37.その事柄を数値化し、グラフを用いて分かりやすく説明しなさい。
ちょっとした下ネタあります。毎回ホントすみません。
ピザの電話も受け取りも全部マナトくんがやってくれた。
他の男にこんな可愛い格好のシアンを見せるのは勿体ないとかなんとか…。
間違いなく超高性能な恋愛フィルターが掛かってて、私の悪い所が見えなくなってるんだけど、そのフィルターは一生取れずに勘違いしたまま生涯を終えて欲しいと切に願う。
「美味しかったぁ〜。お腹ぽんぽこりんだよー」
「シアンはプランクもしてるし、エッチな運動も頑張ってるからすぐ痩せるよ」
「エッチな運動っ…」
「ねぇシアン。エッチする時の体勢でね?シアンが上に乗るともっと効率よく痩せるんだけど、今度やってみない?」
「私が上?うーん。どんな感じだろ…。想像がつかないなぁ」
「シアンが主導権を握る感じかな?」
「マナトくんを好きにできるって事!?」
「うん?まぁそうだね。俺の事好きにしてみたいの?」
「ちょっと引き出しがないから勉強しないと分からないけど、幼気なマナトくんを翻弄して泣かせてみたい願望はちょっとありますね。スチャ。スチャスチャっ」
架空のメガネをスチャっとやる。
「へぇ〜。…俺の事泣かせてみて欲しいな」
マナトくんが尊大な態度でゆったりと笑う。
いやもう魔王様ですやん…。逆にエライ目に遭わされる未来が視えた!私は未来視の能力を得た!
「いやいや違うんです魔王様!言葉の綾です!言葉遊びですよ!私もマナトくんの事気持ち良くしてあげたいな。と思っただけなんです!」
「ふーん。そうなの?」
「あはは…。そう言えば、映画みたりする?私こないだ聞いて見たいのがあったの」
「俺もよく映画観るよ?シアンが観たいので大丈夫だよ。
あ、その前に話したい事が2つあったんだった」
「ん?なぁに?」
「1つ目は、俺この3連休に、2日休み付け足してて、次の出勤木曜日なんだ。だから」
「え!私もだよ?全く同じ!
はい割り込んでごめん。続きをどぞっ」
「そーなの?偶然だね!あぁ、だから、シアンが出勤してる間、俺が家に居るの嫌だったらウチに帰るよ?って言おうと思ってた」
「そかそか。マナトくんなら、私が居ない時でもウチでよかったらゆっくり寛いでてくれて大丈夫だからね?
じゃあ1つ目は解決だね!2つ目は?」
「それと…。シアンのご両親にご挨拶に行って、結婚許して貰えたら、俺の実家に行って俺の両親にも会って欲しくて…」
「うんうん!もちろん!」
「だから、結婚に向けてシアンにはオウチに居て欲しいから、嫌じゃなければ…会社辞めて俺の所に来てくれない?」
「辞める…」
会社って今すぐ辞めていいのかな…マナトくんのところへ…ってドコ?ゆくゆく東京…?
マナトくんのお父さんとお母さんが私の事受け入れてくれるとは限らない…よね?
ご両親に反対されてマナトくんともし別れる事になったら無職じゃん…。生活費とか家賃とか払えなくて実家に帰る?それこそ誰かと無理矢理結婚させられちゃう…。それは…。あ、待って吐きそう…。
「えーっと…。会社にはまぁまぁ仲良しの人も居たけど、そんな思い入れとかはないから辞めるのは大丈夫だよ?ただ…」
「うん。ただ?」
「んー。私はマナトくんと結婚出来るの凄く嬉しいけど…。マナトくんは…。
マナトくんと私って釣り合ってるの…かな…。マナトくんのご両親やお兄さん達は私の事認めてくれるかな…」
「…シアン…。分かった」
そう言ってマナトくんは電話し始めた。
「あー。もしもし父さん?うん元気だよ。今日電話したのは、前に言ってた人と、…うん付き合えた。うん。…ありがとう。うん…」
おとおとおとおとっ!社長!!
