痴漢で欲情
S: ほんっとにくそったれよ!!
Y: いったいなんだっていうんだ
S: 痴漢よ! ち か ん !!
Y: おまえみたいにふしだらな格好でいりゃ 痴漢くらいされるだろうな
S: 違うわよ!! 痴漢されたのに あたしが逮捕されそうになったのよ!!
Y: ああ なるほど だいたい想像できたぞ
S: なによ! なにが想像できたっていうのよ!!
Y: おまえは酔っ払って朝帰り 電車は通勤時間で混んでいる だらしない格好でグデングデンのおまえに目をつける痴漢 尻を揉まれて感じるおまえ
S: 感じてなんかいないわよ!!
Y: それだ その勢いで痴漢をバッグで引っ叩いたんだろう
S: そうよ!! だってお尻触ってくるんだから 引っ叩いたっていいじゃないの!!
Y: 引っ叩いて この人痴漢です! とかって言えばいいものを 掴みかかって殴ろうとしたりしたんだろう?
S: そうよ! だってあたしのお尻をタダで触ったのよ!? 殴られて当然じゃないの!
Y: それで電車が止まったところで おまえはその痴漢を引きずりおろして ホームでさらに暴れたんだな
S: 股間に蹴りをお見舞いしてやったわよ!!
Y: やれやれだ 駅員が来て止めに入ったのに 今度は駅員に掴みかかったんだろう?
S: だってあたしが痴漢されたっていうのに あのデブの駅員ったら あたしが酔っ払って暴れてるって言うのよ!!
Y: あってるじゃないか
S: あってないわよ!!
Y: 酔っ払ってるのも事実だし 暴れているのも事実じゃないか
S: あんたあたしを犯罪者にしたいわけ!?
Y: 存在がすでに犯罪クラスだからな いまさらって感じだな
S: ぶっ殺されたいの!?
Y: グダグダ言ってないで さっさとこっちへ来たらどうなんだ
S: なんでよ! なんであんたんちにいかなきゃならないのよ!
Y: 中途半端に尻を揉まれて 中途半端に欲情して モンモンとしているんだろう? おれがそれを解消してやる
S: バカじゃないの!?
Y: あれか 吊り皮がないと燃えないか?
S: 本当にあんたって 千回死んでもバカなままね きっと
Y: そのとおりだな 千回死んでも おまえの隣にいる大バカ者だろうさ
S: なに格好つけちゃってんのよ
Y: いいからさっさと来い
S: 行くから ちゃんと吊り皮を用意し……