2話
次の日の朝。
後ろから天辰家の誰かが話しかけた。
「おはようございます。大村くん。」
「あ、おはようございます…えっと、天辰…さん」
「あ、これ昨日の課題です。」
「あ、まなさんですか。」
「はい、え、今まで誰かわかってなかったんですか?」
「すまん、まだ覚えきれてなくて…」
「そうですね、転校2日目にして私たち3人と同じクラス34人は無理ですね。」
「ごめんね。」
「大丈夫ですよ、ところで、家なんですが。」
「あ、そういえば。」
「ここに、住所書いているのでここに来てください。」
「わかった…ん?いや、下校一緒なんだし一緒に行けば…」
「いや、恥ずかしいじゃないですか…」
「なるほど、わかった。」
ふたりは教室に着いた、まなのお友達が話しかけてきた。
「ねぇ、君?」
「はい、どうしましたか?」
「いや、東京のある学校から来たんだよね?」
「はい。」
「なんて言う中学校なの?」
「それは秘密です。」
「どうして?」
どうする…⦅誤魔化す。⦆《逃げる》…どうしよう…誤魔化しが通じるとは思えんし、逃げるか…
大村は逃げた。
「え、ちょっと、大村くん!!」
大村が逃げた先に天辰家長女、ゆなの姿があった。
「ど〜したんですか〜、そんなに慌てて、大村さんらしくないですよ。」
「いや、ちょっとな。」
「もしかして、まなちゃん怒らせちゃった?」
「違うよ、それ以外に色々あるの…」
「そうなんだ、あ、でももうホームルーム始まるからそろそろ席に戻った方がいいよ。」
「そうですね、ありがとうございます。」
大村が教室に帰ったらまなが声をかけた。
「大村くん、どうしたんですか、さっきどこか行ってましたけど?」
「いえ、なんでもないですよ。」
「そう、ならいいけど。」
先生が来た。
「えーと、特に連絡事項無しだがとりあえず小テストな。」
先生はプリントを配り始めた………15分後!
「はい。そこまで。」
朝のホームルームがおわった、その後の授業中、まなの友達にずっと見られていた。
昼休み。
「あの、大村くん。」
「どうしたんですか、まなさん。」
「少し来て貰ってもいいですか?」
「いいですけど。」
大村は、まなに連れられて学校の屋上に行った。
「屋上って行っていいのか?」
「本来はダメだよ、今回は特別。」
「特別か…、」
「で、なんで朝逃げてたの?」
「色々あって。」
「教えてくれない?」
「まなさんになら…、」
「ほんと?」
「うん、あのね…あ、ごめん、やっぱり無理だ…でも、まなさんの成績が上がったら教えるよ…」
「頑張るから…だから、教えて。」
「今度ね…」
「絶対に教えてくれるの?」
「うん、取り敢えず、テストで60点とったらね」
「わかった…」
「あ、今日は、まなさんの家で家庭教師だよね。」
「はい。」
「わかった。」
「はい、では、お待ちしてます。」
次巻も更新遅めです