ひれ伏しそうになった!
「明日か明後日なんだけど、彼女連れて行ってもいい?うん。うん」
ままままままままマナトくん!急だって!待って!ダメダメ!そんな急に訪問するのは心象悪過ぎるって!
「結婚の話ししたら、俺の家族に認めてもらえるのかなぁ。って渋るから連れて行こうと思って。…うん」
ぎゃーーーーーーー!全部言う!
渋ってない渋ってない!心臓が…。
「うん。あ、ホント?分かった。じゃあ明日の夕方着く様に帰るよ。夜ご飯ねー。
あ、シアンが緊張するといけないから、堅苦しいのはなしで!はーい。母さんにもよろしく言っといてね。
あぁ兄さん達はまぁどっちでも良いよ。はーい。うん。じゃあ明日ね。はーい。」
明日っ!!!!!そんなんだったら今日ピザは食べなかったって!エステとかエステとかエステ行って準備してから行きたかった!エステ行った事ないけど!
「シアンどうしたの?大丈夫?
父さんも母さんも明日の夜なら時間合わせられるって言ってるから会いに行こう。
言っとくけど絶対大丈夫だからね?」
私があわあわしてるとマナトくんが優しく抱きしめてくれて、頭を撫でてくれる。
「俺が学生の頃から助けて貰った時の事を何度も話して聞かせてて、俺がどれだけシアンに恋焦がれてて、どれだけ努力してたのかを家族全員が知ってるからさ…。
自分達がもしシアンの事を否定したり、反対したら俺が家族と縁切って出て行く事くらい分かってるんじゃないかな?」
私の頭を撫でながらこめかみや額にちゅっちゅとキスしてくれる。
「分かった。ありがとう。ぐずぐず言ってごめんね?明日かぁ…。今日はサラダだけにしとけばよかったぁ…」
「だからシアンは可愛い過ぎるくらい可愛いし、太ってないから大丈夫なんだって!俺が言ってるのに信じられない?」
「だってマナトくんは超高性能フィルターがかかってて、有難い事に私の事ちゃんと見えてないんだよ…」
「はいはい分かった分かった。じゃあ数値化してみようよ。メジャーある?」
はっ?
「イヤだ!現実突きつけられて精神病むじゃんか!」
「だから、なんで自分の事太ってると思ってるの?」
「えーーー。…デブデブ言われてお腹のお肉とか内ももとか、よくつねられたし、今も太ってて服がキツそうとか言われるから…」
「…はぁ?………そいつら殺してやるよ。
どこつねられたの?」
「え、あー。昔だよ?この辺とか…この辺…かな」
「…っはぁ?なんでこんな上の方!?」
つねられたと指し示した所をマナトくんが優しく撫でてくれた。
「いや…スカートとか短パンの時もあったけど、基本ジーンズの上からとか…だよ?ごめんね?マナトくん…」
「シアンが謝る事じゃないよ…。それは…。ただ虫けらがシアンに触りたかっただけだよ…。俺のシアンに…ムカつく…。
ふーっ。ほら、これ見て?平均の肥満の指数。女性でウエスト90cm以上ね?シアンは?ウエスト90cmないよね?」
「測ってないから分からないけど…90ってどれくらい?
あー。90まではないかも…?」
「かもじゃないよ。俺の見立てで62か63くらいだよ。もしかしたら、運動もいっぱいしてるし今はもっと細いんじゃないかな?」
「そこまで細いかなぁ?」
「メジャー貸して」
「今はイヤだよぉ。ピザ食べたトコだもん」
「はいはい。分かった。じゃあ、63より太かったら何でも言う事聞いてあげるよ。俺のお尻開発したかったんでしょ?させてあげようか?」
「へ!?マジ?
