決戦前夜
前回までのあらすじ
勇人と悠二の激闘の末勇人は決勝戦への切符をもぎ取った。
しかし、決勝の相手はもう一人の竜滅魔法の黒牙
果たして勇人は決勝戦を勝ち抜きNMS最強の称号を得られるのか!?
倒れこんだ悠二の元へ侑李は駆け寄った。
「大丈夫か悠二!!」
侑李は心配そうな声で悠二に話しかけた。
「あ...兄貴。今まで悪かったな」
悠二が謝り始めた。
「いいんだ!もうしゃべるな」
そういって侑李は人魚姫の歌声を使い悠二の怪我を治した。
「兄貴にこんなすげえ能力があったなんてな...俺の方ができそこないだったみたいだな、ハハ...」
「そんなことない!悠二はすごい魔法使いだ!!俺なんかよりずっと...」
侑李が励ました次の瞬間。黒牙の蹴りが悠二に炸裂した。
「ぐあああああ!!!!!」悠二の悲鳴がこだまする。
「お前も出来そこないだったなんてなあ、悲しいぞ俺は」
優勝が悠二と侑李に向かって言い放った。
「紹介しよう星家の一人息子、星 黒牙君だ」
優勝が自慢げに黒牙を紹介し始めた。
「星家にふさわしくない敗北者に用はないのだよ」
侑李と悠二は悔しそうに下を向いてしまった。
「んじゃあ次の試合で黒牙君も星家を辞めさせられるってわけだ」
声の方へ目をやるとそこには勇人がいた。
「あんな出来そこないの竜滅魔法倒したくらいで調子乗ってんじゃねえぞ」
黒牙が言う。
「まあ、明日になったら結果がわかるんだ。それまで生かしてあげなさい黒牙よ」
優勝と黒牙は会場を後にした。
「大丈夫!?悠二!!」
侑李は吹っ飛ばされた悠二の元へ泣きながら駆け寄った。
「クソ親父が負けた途端これかよ」
悠二は地面を殴った。
「おい!熊田 勇人!!勝機はあるのか!?」
「さあな。さっきの聖刻の印が俺の最後の切り札だったから。もう魔法が残ってねえんだ」
勇人は言った。
「おい、絶対に勝つと約束できるか?」
悠二は勇人に説いた。
「あたりめえだあんなくそ野郎俺がぶっとばしてやるよ!」
勇人は答えた。
「んじゃあよ、俺の星砕竜をお前の魔法にくれてやるよ」
悠二の拳に星の光が集まり始めた。
「お前の大技喰はLIFOだ。だから、最初に
決勝の為にとっておいた親父にも見せたことのない俺の技、聖星砕竜《セイヴァ―スターダストドラゴン》をお前に託す。だから、絶対に勝ってくれ...頼む熊井 勇人」
悠二は泣きながら勇人に懇願した。
すると勇人は
「ブサイク2人が泣いてんじゃねえよ。
だけど、お前らの思い伝わったぜ、もらってやるよお前のその技
そんで、お前らの親父をぶん殴ってやるよ」
そして、その後勇人は悠二から技を吸収した。
だが、その夜何者かによって悠二は殺されていた。
勇人たちが悠二の死を知ったのは決勝戦当日の朝だった。
侑李は泣き崩れ、勇人は怒っていた。
「悠二、お前の仇はお前の技を持って果たす。死んでもな...」
すると控室から黒牙が出てきた。
「おやおや、残念だったねえww悠二君死んじゃったんだってえ?ww」
笑いながら勇人たちの元へ来た。
「お前らがやったんだろ!!」
勇人は黒牙の胸ぐらをつかんだ。
「しらねーよ。あんな雑魚勝手に死んだだけだろ。んじゃ決勝戦楽しみにしてるよ」
黒牙は勇人の手を払いのけそのまま去って行った。
「ゆ、勇人君...」侑李が心配そうに話しかけた。
「大丈夫だ、お前の弟の仇は絶対に取ってやる。絶対にだ!!!!」
最終決戦が今、幕を開ける....
星砕竜を貰い受けた勇人だったが、相手は紅悪竜《レッドデーモンズドラゴン
》を使う黒牙。しかも勇人の魔法は5つ。勝ち目はあるの!?お願い死なないで勇人!
あんたが死んだら侑李や悠二との約束はどうなっちゃうの!?魔法はまだ残っている
黒牙を倒せばNMS最強なんだから!
次回 熊井勇人死す
デュエロスタンバイ




