1話
転校初日。
「はじめまして、大村勇気です。えっと、東京のとある中学校から来ました、これから色々迷惑をかけると思いますがよろしくお願いします。」
「えーと、勇気くんの席は」
と先生が周りを見渡した。
「あ、天辰の横に座れ。」
「わかりました。」
先生美人だなーっと心の中でそっと呟いた。
裕二は天辰の横の席に座った、天辰が話しかけてきた。
「あ、はじめまして、天辰まなと言います、よろしくお願いします。」
「あ、いえ、こちらこそよろしくお願いします。」
「ここの学校に転入してきたってことは勉強できるのですか?」
「はい、人並みには。」
「あの。よろしければ今度勉強教えて貰えませんか?私たちに。」
「いいですけど…テストとかって何点を…」
「20点くらい…」
勇気は心の中で赤点!?と驚いた。
「実は私たち三姉妹で…」
「さ、三姉妹で…ところでほかの姉妹は何組なんですか?」
「たしか、6組と4組に…」
「集めるの大変そうですね…」
「はい…あ、でも、放課後はみんなで帰ってますよ!」
「なら、姉妹を集めて公園で待ってて、そこの、東宝公園で。」
「わ、わかりました、あの、まさか小テストとか…」
「まぁ、どれぐらいかみたいし、あ、嫌なら以前のテストを…」
「以前のテスト捨てちゃった…」
「なら、小テストを…」
「嫌です…」
「大丈夫だ、2問しか出さないから。時間ないし…」
「2問なら…」
放課後。
「えーと、、」
「はじめまして、長女の天辰ゆなです。」
「は、はじめまして、ゆなさんの得意なことって…」
「私の得意なことですか?そうですね、料理が得意かな。」
「料理か。」
「はい」
「えと、まなさんは…」
まなは手を挙げた
「あ、まなさん三姉妹なんだよね、あと一人は?」
「それがですね、あそこの電柱の裏に…」
「なぜ?」
「ひなは極度の人見知りで…」
「そうなのか…」
「あと、勉強教えてくる人が嫌いという子。」
「それ、絶対無理なやつ…」
「1回話しかけてみてください…あ、でもどうなっても知りませんよ。」
「えぇ、まなさん…」
勇気は話しかけた。
「はじめまして、大村勇気と言います、えっと、今日から天辰家三姉妹の勉強をみるのですが…」
「どうも…嫌です、お帰りください。」
「そうは出来ないな、でも、今から慣れとかないと将来困るぞ?」
「将来困る?」
「世の中の会社には男性もいるから。」
「でも…」
「勉強は教えてこなくても仕事を教えてくる人もいるし。」
ひな は黙り込んだ。
「わ、わかりました、勉強教えてください…」
「はい、わかりました。」
「でも、難しい問題はいやです。」
「それは難しいな。」
ひな は黙った。
「じゃあ、今日はこのテストをやってください。」
3人は嫌そうな顔をしてテストを受けた。
5分後。
「採点終わった…」
「どうでしたか?」
「あぁ、とりあえず、ひなさんとゆなさんは1問ずつ解けてるね…まな…」
「わ、私はちょっとお腹が痛かったんです!」
「はぁー、ま、とりあえずゼロ問正解のまなにはこれな。」
「これは?」
「課題。」
「明日までに。」
「無理ですよ、こんなの!」
「無理って1枚だぞ?」
「無理なものは無理です!」
「わかった。取り敢えず左半分だけやってきてくれ。」
「いやです。」
「やってこなかったら増やすからな。」
まなは黙った。
「わ、わかりましたよ、やってきますよ。」
「それでいい。」
「ただし、条件があります、大村くんが私たちの家に来てください。」
「え、なんで。」
「ここじゃ寒いので…」
「いや、まずお前らの家知らないし。」
「私たちの家はマンションの最上階です。」
「どこのだよ!」
「それは明日紹介します、それではまた明日。」
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