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31歳からの魔法学校  作者: アイチー丸
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NMSへようこそ

一世を風靡した31歳シリーズの第2弾


退院を経たアイチー丸先生の渾身の最新作が今始まる。

2017年4月6日首都圏でも有数の魔法使いを輩出している日本魔法専門学校。通称NMS

厳格な規律で知られるこの学校が本年から転機を迎える。

「入学式なんて何年ぶりだ?」

――――――

この物語の主人公である熊井 勇人が校門を前に口を開く。

勇人はここ日本魔法専門学校の新たに作られた制度【ReLife制度】の被験体の一人である。

【ReLife制度】とは、30歳を過ぎ人生に行き詰った人間の入学を無償で歓迎し社会復帰を促すという制度である。

去年の10月に31歳の誕生日を迎えた勇人にとっては実に16年ぶりの入学式であった。

勇人は高校を中退してからずっとニートを続けていたが、NMSからの【ReLife制度】の便りが来ていたので

中に入っているソリッドビジョンを見ると

優しそうなおじいさんが写った。

「私は十念じゅうねん。君は【ReLife制度】に選ばれし一人だ。今を変えたくないかい?NMSは魔法に携わっていないあなたにも一人ひとり優しく教えます。安心してください。」とにっこり笑っていた。

「なんだこれ?」と鼻で笑いながら視聴を続けた。

「先ほども言ったけど今を変えたくないかい?今を打開したくないかい?そのための【ReLife制度】だ。無償で君の入学を歓迎しよう。詳しくはこちらに電話をしてくれ」と電話番号を提示してきた。

「無償?あの金持ちしか入れない日本魔法専門学校が?」と疑問に思ったが一応電話をかけてみた。

すると「待っていたよ」といきなり言われた。この声はさっきのおじいさんと思ったが話を続けた。

「無償ってどこまでですか?」

「はい、学費、食費、宿泊費モロモロすべてこちらが負担します。」

「入ります。」即決だった。

―――――――

「よし行くか」と似合わない制服を垂れ下げ勇人は入学式会場へと足を運んだ。

周りからクスクスと聞こえたが小中高いじめられ続けた勇人はそんなことじゃあビクともしなかった。

『ふっガキ共がそんなに無償で入学した俺に嫉妬してんのかよ』と心の中で思ったその時だった。

「よっ!お前も【ReLife制度】の被験者か?」と肩をたたいてきた男がいた。

熊井は思った。『えっ?この制度50代まで対象なのかよ!?』

「俺は橋 侑李はしゆうり恥ずかしながら33歳だははっ!よろしくな」と握手を求めてきた。

勇人は驚愕し『えっ!?2個上でこの顔かよ!どんだけ老け顔なんだよ!!』と思ったが。

「はい、熊井 勇人です。31です。よろしくお願いします」というと。

「いいよ敬語とかこれから被験者同士仲良くしようぜ!!」といい肩を組んできた。

『気安く肩に手かけんなブサイクが』と思ったが、「お、おう」と答えた。

「やべ、遅れちまう行こうぜ」と言いブサイクに手を引かれながら入学式会場へと向かった。


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