表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイトル無し  作者: ルル
23/75

23話 

でも本当に苦しいのはここからだった。


それはその次の日のこと


清水音羽

「おはよう!」


海原美優

「・・・・」


挨拶をしても無視された。 

聞こえなかったのかと思いもう一度大きい声で挨拶をしたが無視された。


「今の見た?」

「超ウケル。」


その様子を見て笑う女子生徒たち


「邪魔だ退け!」


清水音羽

「キャッ・・!」


突っ立ってた音羽を蹴っ飛ばす男子生徒


おかしいな。誤解は解けたはずなのに。

なんで酷くなってるの?


「きもっ!今の声聞いた?」

「ぶりっ子じゃん。」

「身長低いの可愛いと勘違いしてるよー」


転んだ私を見てクラスメート達が笑っていた。


鈴木伊緒

「おはよう。」


そのとき伊緒が教室の中へ入ると


鈴木伊緒

「うわっ!ひっど!みんな良くないよ。ほら、膝蹴られて擦りむいちゃったじゃん。手当てしてあげないと。」


なんなの?


清水音羽

「・・・・」


「うわー。レベルたかっ!」

「やることが違うなー。」


伊緒が水筒の水を音羽のスカートの辺りに掛けた。

すごく冷たい。


鈴木伊緒

「きみのケガでこんなことになったんだよ?早く拭きなよ。」


音羽は雑巾を取って床を拭いたが


鈴木伊緒

「そんなちまちま拭いてんじゃねえよ!俺が拭いてやるよ!」


そう言って音羽を転ばせて音羽の上半身に足を乗せて転がした。

面白がってその様子の動画や写真を撮る人もいた。


「こっち向いてくださーい!」

「ほら笑って!笑って!」


どうしてこんなことに・・・

美優は自分の席で本を読んで見てみぬふりをしていた。 

私は耐えられなくなって涙を流した。


鈴木伊緒

「きったねえな!教室汚してんじゃねえよ!」


そう怒鳴って音羽を数回蹴った。


「死にそうじゃない?」

「死んじゃえ!死んじゃえ!」


「ヤバッ!もうそろ先生来る!」


一人がそう言うと伊緒は蹴るのをやめて席に戻った。

 

それからイジメはどんどんエスカレートした。

終わる気配は一切なく気づけば二年生になっていた。


鈴木伊緒

「ねえ!お金貸してくれる?」


カツアゲまでされるようになった。


清水音羽

「・・・どうぞ。」


なんでこんなことするのか怖くてマトモに話せなかった。


最初にお金をせがまれ断ったとき服部を思い切り蹴られて本気で死ぬかと思ったのでそれ以来は何があってもお金を渡した。


最初は1000円だったが徐々に金額が増えて現在は1万円を要求されている。

そのお金は伊緒とその友達が遊ぶために使っている。


わたしは母子家庭なので親の仕事がいそがしく

母が家にいない時は充分過ぎるお金を貰っているが

カツアゲされてなくなってしまい酷い時はご飯を三日食べなかったことがある。


それが何度か続けばこの時期の子供にはかなり悪影響である。

もうこんなの耐えられない。

今までプライドが許さなかったけどそんなこと言ってられない。

先生に相談しよう。


「うそうそ!そんなの信じられない!」


清水音羽

「本当なんです!」


「鈴木だぞ?!ありえないから!それにあんたのクラスは仲が良いじゃん!」


担任に相談したけど話が通じなかった。

私はかなり怒り狂ってた。

だから今までされたことを涙ながらに全て話し

LINEのやり取りを見せた。


クラスメートから暴言を何百件も送られたことがあったのでいい証拠になったが


「あのさ・・・そう言う問題を起こさないでくれる?」


清水音羽

「は、・・はあ?」


ありえない発言に唖然とした。

問題?わたしが?被害者なんですけど。 


「仮にあんたがイジメられたとして責任問われるのはこっちなの!こっちだって仕事でやってるんだから!生活掛かってんの!だから面倒事を起こさないで大人しくしててよ!!」


清水音羽

「・・・・」


もうダメだ。

そう思ってその場から走って去った。


教師ってなんなの?

生徒のためになることをするんじゃないの?

教えるのは勉強だけ?