………涙目で後ろを振り向くマナトくん…
…はい!やります!開発しますっ!」
いやぁ〜。にちゃにちゃが止まりませんなぁ!
舌舐めずりしながら意気揚々とメジャーを渡す。
マナトくんが私のぽってりお腹にメジャーを回しサイズを測る。
ふふん。マナトくん!君のお尻は私の物だっ!
「はい60ってか、59.6だな」
「はい?んな訳ないし!開発は!?」
「なしなし。残念だったね」
「イカサマだっ!」
「イカサマじゃないよ。じゃあ身長は?155くらい?」
「あ、うん!よく分かったね!皆んなには155.5って言ってる!」
「なんの0.5なのそれ。ふふふ。155cmの平均体重は52.9。まぁ53㎏だね。シアンはお昼に計った時何キロだった?」
「え!ホントに53が平均?…そんなの調べた事なかった…。えーっと…ギリ46切ってた…たしか45.8だった…」
「で?シアンは太ってる?太ってない?」
「あー。見た目はともかく数値的には太ってない!」
「見た目も細いわっ!」
「おぉ!ナイスつっこみ!」
「ね?分かった?太ってないから安心してね?それにいっぱい食べても運動してすぐに痩せるから、俺と一緒に美味しいものいっぱい食べよう?」
「あぁ…。えへへ。うん。一緒に食べる。ありがと」
マナトくんが優しく笑うから幸せ過ぎてハグして頬にキスをしたら10倍のキスが返って来た。
とりあえず、今日のプランクは終わった。
トイレ掃除(簡易バージョン)も終了。床掃除とテレビ周りはマナトくんが担当してくれたので、私はベッドのシーツ類を替える。私とマナトくんのお汁でエライ事になってるからね…。
マナトくんのお義父さんとお義母さんかぁ…。どんな人なんだろう。
ってか…まさかの明日…。緊張する。服はどんなのにしよう…。手土産とか用意してない!ヤバイ…作法が分からん…!
「マナトくん!手土産どうしよう!服は…スーツで行くべきだよね!?」
「あー。また難しく考えてる…。シアン?俺に任せてくれたら大丈夫だからね?
とりあえず、行き帰りは疲れるから私服で行こう?必要なら向こうで可愛いお服買ってあげるから。手土産も着いてから買うから大丈夫だよ?」
「何から何まで全部マナトくんに任せっきりだと申し訳ないし…。私も役に立ちたいよ…」
「シアンは俺の側に居てくれるだけで俺の精神が安寧に保たれるからそれだけでいいんだよ?俺と手繋いで笑ってて欲しい」
「分かった。ありがとう…。今日は映画やめとく…。
お風呂入って早めに寝る…」
「そーだね。そうしようね」
頭と身体をしっかり洗ってもらい、髪の毛まで乾かされた疲労困憊の私は朝までぐっすり眠った。
朝ご飯は、緊張からかほとんど喉を通らなかった。
今日もマナトくんコーデ。
黒のVネックのセーターに赤のチェックのスカート。そして、もちろんニーハイソックス…。アウターはベージュのトレンチコート。
引くくらい可愛いコーデ。今日もお化粧バッチリしないと服に負けるな…。
気合いを入れてお化粧して、マナトくんの実家へ向かった。
道中、初めてのグリーン車に乗せて貰ったり、富士山がキレイに見えて小声で超はしゃいだ。
「今日は、シアンが緊張しないようにって本宅とか、ホテルでディナーじゃなくて、全員パジャマくらいの勢いの普段着で別宅のマンションに集まって出前でも取ろうか?って言ってくれてるよ?」
「マジ?なんか気を遣わせてしまって申し訳ない…」
「皆んなシアンに会いたくてソワソワしてるんだって。ふふふっ」
「えー!あんまりハードル上げないで欲しい…」
「手土産は、父さんと母さんが好きなワインにするね?」
「分かった!ありがとう!」
「兄さん達は…いらないんじゃないかな?」
「どしたの?あんまり仲良くないの?」
「いや…。シアンが可愛い過ぎるから優しくしたら、色目使って来そうでヤなの。兄さん達…カッコイイからシアンがもし兄さん達の事好きになったら俺敵わないし…」
「ふふふ。マナトくん?私のマナトくんへの愛をお疑いですか?舐めないでね?
