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シングルマザーの恋  作者: さくら
6/6

第6話

久しぶりの更新となりました。至らない点も多々ありますが、よろしくお願いします。

3ヶ月。という期間。というのはとても大変で想像以上に苦しかった。

「勉強」というものから長年離れていたせいなのか、家事や子育てもある中で頭をこんなにフル回転させなければならないのは、予想を上回る疲労だった。


朝子ども達を送り出して学校に着けばそこから夕方までひたすら勉強し、終わってからはすぐに子ども達を迎えに行き急いで食事の準備をして...。

学校が休みの土日も、復習をする「勉強時間」を作った。

甘く見ていた「3ヶ月」はあっという間に過ぎ去っていった。


だが、この学校はあくまで再就職への通過点に過ぎず、勉強期間が終わればすぐに仕事探しへと移行しなければならない。

なんとか資格を得て、再びアズミはハローワークへと足を運んでいた。

学歴もなくただ資格を身につけただけでは、有利にはならない。

それ以上にやはり「子持ち」というのが大きな壁となっていた。


「なんとか仕事を見つけなければ....」

ただアズミは焦っていた。


ああ、今日もだめだったか。

不採用通知を受けて、肩を落としながら休憩室に座りため息をついた。

学校を修了してから一ヶ月が経とうとしている。


「こんにちは。お久しぶりです」

はきはきとした声に顔を上げると、青年が立っていた。

「え?あ、こんにちは..」

急に声をかけられたことに驚きながらも挨拶を返すと、青年はにっこり笑って隣に座った。

学校で一緒だったが、席は離れていたその青年。

「仕事...見つかりませんか?」

職探しの為に渡されるファイルを見つめながら、アズミは面接さえも厳しいことを話した。

彼は、アズミの話を真剣な表情で聞き、そしてふと名刺を差し出してきた。

「実は僕の会社の事務のパートさんが退社することになって。よかったら来ませんか?」

突然の話に驚き、うまく言葉を返せないでいたアズミに構わず、彼は続けた。

「事務希望ですよね?あ、僕もね、会社の意向で資格だけとってたんですけどね。とにかく、仕事がないならぜひ話だけでも...」

アズミはどうしていいのかわからなかった。

もちろん仕事を探しているし、ここでもらえるならこんなありがたい話はない。

戸惑いながらも、はいと返事するだけで精一杯だった。


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