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27.忘れた頃にやってくる。それがフラグ回収ナノデース。

よろしくお願いします。





 甘さ控えめのパンケーキはとても食べやすく、マナトくんも驚いてくれていた。


 もちろん食べてる間も喋っている時もカシャカシャと写真を撮られた。


 私もマナトくんの写真を撮りまくったし、いっぱい一緒に撮れたから…まぁ、控えめに言って最高です。ありがとうございます。


 




 パンケーキ屋さんを出てブラブラしていたら本屋さんがあった。

 

「あ、あの本買う?本当に遊んでくれるの?」


「もちろん!シアンと遊びたい!何か賭けたり罰ゲーム決めながらとか楽しそうだね」



「え!マジ!それはヤバイ!ははは!

じゃあ探すかー。どの辺に置いてるかな?」


 と、歩き回って、雑誌の可愛い付録に気を取られていたら声を掛けられた。


「え?楠木?…」


「え…?」


 ぎゃーーーーーーーーーー!

知ってる人に見付かったぁー!

…あー、なんて名前だっけぇ…。

ブラック缶コーヒーの人とかしか…。


「こんな所で何してんの?

何そのエロい格好。…これからどうせ何も予定ないだろ?俺が遊んでやるよ」


「…あ、いえ今日は…予定があるので…」


「今日は親衛隊居なくて残念だったな」


 腕を掴もうと伸ばした手を遮るようにマナトくんが私の前に立って庇ってくれた。


「おいブス!お前誰?俺のシアンに話し掛けんな。(くせ)ぇニオイが移るわ」


 ブス!?ニオイ!


「はぁっ!?っんだと!?もう1回言ってみろよ!」


「…マジ?臭いブス。俺のシアンに話し掛けるなニオイが移る」


 ほぇっ!ホントにもう1回…要約して言った…。


「2回も同じ事言うな!」


「お前がもう1回言えって言ったんだろーが。

 顔も頭も悪いのか。臭いし。救いようがねぇな。」


 マジ!言葉づかいが別人28号!

 そりゃ、マナトくんに比べたら全人類皆んなブス。分かんないけど臭いの?


「お前誰なんだよっ!表出ろよっ!」


 おもてっ!?警察!誰か警察に!


「俺この子の婚約者だけど?

お前の弱い頭で理解できんのか?」


 ふぁ〜。婚約者ですってぇ〜


「婚約者!?お前…彼氏居ませんみたいな顔して騙しやがって!」


 はいぃ〜!?


「ははははははっ!お前脳みそカビてんじゃねぇの?

もうそこまで来たら哀れだな!」


「なんだとぉ!」


 激昂して掴みかかってきた手をマナトくんは難なく捻り上げた。


 よく分からない間にマナトくんが身体の後ろに回り込んで無糖さんは肩が外されそうになってる。


 え?どうやったの?どうなったの?え?え?

マナト君が無糖さんに耳打ちしてるけど聞こえない。


「お前………今度……してやる…


…警察……いい………分かったか?」


 なんてなんて?なんて言ってるの?


「分かった分かった!痛ぇって!離せっ!」


 マナトくんは手を離す時に放るように押して缶コーヒーさんを転がした。


「2度と俺の前に現れんな」


 ひぇ〜!マナト28号…かっこえぇ〜!本物の騎士様だった!

 私…私こんな素敵な人が彼…いや婚約者なの!?幸せ過ぎるじゃーん!


 ブラック缶コーヒーさんは悪役のお手本みたいな去り方で肩を押さえて走って行った。


「マナトくんありがとぉ!めちゃくちゃにカッコ良かったぁ。ムービー撮りたかったー。もったいなーい!」


「ムカつくねーアイツ。同じ職場の人?」


「そうそう。なんて名前だったか。あんまり関わりないからちょっと思い出さないんだけど、たまに話し掛けてくるから私は脳内で勝手に無糖さんって呼んでる」


「ムトウ?」


「いつも無糖のブラック缶コーヒー持ってるから。


 いやしかし…。とんでもなく格好良かったぁ。マナトくん雰囲気も言葉づかい変わったからビックリしちゃった」



「ごめん。怖かった?ちょっとでも虚勢張らないとね。

 優しい口調だとつけ上がるでしょ?」


「いや虚勢ってか、マナトくんが手を捻って、オラってやってるとこら辺見て思ったけど、絶対強いじゃん!

 私もやられたーい。あはは!

 格闘技も出来るんだね!カッコ良すぎてクラクラしちゃったよぉ〜」


「じゃあ今日寝技かけてあげるね」


「いえ、ホントには結構です。

さぁ本を買って帰りましょうか」


「シアン。俺、靴下屋さんも行きたい」


「おつけぇい!」


 赤い本と青い本と黄色い本を買って靴下屋さんへ行った。


 そして、マナトくんはニーハイソックスを10足買った…。


「そんなにいっぱい?マナトくんも履くとか?」


「俺が履く訳ないでしょ?汚しちゃうだろうから、すぐに履き替えられるようにね」


「そんなに…汚さないで…ね」


「…っ、シアン…。こんな所で煽って悪い子だなぁ」


 私を見下すように笑うマナトくんはめちゃくちゃ妖艶でカッコ良かった。


 ぴゃっ!かっこいいけど…ゾクっときた。

魔王様って感じだな。


 そろそろ帰ろうかと話していたら、面倒な事を忘れていた。


「しまった…お兄ちゃんが来るんだった、ご飯お鍋でいいかなぁ…。帰りにスーパー寄らなきゃだ」


「帰ってから準備するの大変でしょ?

 デパートで地下の食品売り場のオードブルとか買おう?

ちょっと格好も付くでしょ?ほら、そこ入り口だし」


「確かに!マナトきゅんスーパー天才!」


「ありがとう。シアンはどんなのが食べたい?」


「私はお肉と甲殻類が…海老ちゃんが食べたい。海老ちゃんが…」


「おけ」


 そんな食べられる?と思うくらいガッサガッサと注文して買って行く。


 全部美味しそうだけど、私が食べてみたいな。と思った物をピンポイントでマナトくんが注文する。食の好みが合うのはホント嬉しい。


 ガーリックビーフピラフ美味しそうだなぁと思って見てたらもう買ってた。


「兄上に何時に来るか聞いておくでござる」


「うむ」



『何時にウチ来る?』


『おー。凄いタイミング!

遅くなる!ってメールしようとしてた!』


『ご飯用意してるよー!』


『ありがとう!また連絡する!』


『りょ』



「来るのちょっと遅くなるってー」


「そうなんだ。帰りはタクシーに乗ろうね」


 すぐ横にあった乗り場からタクシーに乗り込んだ。


 今日はとても疲れていたようで、タクシーに乗った途端に足がジーーーンとした。


 もしかして私が疲れてるの分かってタクシーで帰ろうって言ってくれたのかな?


 伺うようにマナトくんを見たら、顔が良過ぎてじーっと見つめてしまった。マナトくんが視線を感じてこっちを向いた。


「どうしたの?疲れたでしょ?俺に寄り掛かって目閉じてて大丈夫だよ?」


 やっぱそっかぁ…。ホントに優しい人だなぁ。



「ありがと…」


「またデートしようね」


「うん。私もデート楽しかった。マナトくんが私の事守ってくれる騎士様みたいで、いや実際魔王様だった…」


「俺が魔王?天使だよ?」


「ふふふ。そー言えば油田持ちの大天使だった」


 目を瞑ってウトウトしていたら2秒でオウチに着いた。







お読みくださいましてありがとうございました。

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