25.ヨセフさんは言いました。朝ごはんとは、起きて最初に食べる食事の事を言うのです。と
よろしくお願いします。
お兄ちゃんが来た。疲れた。いつ付き合ったのか聞かれなくて良かった。
昨日って言ったら付き合ってすぐの人間を家に上げるなって言われそう。
お兄ちゃんが慌ただしく出掛けてってから、一応お米をといで12時炊き上がりでセットする。
ソファに掛けていた服を持って寝室へ行き、それぞれハンガーに掛ける。
畳み終えていた下着や肌着もチェストにしまった。
マナトくんまだ寝てる…相当疲れてたんだな。
やっぱり私ももう少し寝よう…。
マナトくんを起こさないようにベッドに横になった。
目がまわるようにぐにゃぐにゃし始めたのでそのまま意識を手放した。
うーん。身体がダルい…。暑い…。服脱ご…。
起き上がって上着を脱ぐ。
寝転んで目を閉じかけてスマホを確認する。
12:08のデジタルの文字。
あぁもうそんな時間かぁ…。あ、マナトくんは?
隣りに目を向けるとマナトくんも今起きたところっぽくて、ウトウトしながらこっちを、見ていた。
わぁ可愛い…。
手を伸ばして頭やほっぺを撫でる。
頭を抱きしめ額にちゅっとキスをした。
「おはよー。そろそろ起きる?」
起きてご飯作ってあげなきゃ…。
眠い…。
キッチンへ向かってお湯を沸かす。
炊飯器のご飯を混ぜ、だし巻き玉子を焼く。
キャベツの千切りと、薄い輪切りにしたキュウリ、シーチキンを入れ、マヨネーズと醤油を少し多めに入れる。
朝のお味噌汁はインスタントなのだよ。申し訳ない。
そうこうしてるとマナトくんが起きて来た。
「マナトくんおはよー。顔洗っておいでー」
「シアンおはよー。ごめん俺朝ごはん作るって約束してたのに起きられなかった…」
しょんぼりしてるマナトくんヤバ可愛い!
「大丈夫!気持ちだけで嬉しい!
疲れてたんだよ。ゆっくりしてて!」
さっと顔を洗うと戻って来て配膳を手伝ってくれた。ありがてぇ。
「和食で良かったかなぁ?」
「もちろん!」
「良かったぁ。食パンもシリアルもあるから言ってね?」
「朝ご飯なんて一人暮らし始めてから食べてなかったなぁ。シアンと一緒に食べられるんなら、何でも嬉しいよ!」
はいぃ…。夢にまで見て魘されてるマナトくんを目の当たりにしたばっかりなのでどんな言葉も胸に刺さります…。
「私もマナトくんとご飯食べられて嬉しい。
お豆腐と、ほうれん草のお浸しと、納豆と、キュウリのお漬物もすぐ出せるけどどれかいる?」
「んじゃお豆腐。俺やるよ」
「ありがとう。お魚食べる?」
「んー。食べたいけど起きたばっかだから、そんなに食べられないかも…」
「分かるー。冷凍食品の鯖でね。チンするだけなんだけどね。私その鯖は大好きなの。」
「へぇ。今度食べてみたい」
「うん。あ、そーだ。昨日言ってた本、ごはん終わったら買いに行って来るよ。お兄ちゃんにはAmaz○nでいいだろって言われたんだけどね。早く欲しいし」
「昨日言ってた本?…あぁシマシマ探すヤツか。違うってシアン。俺もしたいって言ったのは、抱っこと頬ずりとキスだからね」
「あ…。なるほど。いっぱいします…」
「まぁでも確かにお出掛けもいいね。可愛いカフェで写真撮りまくっていいんでしょ?」
「撮りまくる!連写はダメよ!周りの人がビックリしちゃう!」
「ビックリさせときゃいいよー」
「あ!忘れてた!今日の夜、お兄ちゃんがくるよ」
「そーなんだ。挨拶しなきゃね。何時くらいだろ?」
「いやー。分かんないなぁ。実は朝急に来てさぁ…」
