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69.【番外編】そうだ!雪山へ行こう!その8



「須藤!セリフが違う!」


「え、だって見たぁ!?ヤバくなかった?」


「いやまぁ…。シアンちゃんは可愛かったけど、そこは抑えて僕が指示したセリフ言ってよ!」


「あんな顔でアレを言われて押し倒して(むさぼ)り食わなかっただけ褒めて欲しい!」


「ぇ…むさ…」


「はいはい、シアンちゃんからもう一回!」


「いやいやいやいや。やだよ!恥ずかしいからもうムリ」


「えー。シアン…。ごめんて…。もう一回言ってよ…」わんちゃんが悲しそうに見てくる。


「えぇぇえぇぇ…」


「あぁ毎日シアンに告白されたい…。いや毎秒…」


 毎日毎秒貪られるじゃんか…。干からびるわ。


「はいはい…」


 はぁ…。しゃーないか。


「マナトくん。私マナトくんの事。好きなんだけど」さっき1度言ったから今回はそこまで緊張しなかった。


 じーっと目を見て言ってやった。


 マナトくんもめっちゃ見つめ返してくる。しかし綺麗な目だなぁ。


「俺の事好きになってくれたの?嬉しい。じゃあ…両想いだね」ふわっと笑いながら言われて胸がギュンと痛くなる…。アイタタタ…。かっこえぇ〜。


 顎を掴まれ、唇にちゅーっと長めにキスされて、最後に下唇をちゅうっと吸い上げられた。柔らかい気持ちいい…じゃなくてっ!


「ちょ、やばー!皆んなの前でっ!」


「ん?なんで?俺の事好きなんでしょ?」


 にこっと笑って首を傾げるマナトくんは天使みたいだけど…。狂気が垣間見えた気が…。


「…好きだけど…」


 ナニコレ?


「じゃあ、相手が俺なら何されても嬉しいでしょ?」


 え?え?こわっ。そして続くの?


 カットー!って言わないの?と碧ちゃんを見ると、折り曲げた人指し指をガジガジ噛んでニヤついていた。


「うぉいっ!監督!」


「あはは!ごめんごめん!困惑するシアンちゃんが面白くてつい」


 此奴(こやつ)…。


「シアンちゃんと須藤のキスってなんて言うか…キレイだね」と目をキラキラさせて碧ちゃんが言ってくる。


 いや、そんな事言われてもアンコールは受け付けませんよ?


「あぁ確かに。映画のワンシーンみたいだった」颯太くんに言われると素直に嬉しい。


「そうそうそれそれ!分かる?」


「そうだったのか。ちゃんと見てなかったな…。もう1回してよ」おい。ニヤニヤしやがってキヨくんめ。


「えぇ〜?もぅ仕方ないなぁ」

「いやいやいやいや、しないから。マナトくん。乗せられないで」


「えーーーーー」


「え、じゃねぇ」




 碧ちゃんとゲームの話しをしていて、ふと見たらキヨくんがソファで眠ってしまっていた。


「お。時は満ちた…いよいよだね…。西園寺清正くん…」


「あ!それ…誰だっけぇ!?」と、碧ちゃん。


「劇場版のカヲルくんだよ?」


「あぁ。そうだそうだ!時は、だっけ?時が、だっけ?」


「忘れたー。えへへ」


 私もちょっと酔っ払ってるから少し歩きにくい。化粧ポーチと掛け布団を取りに行き、キヨくんをお布団に包んでソファに横たえる。


 暖かくしてないと起きちゃうからね。


「キヨくんキヨくん。こんな所で寝たら風邪引くよー?」ゆさゆさと身体を揺する。


 全く起きない。くっくっくぅ。ニヤニヤが止まりませんなぁ!


「ぞのにお化粧するの?僕もやりたーい!」


「いいよぉ〜。キヨくんには今日雪をぶっかけられたのと、最近色々…色々…。お返しをしなければ」


 眠ってるキヨくんをまじまじと見ると、本当に整った顔をしている。鼻筋も通っていてまつ毛も長い。


「まずは…キヨくん人形にして…」


 口の両端に縦線を引いて顎下で繋げ、腹話術のお人形にした。


 唇もしっかり形どる。


「このアイライナーめちゃくちゃいいの。ウォータープルーフで、今まで使った中で1番滲みにくくて取れにくいの」


「おぉ〜いいねぇ」


「はい、碧ちゃん。これで瞼の上に目描いて?」


「はーい」


「私まだ迷ってるんだけど…、嵐を呼ぶ幼稚園児の眉と、背後に立ってはいけないスナイパーの眉。どっちがいいかな?」


 と言いながら、鼻の頭を黒く塗って、鼻の下につぶつぶを描いてわんちゃんにするω


 猫ちゃんみたいで可愛いと褒めてくれたのかと思って喜んだのに、ダッチワイフだと言われていたあの屈辱は今晴らした!


「あ!ワンコになってる!いいねぇ!

