一人に縛られるなんて嫌です
続きを書いてとお願いされたのに、
過去を書きました、てへ。
短くてすいません。
「レティ、僕と結婚してくれ」
「お断りいたします、魔王様」
魔法封じの縄で縛られ、ベッドから動けない私に薔薇の花束を持ってプロポーズするのは常識的だと思うし、
魔界で一番魔力を持っていて力も権力もお金もある魔王様は魅力的だと思いますが、
「一人に縛られるなんて嫌です」
魔王様はそれを知っていて、結婚後に浮気をした人を処罰する、なんて人間界らしい法律を作ったんだ。絶対結婚はしない。
それに、この法律のせいで既婚者と出来なくなってしまったんだ。
恨んでるからな、おい。
「どうしても…か?」
「結婚はしないと決めています」
魔王様から涙が溢れそうになる。
「大体、本物の魔王様ですか?
くだらないですね、仮に本物だとしても直ぐに代替わりするでしょう。
人間臭く、弱い魔王に誰も従わない」
キッパリ分かるが告げると、
魔王様は表情を消した。
人間より魔族の方がいいのには理由がある。
普通に一週間とかできるし、
その場だけで後腐れしないで別れられる。
(魔界に迷いこんだ人間とやったが、
ストーカー?やら、ヤンデレ?だかになってしまい面倒だった)
魔王様なんてやり捨てで有名だったから相手したのに、あれは嘘だったのか。
「強い男ならレティは惹かれるんだな?
そうしたらレティはどこへも行かないんだな?」
「え、いや別に……」
「大丈夫、僕も一緒だから」
瞬く間に閃光が走り、私は意識を失った。
「……前世、レティアートって名前だったっけ」
監禁生活三日目、久々に前世を思い出した優花であった。
(近々脱走しようと考えています)
お目汚し失礼しました。
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