マナトくんとお話ししながらご飯を食べると1人で食べるより美味しく感じる。
「マナトくん。いつから付き合ったのか、お兄ちゃんに聞かれたら何て言う?」
「昨日じゃダメなの?」
「うん。多分ダメ。昨日付き合ったばっかりですぐ家に上げるな!とか泊めるな!って言われそう」
「あー。じゃあ、初めて会った日に連絡先交換してた事にして、連絡取り合って遠距離で付き合ってた。でどう?」
「はは…。私マナトくんの事何も知らないの」
「あー」
お互いの出身地や家族構成や誕生日を教え合って本当にそわそわした…。
「ねぇマナトくん…これムリじゃない…?」
「…まぁでも何とかなるでしょ大丈夫だよ」
『やっぱりシアンとシマシマのバックパッカー探すのも楽しそう。後、付き合った記念にお揃いの指輪がしたい!』って言われて少しだけ出掛ける事になった。
うーむ。指輪…。まぁシルバーのお揃いの指輪ならそんなにお高くないか…。
さっとシャワーしようとしたら、
「着替えてるじゃん。もう朝シャワーしたんでしょ?」
と、言われ「いやこれは…」と、もごもご言ってる内に
「シアンにコレ着て欲しいー」とマナトくんコーデを渡して来た。
白いハイネックの細身のセーターとグレーのチェックのミニスカートに黒いニーハイソックス。
Oh…
「どこで見付けて来たの?…ニーハイソックスは…その…もう何年も履いてない…コスプレ用といいますか…。そのミニスカートももはや化石…」
「え?なんで!?もったいない!俺とデートの時このソックス毎回履いて?何ならお部屋でも履いてて欲しい」
「お部屋で!?」
「お願いシアン…」
そんな目で見てもダメなものは…そんな目で見ても…。
そんな目で…。くっ…可愛い…。
「…分かった。いいよ」
「やったー!靴も選んでくるー」
こんな格好…何年振りだろ…。
誰にも見付かりませんように…。(フラグ)
服に顔が負けそうなので、いつもはしないマスカラやグロスなんかもしっかり塗る。
髪は朝シャンしてないからポニーテールにしよう。ヘアオイルを塗って櫛で梳かし、高めの位置でくくる。白いシュシュをして出来上がり。
出来たー。と思って振り返るとスマホを構えたマナトくんが居た。
「…っ!ビックリしたぁ!写真!?」
「ううん?ムービー撮ってるの。可愛いシアンが出来上がるまでの工程」
「うひゃー!やめてぇ!変な顔してたでしょ」
「してないしてない。ずーっと可愛くって食べちゃいそうだった」
「あー…ありがと…。でもグロスべったべたに塗ったから帰って来るまでキスは我慢してね?」
「んー。…分かった…」
「あはは!めちゃくちゃ不服そう!可愛いねぇマナトくん」
「もう。シアンの方が可愛いよぉ」
「マナトくんの方が可愛いよぉ。あはは!
…ねぇマナトくん。…私と結婚したい?」
マナトくんはなんて言うんだろう…。
「もちろん!今すぐにでもしたい!」
まさかの今すぐだった!お兄ちゃんみたいな価値観の人もいるのに…。
「…っ!!あぁ…本当に嬉しい!」
「ホント?じゃあ今日結婚しよう!休みの日でも婚姻届だ出せるんだってー」
今日っ!!!!!
「あはは!嬉しいけど今日はダメかなぁ…。
マナトくんのご両親にご挨拶に行きたいし、私の両親にも会って欲しいもん」
「じゃあ、挨拶は1ヶ月後くらいまでに済ませて、年内に入籍して、来年の春くらいには結婚式ね!」
「…っ!マナトくん!大好き…」
私はマナトくんが愛おしくてたまらなくなって思わず抱きついた。
私はなんて幸せ者なんだろう。
お読みくださいましてありがとうございました。




