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妄想陰キャの異世界無双〜清楚系JDと共に〜  作者: 音無響一


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妄想28 やっちまった

「ふぁぁぁぁ、なんかすごいスッキリしたような気がするなぁ」


目が覚めた。


この世界に来てこれでもないくらいスッキリした目覚めだ。


暴走してたからな。


主に脳内で、だがな。


だから大丈夫。


暴走するほどの妄想の結果、このスッキリ爽快感を得たんだと思うな。



「うーーん、あっ⋯おはよう、タロウくん⋯」


「おはようアサミさん」



どうしたんだろうか。


いつもと様子が違うような⋯


ずっと添い寝と腕枕だもんな、姿勢が辛かったのかもしれない。


俺は辛かったのもしれないが、そんなことを気にする余裕もないくらいには妄想していたと思う。



「おはよう、なんだかすごいスッキリしてるんだけど、なんでだろうな」


「そ、そそそ、そう⋯なんだ⋯そう⋯だよね⋯だってあんなに凄かった⋯もん⋯⋯⋯⋯」



ん?なんか変だな。


ゴニョニョ言うから何を言ってるか分からない時あるんだよなぁ。


俺は起きるために少し離れた。


その際にパリパリと音が鳴った。


なんの音だ?


何か乾いたものが剥がれたりする時の音のような。



「アサミさん、腕外すな」


「は、はいっ」



頭を上げてくれたので腕を抜く。


そして起き上がった。



「これは⋯⋯⋯⋯」



臭うな⋯しかもこれは俺のよく知っている匂いだ。


だが俺はやらかしていないはずだ。


妄想だけに留めていた。


⋯⋯⋯⋯待てよ。


夢の中で何があった?


ぐっすり寝たせいで曖昧だが、何かあったような気がする。


ま、まさか、あの例の溜めすぎるとしてしまう、あれか?


夢の精霊⋯いや、精霊じゃない、霊がないやつ。


いや、直接的な言葉なんて言いたくない。


ここはドリームエレメンタルと呼ぼう。


⋯⋯⋯長いな。


ドリームエレメンタルはしてないはずなんだ。



俺は恐る恐る息子に目を向ける。


そこには不自然に染みが広がり、乾いた跡が残っていた。


チラリとアサミさんのお腹辺りに目を向ける。


そこには同じ大きさの染みがあり、乾いた跡が残っていた。


叫び出しそうだった。


やってた。


やっちまってた。


夢じゃなかったんだ。


夢だけど、夢じゃなーい!


なんてめいちゃんとさつきちゃんみたいにはしゃげたらどれだけ嬉しいだろうか。


畑の周りを小躍りしたい。


俺の隣にはアサミさんだった。


俺の隣にはあの森の精霊じゃなかった。


そしてドリームエレメンタル、夢の精霊の可能性がグンと上がってしまった。


寝起きのアサミさんのあの反応。


アサミさんが起きている時にやらかした可能性が浮上してきた。



「アサミさん、ごめんなさい!」



俺は土下座した。


人生初土下座だ。


まるで何回もしてるかのようなスムーズな土下座を披露する。



「絶対にナニかしてたよね⋯アサミさんを汚してるし⋯本当にごめんなさい!」



地面に頭がめり込む程、おでこを当てている。



「だ、大丈夫だよ!なんも嫌な思いしてないし、タロウくんが我慢してたの分かったし⋯」



は?



「あ、あの、今度からちゃんと教えてね?」



は、は?



「私⋯全然役に立たないけど、タロウくんが我慢することないように手伝う!」



は、は、は、はいいいいいいいい?


手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う手伝う⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


手伝っちゃうの?


手で?手伝うなだけに?


是非お願いします。


いや、そうじゃない。


して欲しいがそうじゃないだろタロウ!


バレてる、完全にバレてる。


我慢してるのもバレてる。


そしてナニをしていたのかもバレてる!



「あ、あの⋯あのさ、もももも、もしかして⋯俺って変なこと⋯してた?」


「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」


「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」



なんなんだこの沈黙は。


ナニをしてたかなんて言えるわけないか。


この沈黙が答えだろうが。



「ご、ごめんなさい!嫌な思いさせたよな。最低だ俺は!本当にごめんなさい!」



俺は誠心誠意謝罪する。


謝って許される行為じゃない。


だけど謝るしかできない。


ああ、なぜ俺の魔法は時を戻す事が出来ないんだ⋯



「本当に本当に大丈夫⋯だよ?ちょっとびっくりしたけど⋯⋯むしろタロウくんに我慢させてた方が辛かったって言うか⋯その⋯だ、だから今日から我慢せずに教えてねっ!」



へ?


お、教えなきゃだめなんでしょうか。


恥ずかしすぎやしませんか?


性欲処理をさせてくれと言えばいいのか?


もう俺の玉がパンパンだから出させてくれと言えばいいのか?


俺のマグナムの弾倉は満タンになったから打っていいか聞けばいいの?


発射準備完了です!タロウいっきまーす!


タロウ出る!


こっちの方がいいかな⋯


いや、何を考えているんだ。


そこじゃないだろ。



「えっと⋯教えた方がいいの?」


「⋯⋯⋯うん。よく分かってないけど、タロウくんずっと我慢してたって言ってたから⋯」



な、なん⋯⋯⋯だと⋯⋯



「私って普段役に立たないから⋯⋯昨日のタロウくん、とっても嬉しそうにしてたし⋯⋯」



ふぁっ?



「き⋯⋯⋯」



き?



き?


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