うーん。そーだなぁ今日は…嵐を呼ぶ方にしよう?」


「おっけぇ〜。キヨくん。眉毛の形も綺麗だねぇ。じゃ潰しまーす。あらぁ可愛い〜」


「くふふふふふふ。ぶっさ!」


「あ、あったあった。油性ペン。はい、碧ちゃん。指にお顔描いてあげてね?」


「おぉ!油性ペン!ナイスぅ!」



 神がかった芸術センス持ちの碧ちゃんによって、キヨくんの全指先に生命が吹き込まれた!


「あはははははは!素晴らし過ぎる!これは凄い!私も描いて欲しい!」


「マジ!?シアンちゃんが描いて欲しいなら描くけど…」


「普通に描いて欲しい!ずっと見てたいもん。後で描いてね?

 よし。キヨくんは、もみ上げもオシャンにしましょうねぇ〜」


 もみ上げの先を頬の方に持って来てクルクルと円を描く。


 額の生え際もいっぱいクルクルする。


「きゃ〜。しゅてちぃ〜。これで君も女の子にモテモテだね!」


「…ヤバ…。シアンちゃん…」


「ん?颯太くんもしたいの?はい、颯太くんは額に『肉』って描く?『米』にする?それか間をとって『ママ』にしとく?…それとも…。描かれる側にまわる?ふふ」


「っ!描く側で!って言うか間とは!んー。肉にしとく…」


「あははははははは!写真写真!」一応持って来たカメラでもスマホでもマナトくんが写真を撮りまくってくれた。


 眠りながらも全力でふざけるキヨくんと皆んなで笑い転げながら写真を撮って、片付けをして眠った。





 窓の外が明るくなっている。アラームはさっき止めた。そろそろ起きなきゃ…と微睡んでいると、遠くで『わぁーーー!』と言う叫び声が聞こえた。


 何事かと飛び起きてリビングへ出た所で、顔中ラクガキだらけのキヨくんが笑ってるのか怒ってるのか分からない冗談顔で真っ直ぐ私に向かって来た。


「あ…おはよー。キヨくん。ぶふっ」


 グルっと私の背後に回り込んで、片腕でガシっと頭をホールドされて、グーっと締められる。


「アイタタタタタタタタ…。ごめんて…キヨくんギブギブ!もう多分しないから!」


「多分って付けるなよ!」


「いや、ホントしないって!またキヨくんが酔っ払って寝てたら分かんないけど離して」


「あはははは!おい、離して貰う気あんのか!?」


「あはは!あるある!あるって!イタタタタ!ごめんて!多分またするけど離してって!」


「またすんのかよ!」


「も。シアンに触り過ぎだから」寝室から出て来たマナトくんによってベリっと剥がされ、ヘッドロックから解放された。


「するに決まってるよね!手も見た?最高過ぎない?」


「え?」


 キヨくんが自分の指先を確認して笑い出した。


「あははははははは!ヤバ!見てなかった!凄いなこれ。ってか、俺…こんな事されるの初めてなんだけど…」


 なんかキヨくん嬉しそうなんだけど気のせい…ではないよね?



「あん…( ⸝⸝⸝⁼̴́◡︎⁼̴̀⸝⸝⸝)キヨくんの初めて貰っちゃったん。やったね!」


「あぁ。まぁ言い方に語弊があるけど、なんか…いいな…。こう言うの…。俺にこんな事するヤツ居なかったわ」



 キヨくんは新しい扉を開いた。(城門)


 誘い受けの間






 楽しかったスキー旅行も今日で帰る。



 昨日の夜は「明日は帰るだけだからいいでしょ?ねぇねぇ。ねぇねぇねぇねぇ」とマナトくんにえらい目に合わされた。




「おはよ…お風呂行ってくる…」


 俺も行くよ。と言われたが、私がお風呂から戻るまで少し眠ってるように言って部屋を出た。



 朝風呂は全然人が居なくて貸切りみたいだった。


 かかり湯でシャワーを浴びると、とんでもない量のマナトくんのが出てきた…。


 ゆっくりお湯に浸かって、ぼーっと考える。


 何回中で出したんや…。と。





 有難いことに、たまに雪がチラつくものの、日中はスキー日和(びより)の晴天に恵まれ、大いに堪能した。



 ボードも楽しかった。皆んなでゲームしたり、イタズラしたりしてはしゃいだのも楽しかった。


 また皆んなで来たいなぁ。今度は皆んなの彼女とか奥さんとか子どもが増えたら楽しいだろうなぁ。



 お部屋に戻ると、皆んな帰る用意をしていた。




「シアン忘れ物ない?」


「うん大丈夫!」


「楽しかったねぇ!シアンちゃんまた来ようねぇ?次もやっぱコテージだよねぇ?」


「コテージ最高に良きだった!」


「次はシアンと2人の部屋がいい…」とマナトくんがいじけてる。ふふ。


「今度は皆んなの彼女とか奥さんと一緒に来たいね!」


「うーん。特定の人かぁ…めんどくさいからなぁ…」と颯太くん。


「あぁ…俺も」キヨくんは分かる。


「僕、結婚はめんどいからムリ」碧ちゃんはどこまでも碧ちゃんだった…。



「あぁ…。そか…。まぁまたこのメンバーで来ようね!」







 スキー編はここで完結です。


お付き合い下さいまして、ありがとうございました。



 気が向いたら、また後日談上げさせていただきます。

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