↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢は異世界でラーメン屋台を始めることにした  作者: 一番星キラリ@商業ノベル&漫画化進行中
【第二部】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
94/203

第二十三話:のりのり

「順番に出すので並んでください〜。お代は入りません! この村を訪問した記念の、皆さんへの贈り物です!」


 声を張り上げ、伝えると、早速、一人目の冷やしラーメンを準備する。


 何とか夕食時に合わせ、冷やしラーメンを用意出来た。村人はみんなどんな東方料理を作るのかと、興味津々で、仕込みの時から見守ってくれている。


 「仕込み、完成しました!」とピアが告げると、拍手喝采だった。


 冷やしラーメンの提供がスタートする前から、みんなとの一体感が半端ない! しかも麺を茹でた後の、湯切りパフォーマンスでは、掛け声をかけてくれるのだ。気分が乗った私は、つい前世で知るラーメン屋さんのノリで「はいっ、冷やしラーメン、出まーすっ!」と元気よく言ってしまう。すると乗っているのはエルもピアも同じなのか「「はいっ、冷やしラーメン出まーすっ!」」と唱和してくれるのだ。


 ラーメン屋台を始めてこんなに盛り上がったことがあるだろうか!?という盛り上がりの中、村人全員に冷やしラーメンを提供できた。


 今、村の広場には、沢山のテーブルと椅子が並べられ、そこに座り、みんな冷やしラーメンを楽しんでいる。そして初めて食べた冷やしラーメンに対する感想は……。


「美味しかったわよ、フェリスさん! このメンの歯応えもとってもいいわ。スープの味も奥深いのだけど、さっぱりしていて。今の季節に丁度いいわよね。私も作りたくなるけど、スープを作るだけでも大変! これは食べさせてもらうのが一番ね」


 そう言ってマーガレットおばあちゃんが笑えば、マークは……。


「今日あったいろいろなことを忘れる美味しさですよ。なんて旨さだろう。これはきっとゲンさんもシノブさんも。アントニーさんも食べたかっただろうな」


 厳密にこの時代では、東方で蕎麦やうどんはあっても、ラーメンはない。もしゲンさんやシノブさんが食べたら……どんな感想を口にしたのか。それは聞いてみたくもあった。それがエリオンドのせいで……トレリオン王国のせいで叶わなくなったのは……本当に残念であるし、悔しい事態だった。


「お嬢様、どうされましたか?」


 しみじみそんなことを思い、自分の分の冷やしラーメンを食べる手が止まっていた。


「実はね、ヨクアンのことが気になっていて」


 ラーメンは今の東方には存在しないこと。それを話したらエルは仰天してしまうだろう。そこで話題を変えるため、ヨクアンのことを持ち出してみた。


「あぁ、ヨクアンですか。マーガレットさんに聞いてみますか?」


「ええ。片付けが終わったら、聞いてみるわ」


 ということで冷やしラーメンを食べ終え、さあ片付けだと思ったら……。


「「「手伝いますよ!」」」


 既に冷やしラーメンを食べ終えていた村人が、手伝いを申し出てくれたのだ。するともう、あっという間で片付けは終わる。


 そうなるとピアはエルに読み書き計算を見てもらうことになるが、それは村の子供達も参加することになった。村の広場は即席の寺子屋状態で、先生はエルだ。


「よーし、みんな、まずは計算からやるぞー!」


 元気に声を出すエルは、ちゃんと先生っぽく見える。


 私はというと、マーガレットおばあちゃんのところへ行き、早速ヨクアンについて聞いてみることにした。


「マーガレットさん、ヨクアンのことを聞きたいんです」


「ええ、いいわよ。でもね、残念ながら作り方は分からないの。シノブさんの一件があってから、ゲンさんがヨクアンを作るのをやめてしまって、レシピも破棄しちゃったのよね。このヨクアンが原因でこの島に、この村にいることが悪党にバレちゃったからって」


「そうなんですね。でもその悪党も捕まり、もうこの村に悪い奴らが現れることはないと思うんです。ゲンさんの幻のヨクアン、復活できないかと思ったのですが……その前に確認させてください。ヨクアンは黄色で、食べるとポリポリしますよね? 多分、ゲンさんはヨクアンではなく、たくあんと言っていませんでしたか?」


 私の話を聞いたマーガレットおばあちゃんはキョトンとしている。


「黄色……? 黄色ではなかったわ」


 そこで気付く。前世で見慣れていたたくあんは黄色かったが、あれは着色していたのでは?と。


「あ、では黄色ではなく、白っぽかったですか? 少し茶色がかった白というか……」


「いいえ。綺麗な透明な色をしていて、しっとりした食感だったわ。そのポリポリという食感はなんだか軽快な感じよね。それとは違うと思うわ。あとたっぷりの砂糖と蜂蜜を使っていたから、とっても甘かったの。船乗りは重労働から、この甘さが受けたみたいね」


 そしてマーガレットおばあちゃんは、こう付け加えた。

お読みいただきありがとうございます!

次話は18時頃公開予定です~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一番星キラリの作品を紹介】
作品数が多いため、最新作を中心にバナーを並べています(2025年12月の大掃除で・笑)。 バナーがない作品は、作者マイページやタイトルで検索でご覧くださいませ☆彡

●9/2発売●
バナークリックORタップで書報ページ
悪役令嬢はやられる前にやることにした
『悪役令嬢はやられる前にやることにした』

●本編完結●
バナークリックORタップで目次ページ
やらかしてしまったモブ令嬢です
『やらかしてしまったモブ令嬢です 』

●新連載●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに
『悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに』

●溺愛は求めていませんよ?●
バナークリックORタップで目次ページ
平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!
『平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!』

●紙書籍&電子のコミカライズ化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~
『悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~ 』

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
250万PV突破『悪役令嬢は死ぬことにした』

●出版社特設サイトはコチラ●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!
80ページが試し読みできる特設サイトへ
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!』


●出版社特設サイト●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!②
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!② 』

●もふもふも登場!●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪の場で自ら婚約破棄シリーズ
『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』は
日間恋愛異世界転ランキング3位!

●壮大なざまぁを仕掛けます!●
バナークリックORタップで目次ページ
婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした
『婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした』

●章ごとに読み切り!●
バナークリックORタップで目次ページ
ドアマット悪役令嬢~ドン底まで落ちたらハピエンでした!~
『ドアマット悪役令嬢はざまぁと断罪回避を逆境の中、成功させる~私はいませんでした~』

●宿敵の皇太子をベッドに押し倒し――●
バナークリックORタップで目次ページ
宿敵の純潔を奪いました
『宿敵の純潔を奪いました』

●コミカライズ化も決定●
バナークリックORタップで書報ページへ
断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない
ノベライズは発売中!電子書籍限定書き下ろし付き
『断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない』


●妹の代わりに嫁いだ私は……●
バナークリックORタップで目次ページ
私の白い結婚
『私の白い結婚』

●[四半期]推理(文芸)2位●
バナークリックORタップで目次ページ
悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~
『悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~』

●現実世界の恋愛物語●
バナークリックORタップで目次ページ
せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~
『せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~ 』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。