2話
市立浜ヶ丘中学校
「はじめまして。二年三組担任の坂下真理亜です。よろしくお願いします。」
目の前にいたのはかなりの美女だった。
黒く胸もとに届くストレートヘアーで白い肌に目はパッチリ二重
服装は黒い膝下まで届くスカートに夏らしい白いトップスの上に白い薄目のカーディガンを着ている。すごく上品だ。そして出るとこ出てて締まるとこ締まっててスタイルがいい。もはやモデルさん。それにちょっとクールそう。
坂下真理亜
「とりあえずそこで待ってて。」
そう言って坂下先生は教室の中へ入っていった。
そして数分後に私を呼んだ。
私は緊張しながら教室の中へ入った。
教室は程よくザワザワしてるのでちょっと安心した。
静かすぎても怖いし。
坂下真理亜
「簡単に自己紹介して下さい。」
清水音羽
「えっと・・は・・じめまして。・・北海道から来ました。・・・清水音羽です。」
自分でも少ししか聞こえないくらいの小さな声で自己紹介をした。
「聞こえた?」
「下駄箱に名前書いてあったから名前くらい知ってるでしょ。緊張してるんだよ。」
坂下真理亜
「他に何か彼女に質問あるひといる?時間あるから10分位ならとるけど。」
「じゃあ。好きな教科は?」
一人の男子が聞いた。
清水音羽
「国語です。ですが得意ではありません。」
「それじゃあ・・」
一人が聞くとみんなどんどん聞き始めた。
坂下真理亜
「それじゃここまで。残りは休み時間にでも聞いて。清水さんの席はあそこの窓側の前から二番目の席です。」
席を指定されると私はそこへ向かい
「よろしくね。わたし大澤花凛まあ班長だから分からない事とか何でも聞いて?」
最初に話しかけてきたのはこの班の班長の大澤花凛という人だ。
黒髪の肩につくポニーテールで前髪が長く左右に分けて垂らしている。
清水音羽
「・・・」
「あ、・・この前はどうも。転入生だと思わなくて誤解してすいません。おれ、大石太地です。」
隣の席は夏休みに会ったことがある男子だった。
覚えやすい名前だ。
清水音羽
「どっ・・どうも。」
目を合わせずにそれだけ言った。
そしてホームルームが終わり授業が始まった。
内村陽大
「夏休みにあった悲しい話聞いてくれる?」
大石大地
「ああ。あれか。内村先生の、」
「うっせえ!テメエは黙ってろ。」
「しゃしゃり出てくんな黙れ。」
大石大地がネタバレをしようとするとみんながそれを止めるために必死で黙らせていた。
大石大地
「お前ら絶対俺のアンチだろ!」
内村陽大
「風呂が壊れたの。それで何としてでも入りたかったからヤカンに水入れてお湯沸かしてそれを湯船に入れてたけどいつまで経っても半分も入らないから死にたくなって途中でやめた。3日で直ったけどね。」
「よくやろうと思いましたね。」
「普通は諦める。」
内村陽大
「あと一リットルくらい入ってる牛乳あるじゃん?」
大石大地
「コンビニとかスーパーに売ってるあれですよね?」
内村陽大
「そうそう。切らしちゃったから買いに行ったんだけど店員になんて言われたと思う?・・ストローつけますか?だって。」
内村先生が話すとクラスの大半が笑い始めた。
内村陽大
「いらねーよ!あの牛乳ストローで飲む頭おかしい奴に思われてたってことだよ。もう笑っちゃったよ。」
国語は授業と雑談が半々で行われていた。
きっとこの先生は生徒に人気がある先生なんだな。
そんな感じで各教科の担当の先生のことを分析していた。
大石大地
「今日の掃除場所は・・教室前廊下か。」
清野拓真
「おれ何?」
大石大地
「お前は雑巾!」
清野拓真は同じ班だから名前を覚えている。
休み時間に大石大地と遊んでたから仲が良いのだろう。
大澤花凛
「それ夏休み前とかわってないよ。」
大澤花凛がそう言って掃除場所が書いてあるルーレットを回した。
大澤花凛
「うちらは美術室掃除だよ。」
大石大地
「よかったー。廊下の雑巾がけとかダルイからやりたくなかったんだよね。で、誰が美術室の鍵取りに行く?」
大澤花凛
「わたし取りに行く。あんたら清水さんに美術室の場所教えてあげて。」
大澤花凛が教室から出て職員室へ向かうと
清野拓真
「おれトイレ行ってくるから。大地よろしく。」
清野拓真も教室から出た。
大石大地
「行こうぜ。」
大石大地がそう言うと私はコクリと頷き後ろをついて行った。
そして美術室の前に来た。
私たちは鍵を持ってる花凛を待っていた。
大石大地
「あのさ」
清水音羽
「ひいっ・・!」
突然話しかけられたので思わず目の前に幽霊が現れたかのような反応をしてしまった。
大石大地
「・・・・」
大澤花凛
「鍵無いってさ!しかもここ鍵閉まってないじゃん!誰だよ最後にここ使ったやつ。」
大石大地
「マジで?時間の無駄だな。早く済ませちゃおうぜ。夏休みの間誰も掃除してないから超汚えよ。」
この人はさっき何を言おうとしてたんだろう。
そして掃除やホームルームが終わって下校の時間
真城アリス
「音羽ちゃん!一緒に帰ろ!」
鞄の中に教科書を入れていると同じクラスのアリスが来た。
清水音羽
「うん。それと私のことは呼び捨てでいいよ。」
真城アリス
「そう?じゃあ次からそうするね。」
そして学校から出て
真城アリス
「どうだった?学校」
清水音羽
「アリスの言ってた通り雰囲気は良かったよ。国語の先生面白いよね。」
真城アリス
「そうなの!けっこういい先生なんだよ。担任の先生は最初はクールすぎて苦手だったけど慣れれば割と普通かな。近くの席の人はどうだった?」
清水音羽
「そこまで苦手な人はいないかな。」
真城アリス
「そうかな。男子苦手っぽいけど。」
この人鋭いな。
清水音羽
「あ、・・うん。実はかなり苦手なの。」
真城アリス
「そう言うのは慣れようがないよね。まあ恐怖症レベルじゃ無かったら気にするようなことでもないし。」
清水音羽
「・・・そうだね。それじゃあ私こっちの信号渡るから。また明日ね。」




