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第246話 私は認めない。

絶望の連鎖――


まさに美緒のギルド。

今この瞬間、悉く滅びに瀕していた。


実際に戦闘の始まった個所は3か所。

もちろんまだ戦い自体始まっていない戦場だってある。


だが。


万全の準備。

それをあざ笑うかのような苛烈な悪魔の力に。



まさに絶望が戦場を覆っていた。



※※※※※




緒戦を切り結んだ対ゼギアノード。

すでに悪魔ゼギアノードはその存在自体、チリと変えられ姿が見えぬ状況だ。


彼らは物理法則では死ぬことはない。

顕現した破壊の神、スサノオ。


その圧倒的権能。

ゼギアノードはその存在までをも微粒子レベルまで分解されていた。


消える意識。

この世界の魔素と混ざり合い、彼は今自身の存在意義すら見失う。


正直。


悪魔ゼギアノードの力。

それはすでにスサノオにより完全に凌駕されていた。



破壊神スサノオ。

まさに荒ぶる神。




しかしこの悲しき力は――



この世界そのものを壊し始めていた。



※※※※※



既に原形をとどめていないミリナの躯。

グズグズと崩れ行くそれを腕に。


悲しき咆哮をあげるマールだった異形の神。



激しい波動。

空間が軋み――

物理法則が崩壊を始める。


その目前。


真の覚醒を果たした柳生十兵衛は、その命をムラマサに託していた。



青く輝く眼光。

研ぎ澄まされた刀気。


そして。


まるですべての質量を内包するかの如く、鮮烈な輝きを放つ妖刀ムラマサ。



(…拙者はここで…モミジ殿…すまぬ)


剣を上段に構える十兵衛。

それに“ちら”と目であろうものを向けるスサノオ。


刹那――


十兵衛の居た場所が、底の見えぬ大穴とともに吹き飛ぶ。



(…キエロ)



凄まじい衝撃波。

すでに城の外観は大破し。

底の見えぬ、深い穴からは黒煙がもうもうと沸き上がる。



凄まじい悲しみ

そして絶望



マールデルダだったものは天を見上げる。

この星の経験にない超絶魔力が吹き上がる。



おそらく。

彼は今、滅びの最中にあった。



纏う魔力は既に原子レベルでの相互間転移を繰り返す。

爆発的に増殖するそれはまさに核融合。


岩石すら一瞬で蒸発する超高温、

数万度を超えるそれは天まで届くオーロラを映し出した。



(………ミリ…ナ………)



消えゆく意識。

腕の中の愛おしいものは既に焦げ。


その質量はチリと消え腕から零れ落ちていく。



(アアア……ミリ…ナ………オレ……ハ……)



集約していく魔力。

時が逆流をはじめ、全ての物理法則がその呪縛を解き放つ。


世界の色が反転。

経験のない極大の魔方陣が瞬時に形成されていく。



世界の終焉。

その極大忍術。


スサノオ――


一瞬の静寂。

輝く美しい世界。


反転し、音すら無くすそれは――


静かにその力を開放――



※※※※※



「ぐうあっ?!!!!」



術式を展開させていたスサノオ、

いや、マールデルダから悲鳴が漏れる。


構築していた術式、まるで悪夢のようにそれが暴走を始めた。


ありえない、魂を分解するかのごとく激痛。

一瞬解かれる呪縛。



瞬きすら永遠に感じる刹那の時の欠片――

マールデルダは確かに見た。



自身を抱きしめているミリナ。

美しい彼女は、優しくマールデルダの唇に自身のそれを重ね――





世界が反転、全ての情報が色を無くす――



そして。



全ての事象、まさに幻。

齎されるは希望か執着か――


腰に腕を当て、倒れ伏すマールデルダを見下ろす二人の女性。


『…まったく。あなたねえ。…ミリナおいて、どこかへ行くつもりなのかな?』

『う、うむ。師匠、いや…マール。……私は寂しくなってしまうぞ?』



柔らかい風に包まれ、愛おしいミリナが目の前にいる。



滲む姿。

こみ上げる熱い涙。



※※※※※



ズシャアアアアアアアアアアア!!!!!!!


「っ!?ぐうう?!!」

「閃極一閃…蒼閃神雷撃」



空間が音を立て切り裂かれる。

まさに刹那の時――



全てを覆し、十兵衛渾身の一撃がスサノオに侵食されていくマールを捉えていた。


「マール殿…まだ、終わっていない………ゴフッ」

「…十兵衛?」



圧倒的怒りに囚われ、強制的に覚醒したマールは。


目の前の世界

近しい大切な人

そしてともに戦う同志



そのすべてを失う直前、

まさに命を懸けた十兵衛渾身の一撃により。



その意識を取り戻していた。



その腕に。

すでにミリナの欠片は残されていなかった。




「………くく……はああ、素晴らしい…素晴らしいいいいいいいいっっっ!!!!!」


「っ!?」

「……くっ」



茫然とするマール、倒れ伏す十兵衛。


それをあざ笑うかのように復元するゼギアノード。


既にすべての力を使い果たし、動くこともままならぬ二人は――




「あのさ。……もういいんじゃないの?ゼギアノード…ううん。『ギノド』」

「っ!?」



ゆらりと復元し、声を出すゼギアノード。

そのすぐ後ろ、美緒が佇んでいた。


「はあ。まったく。……おばあ様?絶対にお説教ですからね!!…『吸収』」

「ひぎいっ?!…ぐぎゃあああああああっっっっ?!!!」



ゼギアノードは分子レベルまで分解されていた。

それを元に戻すほどの“信者”はすでに底をつき。


彼は意地で、その姿を維持。

実は彼は――すでに虚無神の呪縛から解き放たれていた。


「…あなたの願い、私が叶える……だから…もう、寝ていいんだよ」

「………うあ……‥…う……ああ……」



消えゆくゼギアノード。


ついに悪魔の一柱。

美緒の秘術によりその暴威を終結させていたんだ。



その様子に。


マールデルダは天を見上げ涙を流す。

十兵衛は既に意識がない状態だ。


(……終わった……だが……ミリナ……)


涙が止まらない。

身体が震える。




「あー。あのね?」

「……」



そんな様子に、何故か躊躇いがちに美緒が声をかけた。


(うーん。かなり参っているね…)


見たこともないくらいに悲しみに暮れるマールデルダ。

さらには既に心臓が止まり、その魂までをも消耗されていく十兵衛。


美緒は大きくため息をつく。


「ねえ」

「……う、うむ」


世界を包む空気が変わる。


マールデルダが目を剝き、

今現れた、


まさに女神『アマテラス』を見つめる。


「コホン。取り敢えず、十兵衛を何とかしないと。…マ、マール…そ、その。…」

「……ミリ…ナ?」


爆発的に迸る、慈愛を纏う魔力。

清廉なるそれが、この戦場全てを包み込んだ。


「…愛しています…マール」



世界が改変されていく。



その様子に、私は思わずつぶやいた。



「滅ぶ?負ける?――私は認めない」



逆襲が幕を開ける。


えっと。

すみません、勢いで執筆しました。


かなりわかりにくい話かと思いますが、勢いを止めたくなかったので。



是非感想など頂けると、作者、泣いて喜びます!

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