私もマナトくんに捨てられたらと思うと、全身から冷汗が出て、息できなくて吐きそうになるくらいマナトくんにしっかり執着してるからね?」
「そーなの?それは舐めてたよ。ふふっ。」
「そーだよ?マナトくんだから好きになったんだよ?マナトくんの顔も好きだけど、性格も、話し方も、声も、私に優しくしてくれる所も、物知りで優しく教えてくれる所も好き。お料理してくれたり、お掃除手伝ってくれる所も、面白い所も、よく笑ってくれる所も好きだよ?
後ねー、このしなやかな手も好き。マナトくんの手でね?身体撫でられるとめちゃくちゃ気持ち良いの…。マナトくんのちょっとエッチな所も好きだよ?
まだまだあるけどまた今度教えてあげる…」
途中から耳に顔を近付けて小声で話す。
「シアン…。早めに着くから色んな所案内しながらブラブラしようと思ってたのに、ホテル行きたくなっちゃったじゃん…」
「えー。オウチに帰るまで我慢してよ…」
「うぅー」
駅に着いて、ウインドーショッピングをして過ごし、手土産を買ってマナトくんの実家へ向かった。
マナトくんのご家族とご対面する時はめちゃくちゃ緊張した。
マンションって…思ってたマンションと違ってめちゃくちゃ大きくてキレイな高層マンションだった…。
そして、出前とは聞いてたけど、出前されて来たのはシェフだった。
えぇ、もちろんめちゃくちゃ美味しかったです。
お義父さんとお義母さんはとても若く見えた。
お義母さんは特に若くて、とんでもなくキレイなのに、お喋りも楽しくて太陽みたいな人だった。マナトくんはお義母さん似なんだね!
お義父さんも整った容姿をしていて、優しくて気遣いの人だった。
お兄さん達の容姿も整っているけど、お義父さん似でマナトくんとは全然違う系統だった。
なんと言うか、長身でがっしりしてるから圧が凄い。
ご両親もお兄さん達も、とっても優しくて良い人たちだった。
皆んなシアンちゃんって呼んでくれて、とても可愛がってくれた。
そして皆んなから「真人を選んでくれてありがとう」ってお礼を言われた。
連絡先を交換するのを拒んだのは、お礼を催促してるみたいになるからだったってマナトくんが説明してくれた。
「あー。そー言う理由だったのかぁ…。無欲な人もいるもんだなぁ」と感心されたけど、普通だと思いますよ?と思った。
人生で1番の怒涛の日で、緊張してたのもあって、その日の事はぶっちゃけ…あんまり覚えていない。お酒を飲んで映画を見てるみたいなふわふわした感じだった。
途中、マナトくんが私を抱き込んでお兄さん達に「シアンは俺のだから!」的な事を言ってたような記憶があるけど、なんでそんな怒ってたのかは、いまいち分からなかった。
お義父さんとお義母さんは本宅に、お兄さん達は、明日の仕事の関係で別宅の方が近いから、このまま残りお開きとなった。
お義父さんとお義母さんが帰る時に、「可愛いシアンちゃんの花嫁姿を楽しみにしてるからね」と言って貰えて嬉しくて泣いてしまった。
お義母さんが「可愛い〜!連れて帰りた〜い!」と言って抱きしめてくれた。マナトくんが引き剥がして「ダメ!俺の!」とまた怒ってたのも何となく覚えてる。
お読みくださいましてありがとうございました。




