64.【番外編】そうだ!雪山へ行こう!その3
色んな建物、小さなショップ、木々、小道のオブジェにもイルミネーションが施され、とても綺麗で可愛いくて感動した。写真を撮ったり、ゆっくり鑑賞しながら大浴場へ向かう。
「じゃあ私は多分ゆっくり入るから、先にお部屋に戻っててね〜」
と手を振って皆んなと別れて女風呂へ入った。
浴場は新しくてとてもキレイだった。照明の色は優しくて暖かく、開放感のある大きなガラス張りで幻想的でうっとりした。
メイク落としで洗顔して、身体を洗ってから内湯に入り身体が温まってから、露天風呂へ行ってみた。しっかり温まってから外に出たけど、めちゃくちゃ寒い!モタモタしてると足の裏が床に凍り付いちゃいそう。急いで湯船に浸かる。
少し熱めのお湯が気持ち良い。夜空を見上げながらのんびりと過ごす。去年の今頃は何してたっけ…。あぁ。お休みの日はオブジェ作ったりしてたくらいか…。
マナトくんと出会えてから本当に楽しくて幸せだなぁ。出会わせてくれた神様に感謝しなきゃ。
湯船にゆっくりと浸かって温泉を堪能した。
パウダールームでボケーっと髪を乾かしながら歯磨きをしていたけど、…ダメだ。腕が疲れた。一生かかる。
マナトくんがオウチのドライヤーを持って来てくれていたから、お部屋に戻る事にした。
さっと荷物を持って外に出ると、なんと!マナトくんが待ってくれていた。えー。しゅき。
「えっ!マナトくん!待っててくれたの!?ごめんね?凄く長い間待たせたんじゃない!?」
「ううん?大丈夫だよ。俺もついさっき出て来た所だから。一緒にお部屋に戻ろう?…シアン…髪全然乾かしてないじゃん。風邪引いちゃうよ?」
「あー。お部屋に戻ってから乾かそうと思って途中でやめて来ちゃったの」
「2人でゆっくり戻ろうと思ってたけど、早く戻って髪乾かさないとだね」
「あ…。ごめんね…」
「ううん、いいよ」と天使みたいに笑う。あ、キラキラエフェクト。しゅきしゅき。
「髪の毛乾かしたら、2人でお散歩行こ?」
「いいの?」マナトくんが本当に嬉しそうに、ふわぁと笑ってくれた。そんなに喜んでくれて私も嬉しい。しゅきしゅきしゅき。
「もちろん!」
「はぁ…誰かが付いて来そうな気がする…」
「あーね…いや!大丈夫!私が阻止する!」
チラチラと粉雪が舞い散る中、お部屋に戻ってキンキンに冷えた髪の毛をマナトくんがドライヤーで丁寧に乾かしてくれた。
「はい、出来上がり」
「マナトくんありがとう!ちゅっちゅっ」
マナトくんに髪を乾かしてもらった後は、いつもマナトくんとハグをする。
私から頬や首筋にキスをして、マナトくんがキュッと抱きしめながら頬ずりして離れる時に、唇にチュッとキスをする。という一連の流れ。幸せっス。ちゅき。
夜はやっぱり冷えるので、しっかり防寒をしてお外に出た。
「ちょっとお散歩に行って来るねー」とお部屋を出ようとしたら、碧ちゃんが「えっ!散歩!僕も行きたい!」と立ち上がり掛けたから、「ごめん!今回はマナトくんと2人で行ってくるね!次は一緒に行こうね!」と、お断りさせてもらった。
もっと食い下がられるかと思ったけど、「そっかー。分かったぁ。いってらっしゃーい」とすんなり諦めてくれてビックリした。
お外に出てサクサク雪を踏み鳴らす。何処へ行くともなく2人で手を繋いで歩く。
「案外すんなり諦めてくれてビックリした。『散歩!?』って言い方がわんちゃんみたいだったね」
「うん、イヌっぽかったね。トミーってシアンの言う事は聞くんだな…」
「あー。結構みんな言い出したら絶対曲げないってか、意志ツヨツヨのツヨだよね。ふふふ。まぁきっと、私にはまだ遠慮してるんじゃないかな?」
と言いながら、しゃがんで小道のわきに積もった雪を触り手で掴んでみると、サラサラとこぼれ落ちる。
「わぁ…。初めての感触…。私の知ってる雪はもっと、こう…。握るとカチカチになるのに…気温が低いと握ってもサラサラ溢れるんだぁ」
「うん面白い感触だよね。手冷えちゃうよ?シアンは何してても可愛いなぁ…。ほら立って?」
「えっ…。あぅ…。ありがと…。マナトくんも何しててもどんな顔してもカッコよくて可愛いよ?」
「えー?俺?シアンには敵わないよ…。シアン。大好きだよ」
マナトくんに抱き寄せられる。
「私もマナトくんが大好きだよ」ほわわわわわぁ〜。幸せ〜。ロマンチックやのぉ〜。しゅてち過ぎるぅ〜。
幸せを噛みしめながら、また手を繋いで少し歩いていると、除雪車が寄せ集めたお山か、集め損ねた残骸か…。1番高い所がマナトくんの背丈くらいの高さの雪で出来たお山があった。
「ねねねねねね。あの小さい雪のお山は固いのかな?柔らかいのかな?…私…私…うずうずしてるんだけど…」
「ん?うずうず?…んー。どーかなぁ。気温的に柔らかいと思うけど…。どーしたいの?」
「え?そりゃダイブしたいじゃんね?」
「え?あー。そう言う…。ちょっと待っててね?安全確認してくるよ」
マナトくんが足でお山をゲシゲシ蹴って手で押してる所を見ると、めちゃくちゃ柔らかそうだった。
思いっきり走って行ってマナトくんが振り返る瞬間にマナトくんごとダイブした。
思ってる10倍雪が柔らかくてめちゃくちゃ深く身体が沈んだ。
上の方からなだれ落ちてきた雪が首元から入り込んで、笑いそうになって口をあけたら、容赦なく口の中にもサラサラの雪が流れ込んできた。
「わっ!ぷっ。けほっけほっ!」
先に立ち上がったマナトくんが雪に埋もれた私を救出してくれた。
「シアン大丈夫っ!?」
「大丈夫!ごめん!思ってた以上の大惨事になって焦った!」
「もぉ全く…。ふっふふふふ。この子は…。柔らか過ぎて、もし雪の塊の中に硬い物とか尖った物があったら危ないからやっちゃダメって言おうと思ったのに…」
マナトくんはそう言いながら、手早く自分の頭や服の雪を払って、私の頭や襟ぐりから入りかけている雪を丁寧に払ってくれた。
「あっ!そっか!ごめんね?大丈夫だった!?」
「うん今回は大丈夫。でも…、お返しだ!」
マナトくんが両手でガサっと抱えた大量の雪を顔にお見舞いされた。
「きゃーーーー!めっちゃ服の中に入ったぁ!やったな!こんにゃろぉ!」
逃げようとするマナトくんの服を捕まえて、わしっと掴んだ雪を首の後ろにビタンとやってやった。
「わーーーっ!冷たいっ!!」
手頃な雪の塊を見つける度にダッシュで取りに行き、ぶつけ合い、2人でギャハギャハ笑い転げながらお部屋に戻ると、「そーなると思ってお風呂にお湯貯めといたよ。まぁ思ってた100万倍酷いけど…」と碧ちゃんに呆れられた。
へへっ。すみません。ありがとうございます。




