ココログ小説
S: ちょっと聞いてよ!
Y: なんだ ずいぶんと機嫌が悪いな
S: あなたもココログ小説に投稿してみませんか? とかって いかにもニコニコとした文章で 投稿を促すもんだから 投稿したのよ!
Y: なんだその ココログ小説ってのは
S: あたしのブログのココログってところがやっている ケータイ小説サイトよ
Y: なるほど それで何が不満なんだ?
S: 投稿したのに いつまでたっても掲載されないのよ!!
Y: 投稿したのはあれか 例の小説か
S: そうよ ファッキン・シスターズ・クライストよ
Y: そりゃおまえ 無理ってもんだろ
S: なんでよ!!
Y: 公序良俗に反するからだ
S: なんですって?
Y: 公序良俗だ ようするにおまえの小説は ふしだらで 卑猥で 下品で ろくでなしのくそったれってことだ
S: 何よそれ!! そこがあたしの小説の狙いなんだから仕方ないじゃないの!
Y: オンライン小説ってのは 子供が見たりもするんだからな おまえの小説のように セックス&バイオレンスがテーマの作品はR18になっちまうんだよ
S: なんでよ あたしが書いてるようなことは 普通に図書館で借りれるような小説にも書いてあるわよ!
Y: 本とインターネットじゃ 規制の仕方が違うってことだ
S: うぬぬぬぬぅ……
Y: まぁ諦めるんだな だいたいあれだ 書いてるヤツの存在が公序良俗に反してるんだ もうどうにもならんさ
S: なんですって!! あたしのような美しい女の どこが公序良俗に反してるって言うのよ!!
Y: 美しいかどうかは関係ないんだけどな そもそも美しいか疑問だが
S: あんたまであたしをおちょくる気なのね!!
Y: おちょくってるわけじゃない 現実を教えてやっているだけだ だいたいおまえの小説は タイトルがすでにアウトだろうが タイトルでファッキンとか言ってちゃまずいだろ
S: かっこいいタイトルじゃないの!
Y: うむ それはおれも同意するがな ファッキンなんて子供に聞かせられんのは事実だ
S: くっそーーーー!!!
Y: 気にすることなんかないさ おまえの小説を掲載できないサイトってことは おまえの小説を読みたいと思う読者がいないサイトってことだ そんなサイトの相手なんかすることはない
S: あんた ちょっとはいいこと言うじゃないの
Y: おまえの機嫌をよくしないと この電話が朝まで続きそうだからな
S: なんですって!!
Y: じゃあそういうことで 切るぞ またな
S: ちょっと待ちなさい!! あーもう!! くそった……