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タイトル無し  作者: ルル
12/75

12話   

そして月日が流れて二人が高校生になった頃

二人は別々の高校へ進学した。


「そんなに携帯面白い?」


内村陽大

「なんだお前」


陽大が学校へ来るなり携帯を弄っていると女子生徒が陽大に話しかけた。


「冷たすぎません?まあいいや。昨日席替えしたでしょ。わたし隣の席の西条未来。よろしくね。」


内村陽大

「わざわざどーも。」


彼女が感じよく挨拶をすると陽大は少しだけ携帯から目を逸らしてそう言った。


西条未来(さいじょうみらい)

「携帯ばかり弄ってると目悪くなるよー。」


内村陽大

「余計なお世話だ。」


陽大の性格は少しだけ丸くなった。

中学の頃は友達を作らずに本ばかり読んでいたが高校生になるとよく話す友達くらいは作っておき憎まれ口を叩くことは減った。


「愛想悪いぞー。」


内村陽大

「ほっとけ。」


陽大の前の席の男子が陽大に指摘した。

彼は陽大とよく話す友達だ。


月岡涼真(つきおかりょうま)

「西条に話しかけられるとか羨ましすぎるんだけど。」


内村陽大

「お前あいつの事好きなの?」


月岡涼真

「好きとかそういうのはよく分かんね。ただ可愛いなって。」


彼は社交性はあるが少しチャラい。


月岡涼真

「でも彼女欲しいな。俺ら高校生だぞ?去年は受験勉強ばっかでそう言うの楽しめなかったからな。」


内村陽大

「でも俺ら公立落ちてここにいるんだぞ?」


月岡涼真

「俺は推薦だから。それでも成績足らなきゃ取消しになっちゃうからな。」


進学したのは滑り止めの私立高校

学費は高いしその割に対した授業してないしクソみたいな学校だ。


月岡涼真

「そう言えば最近よく同じ電車に乗るんだけどさ。凄いボインで可愛い女子高生いるんだよ。」


内村陽大

「聞きたくねえそんな話!」


西条未来 

「ハイハイそこ!学校でそんな話をしないで!それより二人とも暇ならこれ貼ってきてくれない?」


未来がそう言って渡したのは文化祭の広告だ。


西条未来

「階段とか適当なところでいいからさ。」


内村陽大 

「へいへい。」


ハッキリ言ってクソつまらない高校生活だ。

高校受験は合格圏内のところを受験したのにまんまと落ちたし。


――――――(カフェ)


西条未来 

「いらっしゃいませ!あ、来たんだ。」


午後8時の閉店間際のカフェ

人はあんまりいない。


坂下真理亜

「お客さんにタメ口はいけませんねえ。」


真理亜はそこそこ偏差値の高い公立高校に進学した。


西条未来

「いいのよどうせ人がいないんだから。本当は勉強禁止のここを使わせてるだけ感謝してよね。」


二人は同じ店で働いていたが真理亜は2学期に入ってやめた。


坂下真理亜

「はいはいわかりましたー。今月の新作頼もうかな。」


西条未来

「かしこまりましたー。」


坂下真理亜

「そう言えばそっちの高校は来週文化祭だよね?」


西条未来

「そうだよ。よかったら来る?」


坂下真理亜

「来週の土曜は暇だし行こうかな。」


――――(文化祭当日)


西条未来

「って言うわけで私の友達来るからこの四人でまわらない?」


内村陽大

「おれコミュ症!知らない人怖い!」


西条未来

「大丈夫だよ。落ち着いた人だから。それにめっちゃボインで可愛いんだから。もうすぐ来ると思うけど・・・あ、来た来た。」


坂下真理亜

「ごめんなさい。ちょっと迷っちゃって。」


文化祭の人混みの中からやってきたのは


内村陽大

「・・・・」


坂下真理亜

「・・・・」


西条未来

「この子はバイト先で知り合った真理亜って言うの。で、この人達は同じクラスの陽大と涼真ね。」


未来はそれぞれに軽く紹介した。


坂下真理亜

「どうも・・」


西条未来

「それじゃあ遊んでいこうか。みんなどこ行きたい?」


月岡涼真

「お化け屋敷でしょ!さっきめっちゃ怖いって言ってる人いたし!」


西条未来

「苦手な人いない?」


誰も返事をしない。


内村陽大

「おれ無理!そう言うの無理!」


月岡涼真

「はあ?!お前、夏休みにお化け屋敷行った時余裕で、」


内村陽大

「本当は怖かったんだよ!どうしても行きたいならお前だけで入れ。」


西条未来

「ここ一人だけで入るのダメみたい。男女一人ずつだって。」


カップル量産したいの丸わかりだ。


内村陽大

「お前一緒に行ってやれよ!俺は隣のクラスがやってる演劇が見たい!あとでここで合流な。それじゃあ。」


陽大がそう言うと真理亜は戸惑いながらも陽大の跡をついて行った。

その様子を見て・・・


月岡涼真

「何だありゃ・・・あいつ真理亜ちゃんのこと狙ってるな。」


西条未来

「涼真もそう思う?女なんて興味ないって言ってたのに・・・」


――――――(演劇会場)


坂下真理亜

「覚えててくれたんだね。私がホラー苦手なこと。」


会場に着いて演劇が始まるまでしばらく待っていると真理亜が陽大にそう言った。


内村陽大 

「うん。なんとなくね。」


坂下真理亜  

「そっか。ありがとね。」

 

そんな感じで高校生になってから再会した。
















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