うの。」


バカにしてた人たちに対してアリスは少し怒ったようにそう言った。


大石大地

「じゃあ脈取るから。」


私がやっと走り終え脈をとり体育の時間は終了した。 

1500メートル走10分越えか。本当に走るの遅いな。


――――――(放課後)


「ごめんね。手伝わせちゃって。」


清水音羽

「いえいえ。それくらい気にしないで下さい。」


私はアリスや花凛がいる音楽係になった。

授業が終わって帰ろうとしたら先生が大量のプリントを持っていたのが目に入ったからそれを運ぶのを手伝っただけなんだけど。


音楽の先生は秋葉麻里子(あきばなまりこ)

歳は60くらいのおばさんだけどスタイルがよくて私服がおしゃれ

若い時は相当綺麗だったであろう。


秋花麻里子

「あなた二年生よね?もう歳だから名前覚えるの大変でさ。」


清水音羽

「清水音羽です。でも私の名前は覚えてなくても無理ないですよ。夏休み明けに転入したばかりなので。」


秋花麻里子

「そうか!よかった。顔さえ見覚えなかったから老化が進んでるのかなって心配になっちゃった!」


この先生は話しやすい人だ。

 

秋花麻里子

「手伝ってくれてありがとね。」


清水音羽

「はい!」


そう言って音楽室から出て階段を降りて昇降口から出た。

そして歩いていると。


「危ない!」


清水音羽

「わっ・・・キャア!」


「えっ・・鈍くさい。」

「いやお前謝れよ!」


飛んできたボールを避けようとしたら体制崩してすっ転んだ。

挙句ボールも当たった。


清水音羽

「はあ・・」


わたしは飛んできたサッカーボールを投げた。


清水音羽

「痛いっ・・」


転んで膝を擦りむいた。

血が流れてるし。早く手当しないとな。


―――――(教室)


清水音羽

「バンソコー残り少なかったか。」


教室で自分の机の中からバンソコーを取り出した。

いつも授業中とかに怪我をした時用に備えておいたやつ。


大石大地

「あ・・・またお前かよ。」


突然昨日と同様にジャージ姿の大地が教室の中へ来た。


清水音羽

「それはこっちの台詞」


大石大地

「怪我してんの?保健室行けばいいのに。」


清水音羽

「保健室に先生がいなかったの。でも血が垂れてたし早めに手当したかったから。て言うかそっちこそなんで教室に来たの?物忘れすぎでしょ。」


普通に会話できる自分が怖い。

でもあんな暴言吐いた次の日だしな。


大石大地

「昨日は忘れ物だけど今は部活中に怪我したやつがいたからバンソコー取りに来たの。保健室行かなくてよかった。」


そう言って大地は自分のカバンから生徒手帳を出し間に挟んでいるバンソコーを取り出した。


大石大地

「お前一つしか持ってないの?これだと二つは必要でしょ。」


そう言って大地はバンソコーを一つ音羽に渡した。


清水音羽

「え・・・」


音羽はちょっと戸惑った。


「うわっ・・血出ちゃった?きたなっ・・」

「ねえここ痛いー?・・ブハハッ・・」


今まで痛みつけられることしか無かったのに。

こうやって人に親切にされる時って・・・


清水音羽

「ごめん・・」


大石大地

「こういう時はありがとだろ。」


清水音羽

「あっ・・えっと。・・うん。ありがと。」


音羽が申し訳なさそうに謝ると大地は少し笑ってそう言い音羽は照れくさそうに訂正した。


大石大地

「ああ。それと・・昨日は・・ごめん。」


清水音羽

「・・・・」


忘れようと思っていたことを謝られたので困惑した。


大石大地

「なんかさ。お前コミュ症って訳でも無さそうだったし。ほら、アリスや花凛とかとだったら普通に話せるじゃん。なのに何で自分には怯えるんだろうって。自分ってそう言う人間なんだなって不安になって・・・お前を苛立たせること言ったらなにか反論してくるんじゃないかって。アリスにお前たまに毒舌な時あるって聞いたから・・でも流石に言い過ぎた。」


清水音羽

「・・・・別にいいけど。わたしも苛立って言い過ぎたよ。ごめん。」


大石大地

「いいや。・・安心した。」


清水音羽

「・・・ハハッ・・あははっ・・」


大石大地

「・・・なんだよ・・」


思わず笑うと大地はそれに少し驚いた。


清水音羽

「いいや。変な人だなって思っただけ。」


大石大地

「うるせぇ!もう何回も言われてるわ。」


清水音羽

「何回もはヤバすぎでしょ。あんたどんなんだよ。て言うか早くバンソコー持って行ってあげないと怪我してる人が可哀想だよ。」


大石大地

「ああ!やばい!」


私から指摘されると大地は焦って教室から出た。



 






















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