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妄想陰キャの異世界無双〜清楚系JDと共に〜  作者: 音無響一


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45/48

妄想45 夜の無双は止まらない

死んだ。


そう思う夜だった。


アサミ・ネレイスのコンビネーションは抜群だった。


亀甲縛りからの宙吊り拷問を披露した後から、2人は意見出し合い、鞭と縄を完成させた。


唯一無二だ。


唯一無二の縄、唯一無二の鞭。


この2つが誕生した。


ネレイスさんはとんでもなかった。


アサミさんの意見をすぐに採り入れ反映させ、そして作ってしまう。


その縄は、決してちぎれることはない。


その縄は、どんなものでも縛り上げる。


その鞭は、どんな奴でも巻き取れる。


その鞭は、どんな奴でも釣り上げる。


唯一無二。


伝説の始まり、そう言っても過言では無い。


そんな輝きすら放っている縄と鞭。


実際には輝いてなどいないが、そう見えるほどの出来だ。


と2人がはしゃぎながら言っていた。



「師匠!ありがとうございます!今日から大事に使わせてもらいますっ」


「ああ、これでお前に敵などいない!全てを薙ぎ倒してくるんだ!」


「はいっっっ」



スポコンかな⋯もしくは深夜テンション?


まだ夕方だぜ?


それに今日からって言ってるよ。


もう今から使う気満々じゃん。


この後ダンジョン行くか誘ったよ一応。



「今日はもう遅いもんっ、早く帰ろっ」



確定事項だ、今日この後俺に使う、それは揺るがない確定事項。



俺が本日何をしたって言うんだ。


そう訴えたかった。


だがそんなこと言えるわけない。


見ろこの笑顔を。



「タロウくんの役に立てるんだねっ!やったぁ」



はいキュン死。


萌え萌えです。


ふんすってしながら言われちった。



「タロウくん、ネレイスさんって、師匠ってすごいねっ」


「ああ、あんなにすぐに作ってしまうなんて、さすが鍛冶師だよな、俺も武器を使えたらなって思ってしまった」


「ふーーん、そうなんだぁ、やっぱりタロウくんもネレイスさんのが欲しいんだ」



出ましたふーん。


ネレイスさんのが欲しい、どういうことなんでしょうか。


ネレイスさんの作った武器が欲しいのであって、ネレイスさんの○○が欲しいと言ってないのをわかって欲しい。


それに欲しいなんて一言でも言っただろうか。


もはや使いたいだけ、縄と鞭を俺に直接使いたい。


ただそれだけの理由付けを、後付けで無理やり付けているだけじゃないのだろうか。



「でも安心してタロウくんっ!私のがあるよっ」



そう言って鞭を見せつけてくる。



「ほら、タロウくんを守れるようにこっちもっ」



そう言って縄を俺の首に引っ掛ける。



「ねっ?もう大丈夫タロウくんっ、私もできるよっ」



何をできるようになったのだろうか。


俺はできない。


そもそも何ができて何が出来ないのかすら分からない。


私もとは、なんの、も、なんだろうか。


クゥちゃんは部屋の隅で小刻みに振るえている。


頭のいい子だ、これからのことを理解したんだろう。


そもそも鞭も縄も魔物との戦闘で使うものとして手に入れたのではないのだろうか。


だいたい戦闘で縄ってなんだよ。


カウボーイか。


戦闘で使うならせめて銃にして欲しかった。



「ほら見てタロウくんっ」



ほらもう出来たよってことなのだろうか。


気が付いたら俺は亀の甲羅を全身に纏っていた。


アサミさんの夜の無双チートはとんでもない。


あれから色んな技を習得している。


その1つが早脱がせだ。


気が付いたら俺の俺はポロリどころかモロ出しだ。


そして今日は2つの技を習得した。


その組み合わせであっという間に全裸亀甲縛りで宙吊り拷問の完成ってわけさ。


もう一度だけ心の中で言おう。


その鞭と縄は戦闘用じゃないのでしょうか。


宿の天井にはむき出しの木枠がある。


そこに鞭を通し、俺は吊られている。


いい景色だ。


まさに絶景だ。


眼下に広がるアサミさん。


なんて素敵な笑顔なんだろう。


縛られてなかったら最高だったな。


今の高さはアサミさんでは手が届かない位置だ。



「真下から見上げるタロウくんのって可愛いねっ」



どこを見て言っているのでしょうか。


タロウくんのってことは俺の俺のことなのでしょうか。



「でもこれじゃ届かないから、少し下げるねっ」



そう言って丁度いい高さに調整された。



「こんな風にされたらなんにも抵抗できないねっ」



魔物や悪い人間を相手にこれをしたら最強だろう。


何も抵抗できない、それは絶対だ。


なんせ俺が体感しているからな。



「でもタロウくん、あのね」



その先の言葉は予想できないし聞きたくない。



「ダメだよ?見すぎちゃ。師匠の見過ぎたらダメだよ?」



やっぱりそこでしたか。


誰のせいなんでしょうか。


あれを回避出来る人はいるんでしょうか。


訴えたい。


腕のいい弁護士を雇いたい。


次は法廷で会いましょう。


そう言いたい。



「だから今日も頑張ってね?」



その後のことは語れない。


俺が俺でなくなる、いや、俺の俺が俺の俺でなくなる、そんな感じかな。



「タロウくんの為を思ってのことだからね?これで私もタロウくんのこと守れるんだもんっ」



守っているのはなんなのでしょう。


俺の貞操なのだろうか。



「頑張ってタロウくんっ」



ははは、誠心誠意、心を込めて、全力で頑張らせて頂きました。



『クゥゥゥゥン(カタカタ)』








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