あんまり過ぎませんか?なんでこんな奴が教員採用試験受かってるんだよ。

おかしいよ。


教師なんて信用出来ない。学校なんて腐ってる。

結局解決できなかった。


鈴木伊緒

「はあ?!なんで持ってねえんだよ!持って来いって言っただろ!」


清水音羽

「もうお金ありません。・・・」


鈴木伊緒

「ふざけんな!!」


思った通り殴られた。

そして蹴られた。


またある時は・・・


鈴木伊緒

「美味しそうに飲むねえ!それトイレの水だけど!」


清水音羽

「ゲホッ!ゲホッ!」


「うわ汚ねっ!」

「教室汚すな!」


真夏の体育のあと

喉がカラカラなので水筒の中身の水を飲んでいたらそれはトイレの水だった。

私が吐き出すと「汚い」と言ってまた暴行をうけた。


「ねぇ知ってる?こいつの親31なんだって!」

「じゃあ17で産んだってこと?!」

「dqnじゃん!クソビッチじゃん!」


親のことまで言われるようになったがそれは正直どうでも良かった。

ただ・・・


鈴木伊緒

「ちょっと来い!!」


ある日伊緒に髪の毛を引っ張られながらよく分かんない廃屋に連れて来られた。

人気が全然ない。


鈴木伊緒

「連れてきたぞ。」


そこには何人かの男子がいた。

この学校のヤンキーだ。


鈴木伊緒

「おまえ今日、誕生日だったよな?はいこれ誕生日プレゼント!」


そう言って音羽の髪の毛を離してその人の方へ押した。


鈴木伊緒

「ロリコンのお前には丁度いいだろ?あと、ショートヘアーが好みだったよね?」


そう言って伊緒はハサミを出した。

わたしは逃げようとしたが足が遅かったので簡単に取り押さえられた。


清水音羽

「イヤだ!お願い!髪はイヤ!」


大声でそう言ったが聞く耳を持たずに音羽の髪に触れて


清水音羽

「イヤーーー!!!」


腰まで伸びた髪を耳の所までバッサリと切った。 


鈴木伊緒

「暴れんじゃねえよ!!もっと切りたかったのに・・・まあいいや。こいつ自由に使っていいよ。」


伊緒がそう言うと音羽を取り押さえる力を強くして

一人が音羽の制服を脱がした。


清水音羽

「イヤだ!!だれか!」


鈴木伊緒

「誰も来ねえよ!!ここでずっと鳴いてろ!」


「ヤバー。チビのくせにけっこう育ってんじゃん!」

「本当だ!ヤベえよ!エッロ。」


気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。


清水音羽

「んんっ!!」


「ほらもっと舌出せよ!」

 

あの時と同じ感触だ。

本当に気持ち悪い。


「おい、下やべえぞ!」

「やべー。こいつ無理やりされて感じるタイプだよ。」


清水音羽

「イヤ!!やめて!!痛い!!」


伊緒はその場で写真や動画を撮っていた。

そして・・・・


「サンキュー!伊緒!」

「またよろしくねー!お嬢ちゃん!」


わたしを強姦した男たちは去って行った。

何時間ヤラレたんだ。


鈴木伊緒

「だってさ。一回でも俺の言うことに逆らってみろよ?これバラすからね。」


清水音羽

「・・・・」


やばい。声が出ない。

出そうとしても喉に空気が透き通るだけだ。


鈴木伊緒

「ああ。鳴きすぎて声出なくなっちゃった?」


死にたい。

本当に死のうかな。

私が死んだって誰も悲しまないよね。

親だってわたしのことお荷物としか見てないんだから。


でも飛び降りる何かない。

首吊りは一番楽に逝けるらしいけどロープがない。


ならあいつに殺してもらおう。

あんなに毎日のように暴行を受けてればいつか死ねる。

その時まで待てばいい。


この強姦を期にエスカレートしていった。


夜でもお構い無しに呼び出されては


清水音羽

「いっ!!熱い!!」


煙草吸いたての棒みたいな奴を太ももにつけられたり

強姦に飽きたら全員で暴行された。

学校ではイジメられて学校外でもこんなこと・・・


「あれ?動かなくなった。」

「え?!死んでんの?!」

「どうすんだよ!!」


鈴木伊緒

「気絶しただけだよ!」


清水音羽

「ころ・・して・・」


鈴木伊緒

「ほらな?」


「なんかヤバくない?」

「俺知らない!」


すると男子たちはこの場から逃げるように去った。


鈴木伊緒

「・・・あーあ。やり過ぎたら血が出ちゃった。」


伊緒は血だらけの私を見て笑っていた。


そして次の日だった。


清水音羽

「え?!転勤?!」


清水桜子

「そうよ。関東の方にね。だから2学期から新しい学校行くことになるから。」


状況が一変した。


わたしはここから居なくなるんだ。 

あの学校から・・・


死ぬの待つのが馬鹿馬鹿しくなった。

そうだ・・・


私が死ぬより



あいつらが死ねばいいんだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