妄想25 ピンチはチャンスでもピンチ
俺はこの機会を活かすことを思いついた。
俺は自分のことを天才かと思うほど素敵なことを思いついたんだ。
寝る。
寝るとは。
1人きりになれる可能性があるということだ。
しかもアサミさんをここに放置しても安全と来たもんだ。
俺一人なら夜に外に出ようがなんとかなる。
むしろ外にも土魔法で壁さえ作れば⋯⋯⋯⋯⋯⋯
ふはははははははは!
勝った、俺は勝ったぞ!
アサミさんに手を出すなんてそんな大それたことはできない。
女神に手を出す?
そんな禁忌に触れるようなことはできない。
きんきじゃなくて、○ん○に手を出せるんだ。
全然上手くないな⋯
『ん』しか被ってねぇし、俺のは被ってねぇからな。
そんなことはいい。
今はチャンスなんだ、ピンチなわけない。
大チャンス!
「じゃあ⋯⋯⋯寝るか。寝具はないから硬いけど我慢して寝ようか」
「⋯⋯うん。痛いの我慢するのは最初だけ、慣れるだけだもんね⋯」
その言葉は気に入ってるのか?
だが今の俺はこの後にあるパラダイスに思いを馳せている。
この程度の戯言などおそるるに足らず。
「俺はこの辺りで寝るな。アサミさんも適当にくつろげそうなとこで寝るといい」
「⋯⋯⋯うん、わかった」
ふう、これでいい。
あと少しだ、あと少しで出せるんだ。
待ちきれない⋯
待ちきれないけどまだ我慢だ。
我慢の先にあるのは⋯そう!桃源郷だ!
俺のユートピアまであと少し。
逝く、俺は逝く。
逝って逝ってイキまくる。
連写速射乱れ打ちだ。
俺のふぐりは破裂寸前なんだ。
決壊寸前の堤防なんだ。
早く放流させてくれ。
見たことあるんだダムの放流。
あれは圧巻だった。
ダムから放出される水で世界が染まった気がするほどの景色だった。
それを超えるほどの放流をしてやろう。
世界を俺の白で染めてやる。
「じゃあ、ここが1番かな」
はい?
「タロウくんのそばが1番くつろげるし安心するし、ここだねっ」
これは⋯⋯⋯⋯⋯⋯
そ、そそそ、そい、そいそい、そいや!
そいやそいやそいやそいや、そいや!
ちがう、神輿じゃない。
落ち着けタロウ!
「ふふ、あったかいねタロウくんっ」
「あ、ああ⋯」
ああああああああぁぁぁ⋯⋯⋯
どうしたらいいんでしょか。
教えてください有識者。
童貞で陰キャだったので女の子と絡んだことがほぼないんです。
こんな状況の時はどうするのが正解なのでしょうか。
あったかいんだからって歌えばいいんでしょうか。
⋯⋯古いな。
「タロウくん、ちょっと右腕貸してね?」
「え?」
「うんしょっ」
ふあっ?
こ、こここ、こっ、こっ、こっ、コケー!
驚きすぎてニワトリになっちまうくらいびっくりだわ。
そいや、じゃない、添い寝だけでも心臓止まるかと思ったのに、腕枕まで?
大胆すぎやしませんか⋯
密着度が激増しです。
はわわ、これは無理です。
アサミさんのお顔が⋯頭が⋯
はわわわわわわわわ
「タロウ⋯⋯くん⋯⋯⋯」
どうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうする
「こうしてると安心しちゃうね⋯⋯⋯⋯」
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「安心しちゃうと眠くなっちゃうね⋯⋯」
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「おやすみタロウくん⋯⋯すぅ⋯」
大ぴーーーーーーーーーーーんち!
今のこの状況もピンチだが、そうじゃない。
抜け出せない。
1人になれないんだ。
もう俺の活火山は噴火寸前なんだ。
白いマグマがてっぺんから吹き出す寸前なんだ。
さっきまで噴火させる気だったんだぞ。
それを⋯⋯⋯⋯⋯⋯
くっそおおおおおおおおおお
生殺しすぎる!
膝枕の時は極力アサミさんを見ないようにして耐えてきたが⋯
こんなの無理ぃぃぃぃぃぃぃぃ
当たってる、当たってるのお胸がああああああああああぁぁぁ
俺も当てたい、その柔らかいお腹に俺のを当てたいよぉぉおおおお
ぐああああああああああああぁぁぁ
止まんない、妄想が止まんないよぉぉおおおおお
止めてええええええええ
誰か俺を止めてくれぇぇえええええ
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