【2.2】『カッコいいヤツら』の話 [その2:縦書きにしたら]
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【カッコいいヤツら】縦書きバージョン
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さて、この“カッコいいヤツら”ですが、前述の第3表の注1でも書きました通り【本来、縦書き用に使う別の記号がある】ものが存在します。
文書作成ソフト類においては、文書レイアウト配置で「縦書き」を指定すれば勝手に文字フォントを90度回転してくれますが、印刷写植では別々に指定します。
とはいえ、ネット小説の世界では気にすることはありません。逆に「縦書き用」「横書き用」を混在させると、読者の環境によっては【横倒しの変な記号】になりかねませんので、素直に横書き用のカッコをご使用下さい。
それでは、第4表の記号を【縦書き配置】にしてみた表示例を紹介します。
第5表【縦書きにしてみたら?】(かっこなヤツら編)です。
先述の通り、基本的には“勝手に90度回転”してくれます。ありがたい。
ただし【数式記号】は別です。
ご覧のように、山括弧で「不等号記号」を用いると横倒しになりますので、ご注意下さい。
また「引用符記号」は縦書きにすると微妙な感じになります。それを避けるのに最適なのが「ひげ括弧」(チョンチョン括弧/ダブルミニュート/ノノカギ、とも言う)です。ただ、ひげ括弧は「横書き」では逆に微妙なので、最終的には【横書きでの見栄え】と【縦書きでの見栄え】のどちらを優先するかでお選び下さい。
DTP用に『最初から縦組み用の記号としてデザインされた括弧記号』の表示例もつけました。
「横置き用の記号を、縦配置にしたもの」と、本当に微妙に見た目が違いますが、ウェブ環境での閲覧時にはそこまでこだわる必要はありません。縦組み用の方がキレイですけれどね。
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【カッコいいヤツら】編、いかがでしたでしょうか?
選ぶのが面倒くさいヤツらですね。
とはいえ、こちらは完全に「好み」の世界です。
気をつけるべきは【一つの作品中で、それぞれのカッコ記号が意味するものを変えない・混在しない】ということでしょう。
執筆前に、ご自身のルールとして
・発声台詞は 「 」
・心中台詞は 『 』
・地の文強調は【 】
・詠唱呪文は 《 》
……など、きちんと決めておきましょう。
それが読者に親切な【かっこ良さ】だと思います。